最近人気のアパートはどこが違う? アパート経営者として考えたい4つのポイント

立地も家賃も築年数もあまり変わらないのに、入居率の高いアパートと、そうでないアパートがあります。この差は何でしょうか? 
こうした疑問に答えを出すために、最近人気のアパートはどこが違うのか、アパートの入室率を高めるためのヒントをお伝えします。

最近人気の設備

全国賃貸住宅新聞が毎年行っているアンケート調査で、賃貸アパート・マンションの人気設備ランキングというものがあります。これは全国の不動産会社にアンケート調査を依頼して、入居者のニーズを分析したものです。
この調査の単身者向けのランキングで、2013年~2015年の3年間で上位にランクインしている設備から、注目すべき2つをご紹介します。

インターネット無料が人気No.1

インターネット無料が人気No.1
2015年の人気の設備の調査で、単身者向け物件の人気第1位は、「インターネット無料」です。ちなみに、2013年は1位、2014年は2位です。性別を問わず需要が高いので、人気物件になるためには有効な設備といえます。
「インターネット無料」とは、単なる「インターネット対応」とは異なります。オーナーが一括で各居室のインターネット使用料を支払い、各入居者が無料でインターネットを使うことができるようにすることです。
入居者が個別にインターネットの回線の契約をすると、月々5000円から6000円程度の使用料がかかります。これが無料になるので、その分入居者に割安感を与えることができます。
「インターネット無料」のアパートはまだ多くないので、周囲の賃貸物件に先んじて導入すれば入居率アップにつなげられる可能性があります。また、ネット回線が敷設できる物件ならばほぼ導入できるので、毎月数千円程度のコストは掛かりますが、家賃も下げるよりも有効な対策と言えるのではないでしょうか。

人気急上昇中の設備とは

冒頭に挙げた2015年の人気の設備ランキングで、第3位となったのが「浴室換気乾燥機」です。2013年にはランク外だったものが、2014年には4位に急上昇。最近、人気が出てきた設備として注目に値します。
この設備は、外で洗濯物を干すのに抵抗のある女性に特に人気です。日本には2000万人を超える花粉症患者がいるとされています。外に洗濯物を干して、花粉が付いてしまうことを防ぐうえでも、この設備の潜在的なニーズは高いと思われます。
また最近は、中国からPM2.5(微小粒子状物質)が日本まで飛来し、健康への影響が懸念されるという報道がしばしばされています。このため、今後ますます需要が高まっていくものと思われます。
以上の2点を注目の人気設備として挙げましたが、次はできるだけコストをかけずに人気物件に変化させるポイントをお伝えしたいと思います。

プチ・リフォームでおシャレ物件に

プチ・リフォームでおシャレ物件に
最近の賃貸アパードでは、外観、室内ともにデザイン性に優れたおシャレな物件が人気を集めています。こうした物件はいわゆる「デザイナーズ物件」と呼ばれますが、通常の物件と比べて1割程度、相場よりも賃料を高く設定できるようです。
オシャレな部屋に住みたい賃借人と家賃収入を増やしたいオーナーの双方にとってメリットがあります。
しかし、外観や室内を大きく改造するリフォームやリノベーションには多額のコストがかかるため、予算がねん出できないなど難しい場合もあると思います。そこで、あまりコストをかけずにお洒落物件に変身をさせる「プチ・リフォーム」が注目されています。
代表的なものは、壁紙、床材のフローリングやフロアタイルの交換、壁や設備の塗り替えなどです。壁紙や床が変わるだけでも、部屋の印象はガラッと変わります。特に壁紙は退去者が出た後に張り替える機会も少なくないと思います。
最近の壁紙は実にバラエティに富んでいますので、北欧風、ビンテージ調などさまざまな絵柄から選べます。また、壁の上に簡単に張れるウォールステッカーでアクセントをつけることも、おシャレ感の演出には有効です。
最近のDIYブームを背景に、室内の一部をDIY可、入居時に好きな壁紙への張り替え可、などとする物件も登場し人気が出てきています。

外観やエントランスの工夫で女性比率と入居率がアップ

外観や外構、エントランスの印象も、入居希望者へのアピールには重要です。家賃や間取り、室内の状態などが同じだった場合、建物の外観に清潔感があり、アプローチ、植栽などの外構が整っている物件とそうでない物件ではどちらで入居が決まりやすいかと言えば明らかに前者でしょう。
それまで空室率が50%近くだったアパートで、アプローチ部分にアーチを設置し、花壇を作り、エントランスの一部を明るい黄色に塗り替えたことで印象が良くなり、入居率90%超が維持できるようになった物件があります。こうした対策を取ると、女性の入居率が増えたということもよく聞きます。
外壁などの全面的な変更には多額の費用が掛かりますが、外構やアプローチ、エントランス部分を工夫するだけで入居者のターゲットが広がり、入居率のアップにつなげることができます。

まとめ

あるアパート経営の専業オーナーで、旅行先で買ったお菓子をアパートのエントランスに置いて、入居者に「ご自由どうぞ」と配ったり、共用部にメッセージ・ボードを置いて、手書きで入居者を気遣うメッセージを定期的に書き込んだりしている方がいます。
専業オーナーだからこそできることかもしれませんが、入居者とのつながりを重視したことで契約の継続更新が増え、退去予定もかなり前から教えてもらっているそうです。
副業でアパートオーナーをされている方は、ご自分でできることは限られるかもしれませんが、これまで挙げたヒントを参考にしていただき管理会社と相談しながら入居率アップの対策に着手してみてはいかがでしょうか。