インフレに強いと言われる新築アパート経営の秘密

2012年末に誕生した第2次安倍内閣による経済政策(通称「アベノミクス」)が実施され、長く続いた日本経済はデフレに終わりを告げ、最近ではインフレの傾向が見られるようになりました。継続的に物価が下がりお金の価値が上がるデフレ経済下では、積極的な投資は行わず資産をキャッシュで保有するという行動に一定の合理性がありました。しかし、物価が上がりお金の価値が下がるインフレ経済下では、キャッシュで資産を保有していても、その価値は徐々に目減りするだけです。
最近、新築物件に投資するアパート経営が注目されています。いったいなぜ、数ある投資手法の中で新築でのアパート経営が注目を集めているのでしょうか。今回はその秘密に迫ってみましょう。

日本経済はインフレ「傾向」に転換したか

日本経済はインフレ「傾向」に転換したか
現在の日本経済は、長く続いたデフレから果たしてインフレに転換したといえるのでしょうか。インフレを測る指標のひとつに、「消費者物価指数」という物の値段(物価)の変動を示す数値があります。この数値が、2013年は前年比0.4%増、2014年は前年比2.7%増と近年上昇を続けており、インフレ傾向が確認されます。原油価格の下落などから、物価が押し下げられる影響はあったものの、長く続いたデフレからインフレに転換しつつあると見て良さそうです。
インフレとは、経済活動における供給減少、または需要増加で起こる現象です。2013年から本格化したアベノミクスは「金融緩和」「財政出動」「成長戦略」という三本の矢を放つことで、経済の再生に取り組んできました。このうちの「金融緩和」と「財政出動」は、まさに需要増加をもたらすもので、インフレ傾向を加速させます(これらはデフレ脱却という狙いをもって実施された政策でもあります)。こうした政策が今後も継続されるのであれば、インフレ傾向はさらに続くと見てよいでしょう。

現物資産の価値が高まる

冒頭説明した通り、インフレとは、お金の価値が下がり物の値段が上がる現象です。
例えば、インフレ率が年2%の場合、価格1000万円の物の価値は、翌年、1020万円になります。インフレは複利効果が働くので、10年後にこの物の価値は約1219万円、20年後は約1486万円、そして、30年後は約1811万円になるのです。
インフレ下では、不動産という現物資産も物価上昇に合わせてその価値を上昇させます。新築アパートなどの不動産がインフレに強いといわれる理由のひとつです。
また、物件購入に際して金融機関でローンを組むことが多いと思いますが、インフレ下では貨幣の価値が低下するので実質的なローンの負担が目減りするといえます。

インフレ下での融資環境の改善

インフレ下で新築アパートの経営が有利なもうひとつの理由は、不動産投資における融資環境の改善です。2013年以降、日銀の「異次元」金融緩和により、超低金利で金融機関に大量の資金が供給されています。こうしたことから、現在の金融機関は「カネ余り」状態で、融資余力が高まっているといえます。
基本的に金融機関は投資用不動産への融資に積極的です。不動産投資ローンでは、家賃収入に加えて、購入する不動産への担保設定という2つの返済の「当て」があります。これは通常の住宅ローンにはない特性であり、このため不動産投資用ローンは住宅ローンよりも低リスクと位置付けられているのです。不動産投資ローンの金利は2010年頃には4%台が一般的でしたが、最近は条件次第で1%台の商品も見られるようになってきました。
現在のような大胆な金融緩和政策の下、金融機関は不動産投資に対する貸し出し態度を緩めており、新築アパートの経営を後押しする環境となっています。

中古アパートではなく新築アパート

中古アパートではなく新築アパート
新築を買うのか、中古を買うかで迷われる方も多いと思います。どちらが良いかは物件の状況によるので、絶対の正解はありません。しかし、インフレ下においては新築アパートに有利な面が2点あります。
まず、新築アパートは中古アパートに比べて、高い家賃でも比較的入居者が決まりやすいといえます。つまり、物件が新しければ新しいほど、インフレに合わせて家賃の値段を引き上げやすいのです。
また、新築アパートは担保力が高いのでローンが組みやすく、インフレのメリットを活かしやすいといえます。新築アパートは中古に比べて建物の価値が高いので、その分減価償却費が高くなり、結果的に節税効果が高くなります。
インフレと直接は関係ありませんが、新築アパートの場合物件の売主から直接購入すれば、不動産の仲介手数料は掛かりません。また新築なら当面の間は修繕の必要がないわけですから、修繕費などのコストを10年程度抑えることができます。

まとめ

安倍政権は当面続くと見られており、アベノミクスが継続されるとなると日本経済のインフレ傾向は今後も続くと見て間違いないでしょう。その時あなたの資産を守り増やすためには、インフレ下において有利な投資手法を採るのが賢明です。
今回お伝えしたように、不動産投資とりわけ新築アパートへの投資は、現物資産の価値が相対的に高まるインフレ下において、中古アパートへの投資よりもさらにメリットが出る投資手法と言えます。アパートを購入する際はその立地を特に重視して、低金利がもたらす金融機関の融資を活用しながら、堅実な経営でインフレメリットを最大限に利用して下さい。