計画性が大切! アパート経営をする前にまとめておきたい事業計画とは?

アパート経営は、綿密な事業計画を立てて、しっかりとキャッシュフローを管理しながら行われる必要があります。アパート経営は資産運用の方法一つです。効率よく運用して、確実に利益が出るようにしなければなりません。アパート経営においては、常に利回りを意識して下さい。
アパート経営のための事業計画には、資金計画、キャッシュフロー管理、実質利回りなどを盛り込んでいきます。そこで、新築アパート経営を始める前にまとめておきたい「事業計画」について確認していきます。

必要な事業資金の見込み

新築アパート経営の初期投資は、土地代を除き、大半が建設工事費用になります。購入した土地にもともとあった建物を解体する場合は、解体費用や立退料が発生します。更地で新築アパートを建設する場合は、こうした費用は不要です。
建設時の諸費用以外には、アパート経営を始めるための創業費用が必要です。具体的には、保存登記にかかる登録免許税、土地に抵当権を設定するための費用、登記手数料、建築期間中の借入金にかかる利息、火災保険料などが該当します。
事業計画書では、これら建設工事費用と創業費用の概算が、必要な事業資金として記載されます。

資金調達の方法

資金調達の方法
事業資金を調達する方法には、自己資金と、銀行からの借り入れがあります。自己資金がゼロでは、銀行はまず融資をしてくれません。目安としては、資金全体の10%ぐらいが必要です。仮に5000万円の資金を調達する予定であれば、5000万円×10%=500万円ぐらいは用意しておくべきでしょう。銀行からの融資は、中古よりも新築アパートの方が受けやすいでしょう。各金融機関は、「アパートローン」というような名称の商品を用意しています。
中古アパートを購入する場合はリフォーム費用なども事業計画に盛り込む必要があります。設備などが古い場合は入居者が集まりにくい傾向にあるので、家賃収入は厳しく見積もっておいたほうが良いかもしれません。一方、新築アパートは最新の設備を導入できます。魅力的な物件が建設できれば、中古よりも入居者は集めやすいでしょう。
また、アパートの建物部分は、その耐用年数に応じて減価償却されます。減価償却とは、お金の支出を伴わない経費です。ある意味、節税対策の手段にもなり、キャッシュフローに大きく関わります。中古アパートの場合、すでに年数が経過しているので、新築と比較すると減価償却できる期間が短くなります。当然事業計画の中に盛り込まれる重要な経費です。

目標収支と利回り

年間利回りは、建設工事費用と創業費用の合計に対する、年間の賃貸収入の割合で算出します。利回りが5%程度あるかどうかが、適切なアパート経営の一つの目安になっています。
利回りを高くする方法は、賃貸収入を上げるか、土地(物件)の取得と建設工事費用を下げるかです。賃貸収入を上げるには、中古よりも新築の方が期待できるでしょう。一方、費用を下げるには、中古のほうが有利です。新築アパートでは、建設工事費用をどれだけ抑えられるかが、重要なポイントになります。
事業計画では年間キャッシュフローもきちんと計算する必要があります。年間の賃貸収入から年間の支出、借入金および利息の支払い、税金を差し引いた金額がプラスにならなければ、アパート経営の旨みはありません。見込みであっても、目標の収支計画は必ず事業計画に盛り込みましょう。

支出の見込み

支出の見込み
年間支出として見込まれるのは、固定資産税、修繕費、減価償却費です。これらの費用は必須です。
固定資産税は土地の評価に基づくものなので、建物は新築でも中古でも変わりません。修繕費は、新築の場合、初期の段階ではあまり掛からないでしょう。中古の場合は、物件の状態で大きく違いが出ることになり、見誤ると計画の大幅な修正が必要になるので気をつけてください。また、減価償却費は前述したように、長いスパンで見れば新築の方が多く計上できます。実際の支出はないので、節税に役立つ経費として受け止められています。

事業計画の収支例

ここで簡単に事業計画のシミュレーションをしてみましょう。 計算を分かりやすくするために、土地代、新築アパートの建設工事費、その他諸経費の合計が1億円掛かるとします。
アパートの賃料が月5万円で10戸が入居すると、毎月の賃貸収入は
5万円×10戸=50万円、年間では50万円×12か月=600万円
となります。
この場合、600万円/1億円で想定利回りは6%となります。
ただし、上記は1年間、常に満室状態が維持できるという100%の稼働率で計算されているので、利回りとしては現実的なものとは言えません。事業計画では、空室分も織り込んだ適切な利回りを想定しておく必要があります。例えば、入居率90%で計算すると年間収入は540万円です。想定利回りは5.4%となります。さらに年間の支出として固定資産税や修繕費、借入の返済を含めて240万円かかるとすると、年間収支は300万円まで減って、利回りは3%ということになります。事業計画は甘めの条件ではなく、厳しい条件で算出することをお勧めします。

まとめ

アパート経営を始める前に、少なくとも利回りと年間の目標収支は明確に設定して下さい。事業計画では、支出は見込みやすい部分ですが、問題は家賃収入の見込みで立地条件や類似した物件の賃料相場を考慮して、リアルな入居率を設定できるかどうかがポイントとなります。アパート経営は投資というよりも事業という意味合いが強いので、しっかりとした事業計画に基づいて運用される必要があります。上記したような点を考慮しながら、ご自身で事業計画を立ててみてください。