儲かるアパート経営者必見! 家賃収入に掛かる税金とは?

アパート経営を始めて、最初の家賃収入が口座に振り込まれた時「儲かった!」 と思うオーナーの方は少なくないでしょう。アパート経営で儲かることは嬉しいことですが、それに伴って税金が発生することも忘れてはいけません。きちんと納税するためには、不動産から得た所得の確定申告を行うなど、書類作成等の面倒な作業も発生します。
ここでは確定申告の流れと掛かる税金についてお伝えします。

アパート経営者が行う確定申告のための計算作業

アパート経営での「不動産所得」は、賃料収入から諸経費を差し引いた金額のことです。税金用語では「所得」といい、収入全体ではなく「所得」に対して課税されます。
所得税の税額計算のベースとなる「課税所得」の算出方法は、
・課税所得 = (賃料収入 - 必要経費 + その他の所得)- 各種所得控除
という計算式で求められます。
「賃料収入」は管理会社などが収支を付けているはずですから、賃貸物件ごとに年間の家賃収入を集計してください。
「必要経費」とは、固定資産税、減価償却費のほか、アパート経営に係る諸費用を指します。ローンを組んでアパートを購入した場合にはローンの利息も入ります。費目ごとにこれらの金額を集計し、経費を計算します。
それではここで、「減価償却」について説明しておきましょう。
例えば、あなたがアパートを購入した場合、不動産の権利は建物と土地に分かれます。これは契約書で確認することができます。もしも建物と土地に分かれていない場合は、契約書に記載の消費税(建物の売買には消費税が掛かりますが、土地の売買にはかかりません)から推測するなどして、固定資産税評価額で案分します。
土地は使用しても減るものではないので、価値の減少はないものと考えられています。一方、建物は使用すると古くなり、その価値は下がっていきます。この下がっていく価値を、経費として計上することを減価償却といいます。
減価償却というのは、建物の構造によって国税庁が定めた年数があり、その年数に応じて各年度の経費とすることができるのです。
例えば、鉄筋コンクリート(RC)のアパートを新築で購入した場合、RC構造の建物は法定耐用年数が47年と決まっていますので、47年間かけて減価償却していきます。つまり、中古で購入した場合は、経過年数に応じて減価償却期間が変わるということです。
減価償却は期間が長いほど、1年で計上できる金額が少なくなります。反対に、減価償却期間が短いほど、経費計上できる年間の金額が増えます。言い換えると、税金計算のもととなる所得が減るわけで、税金の計算上は有利になると言えます。

(収入 - 経費)で計算される、所得に対する税金は?

(収入 - 経費)で計算される、所得に対する税金は?
不動産所得は、(賃料収入 - 必要経費)で計算されますが、いったいどれくらいの所得税が掛かるのか、簡単に説明しましょう。(ここでは各種の所得控除などは無視します)。
所得税の税率は下記のようになっています。

課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円を超え 330万円以下 10% 9万7500円
330万円を超え 695万円以下 20% 42万7500円
695万円を超え 900万円以下 23% 63万6000円
900万円を超え 1800万円以下 33% 153万6000円
1800万円を超え4000万円以下 40% 279万6000円
4000万円超 45% 479万6000円

所得税は超過累進税率と言って、一定の所得を超過した金額にのみ、段階的により高い税率が掛かっていきます。そのため、低い所得に対する税率分を調整するのが、表に記載した控除額です。
例えば、あなたの所得が1000万円だった場合、表を見ると税率33%が適用されことがわかります。その税金を計算すると、1000万円 × 33%=330万円となりますが、ここから表の右にある153万6000円が控除されるので、所得税額は176万4000円となります。さらに、住民税が全国概ね10%掛かりますので、1000万円 × 10%=100万円を支払う必要があります。
つまり不動産所得が1000万円の場合、所得税・住民税は合わせて276万4000円を支払うことになるのです。
ぜひ、アパートの収支予想から、確定申告の際にかかる税金額を考えてアパート経営をしてみてください。あなたの損益管理の精度は向上するはずです。

アパート売却時の税金

アパート売却時の税金
もし仮に、保有するアパートが買い値よりも高く売却できて、あなたの手元に利益が転がり込んだとすれば、それは大変喜ばしいことですが、当然のことながらその利益に対しても税金が掛かります。売却の際に発生した利益は不動産所得とは別の区分となり、「譲渡所得」に対する所得税が掛かります。
譲渡所得は、下記のように計算します。
・譲渡所得の金額=譲渡価額-(取得費(注1)+譲渡費用(注2))-特別控除額

※注1:取得費とは、いわゆる購入代金のことです。この他に、購入手数料や設備費、改良費なども含まれます。ただし、使用や経年によって減価する資産(アパートの建物部分)には、減価償却費相当額を控除したあとの金額となります。
※注2:譲渡費用とは、売るために掛かった費用のことです。

譲渡所得の税率は、保有期間によって異なります。保有期間が5年以下の場合は、売却益に対して39%となり、保有期間が5年超の場合は、売却益に対して20%となります。

まとめ

アパート経営を行う際の確定申告は少々手間が掛かります。しかし、家賃収入を得ている限り、不動産所得の計算は避けて通れません。
確定申告の手続きをすべて自分で行うというのなら別ですが、不動産所得の計算を税理士に任せる人も少なくありません。細かい税金の計算ルールまで知っておく必要はないかもしれませんが、確定申告のポイントを理解し、損をしないような内容にすることが重要です。