アパート経営に必要な資金とは?

極めて当然のことながら、アパート経営を行うためにはアパートを手に入れなければなりません。所有している土地に新たな物件を建設する場合、建物の構造や工法、設備、立地などによってその費用はかなり異なります。また、建物自体の工事費とともに外構をはじめとする付帯工事費もかかってくるので、そのことも念頭に置くべきでしょう。
これに対して中古物件を購入するという手もありますし、そのほうが迅速にアパート経営をスタートできるでしょう。こちらは建物の構造や工法、立地に加え、築年数や手入れの状態などに応じて物件価格が異なってきます。

アパート経営の初期費用

新築と中古のいずれのケースにおいても、ローンを組んで費用を調達する場合には、契約時の印紙代(取引額に応じて課される税金)や手数料(3万円〜5万円、金融機関によって異なる)も負担することになります。
また、新築、中古を問わず所有権を登記する際には、登録免許税がかかります。新築の場合は所有権の保存登記で「不動産価格×0.4%(軽減税率が適用されると0.15%)」、中古の場合は所有権の移転登記で「不動産価格×2.0%(軽減税率が適用されると0.3%)」の課税が発生します。
さらに、同じくどちらのケースでも不動産取得税を都道府県に納める必要が生じます。固定資産税を計算する際に適用した評価額(固定資産課税台帳に記載)の3%がその標準税率です。あわせて、物件の建物部分の価格にかかる消費税も負担しなければなりません。
中古物件の場合は、不動産仲介手数料も必要です。物件価格によってその金額は異なり、200万円超400万円以下だと「物件価格×4%+2万円+消費税」、400万円超だと「物件価格×3%+6万円+消費税」です。
アパート経営にはまずこうした初期費用が必要となりますが、購入後もさまざまなコストがかかってきます。

管理形態によっても変化

アパート経営の初期費用
入居者の募集や物件への案内、契約、掃除や電球交換などのメンテナンス、クレーム対応などをオーナー自らが行えない場合は管理会社に委ねることになり、相応の管理委託料が発生します。この管理委託料には入居者募集の広告費が含まれていることもあれば、成約時に別途請求されることもあります。管理会社によってまちまちですから、事前にきちんと確認しておいたほうがいいでしょう。

アパート経営後の必要経費

もちろん、ローンを組んでいるなら毎月その返済を行わなければなりません。立地などに恵まれて担保価値を高く評価された物件であればそれだけ融資を受けられる金額も大きくなりますが、裏返せば返済もおのずと重くなります。
購入時には火災や水漏れ事故などをカバーする損害保険に加入しておいたほうが何かと安心ですが、そうなると更新のたびに保険料を負担する必要が生じます。加えて、退去者が出た場合の原状回復費(退去者負担分を除くリフォーム代)や、老朽化や故障に伴う設備の交換・修繕費用のことも留意しておくべきです。

アパート経営における利回り

とかくアパート経営のビギナーは、物件取得(初期費用)にかかった費用に対してどの程度の収入が得られるのかという「表面利回り」にばかり目を向けがちですが、このようにアパート経営は初期費用のみならず、その後のコスト負担もけっして軽視できません。
「表面利回り」とは、計算式にすると「年間の賃料収入÷物件取得費用×100」です。しかしながら、ここまで説明してきたように購入後もあれこれ出費があるわけですから、それらも収益から差し引いたうえで、採算面もきちんと吟味すべきです。
つまり、「年間の賃料収入÷(物件取得費用+ローンの返済をはじめとする諸経費の合計)×100」の式から算出される「実質利回り」に基づいて判断しなければ、実際には収支が赤字となって大きくあてがはずれかねないということなのです。