アパート経営者必見! 火災保険を選ぶ時の3つのポイント

アパート経営者にとって突然の火災事故は、建物に多大な損害を与えるだけでなく類焼した場合には、近所の人たちに多大な迷惑を掛けることにもなる一大事です。また、火災後、アパートが復旧するまでは家賃の収入も見込めなくなります。
よって、アパート経営者は万が一の火災事故に備えて、必ず火災保険に加入すべきです。ここでは火災保険を選ぶ際の3つのポイントについて確認します。

火災保険の種類・補償内容

火災保険に加入する際は現在どんな保険商品があって、それぞれの商品がどこまでの補償をしてくれるのか、ということを知っておく必要があります。
主な火災保険の種類には「住宅火災保険」「住宅総合保険」「長期総合保険」があります。
・住宅火災保険
居住用の建物と、その建物内の家財を対象とした火災保険です。どちらか一方だけでの加入もできます。補償内容は、第三者の放火事故を含む火災、落雷、消防活動による水漏れや破壊、ひょう、雪災などになります。
・住宅総合保険
住宅火災保険の補償範囲を広げた火災保険です。給排水設備に生じた事故による水漏れ、盗難、水災(台風や暴風雨などによる流水、高潮)による損害、持ち出し家財の損害に対しても、保険金が支払われます。
・長期総合保険
住宅総合保険とほぼ同じ内容の損害を補償する積立型の火災保険です。満期の時に、保険金額の10%程度の額が満期返戻金として支払われます。

火災保険金の支払い

火災保険金の支払い
また、火災保険金の支払われ方についても知っておいてください。
火災保険金は、「損害保険金」と「費用保険金」に分かれます。
損害保険金は、火災などによって建物や家財などに直接生じた損害に対して支払われる保険金です。一方、費用保険金は火災などに伴って発生する、臨時費用や残存物片付け費用、失火見舞費用、傷害費用、火災費用などになります。
そして、火災保険金の支払い額は「保険金額」と「保険価額」の関係で決定します。
保険金額とは当該保険の契約金額のことで、保険価額とは、保険の対象となるものの評価額(時価)になります。
保険金の算出方法は、「実損てん補」といい、保険金額の限度内で事故によって実際に生じた損害額が支払われます。ただし、保険金額が保険価額より不足している場合には、その不足している割合に応じて保険金を減額して支払われる場合があり、これを「比例てん補」といいます。
また火災保険は保険金額と保険価額の関係によって、「全部保険」「超過保険」「一部保険」の3つに分かれます。
・全部保険
保険金額と保険価額が同額の保険です。損害額は全額保険金として支払われます。
・超過保険
保険金額が保険価額より大きい保険です。損害額は全額保険金として支払われます。また、保険価額を超過した部分に対しては、契約者および被保険者が善意でかつ重大な過失がなかった場合、保険契約者はその超過部分について当該保険を取り消し、保険料の返還を請求することができます。
・一部保険
保険金額が保険価額より小さい保険です。損害額が保険金額の範囲内であっても、保険金額と保険価額の割合に応じて保険金が減額されます。
住宅火災保険や住宅総合保険の保険金支払いは、保険金額が保険価額の8割以上である場合、保険金額を限度として実際の損害額が支払われます。8割未満の場合には、比例てん補となり、損害額のうち、保険価額の8割の金額に対する保険金額の割合分が保険金として支払われます。
例えば、保険金額が1000万円で保険価額が2000万円の場合、保険金額は保険価額の8割未満のため比例てん補となります。よって損害金額が800万円の場合は、800万円×1000万円/(2000万円×80%)=500万円の保険金が支払われます。

火災保険の契約期間

火災保険の契約期間
火災保険の契約期間によっても保険料の負担は変わってきます。以前は火災保険の契約期間は最長で36年でしたが、2015年10月以降は最長でも10年にすると各損害保険会社が発表しました。近年は火災以外にも台風や水害などの自然災害が増加しており、将来的な収支予測をつけにくいというのが、この契約期間短縮の原因になっていると思われます。
契約期間を10年超としている保険が廃止されると、10年超の保険契約をしたい場合は、10年ごとの契約更新が必要になります。契約期間は長いほど保険料負担が安くなるように設定されているため、実質値上げになったといえます。
現在、火災保険の契約期間は3年・5年・10年の設定が多いです。保険料の負担を考えると最長の10年がベストですが、その都度契約の見直しをしたいという場合は3年や5年の短期契約を検討しても良いでしょう。

まとめ

火災保険への加入は、アパート経営において不可欠なものです。大抵は物件を取得し、ローンを組む時に火災保険の加入を勧められます。自分で商品を検討することはできますので、ご自身でいくつかの保険商品、補償内容、保険金について比較・検討した上でどの火災保険に加入するかを決めましょう。