不動産投資ローンと住宅ローンの違いとは?

これから不動産投資をしようという方の中には、住宅ローンは組んでいても不動産投資の場合のローンと住宅ローンの違いをご存じない方もおられるのではないでしょうか。同じ不動産のローンでも、融資する側の金融機関の視点は異なります。そこで、不動産投資ローンと住宅ローンとの違いや、その審査基準などについてお伝えしましょう。

住宅ローンはライフプランへの貸付

住宅ローンを一言で言えば、「ライフプランへの貸付」です。このため国の税制でも住宅ローンには控除などの優遇措置があります。審査では、ローンを借りる人の年齢、職業、会社、年収、勤続年数、健康状態のみならず、性格や特徴、また、今後はどのような人生を送るつもりなのかなども重要視されます。いわば、「人」に対する貸付です。
具体的には、次のような項目について審査が行われます。

・信用情報

クレジットカードの作成・利用状況、車などの高額商品を購入した際のローンの状況について見られます。あなたが住宅ローンを申し込むと、金融機関は信用情報機関に問い合わせを行います。もちろん、他に借り入れがあるからといって、それだけで住宅ローンが通らないわけではありません。ただし、借入額に影響を及ぼす可能性は十分にあるので、借り入れはできる限り返済してから、住宅ローンを申し込むことをおすすめします。

・職業

やはり、勤務先が大企業や公的機関であると有利です。その理由は、収入が安定しているとみてもらえるからです。ただし、中小・零細企業に勤めているから借りられないというわけではありません。安定的に収入があることが重要です。ですので、自営業者の場合は事業を3年以上継続できているかどうかが1つの分かれ目になります。起業したての頃に住宅ローンを申し込んでも、審査に通る確率は低いでしょう。その理由は、収入が安定していると見なしてもらえないからです。キーワードは、「収入の安定」です。

・健康状態

一般的な住宅ローンでは、団体信用生命保険への加入が前提となっています。これに加入できる健康状態かどうかが、チェックされます。もし持病があって通院しているなら、団体信用生命保険に入れるかどうかを、事前に確認しましょう。健康状態によっては、引き受け条件緩和型の団体信用生命保険への加入を打診されるかもしれません。

不動産投資ローンはビジネスプランへの貸付

不動産投資ローンはビジネスプランへの貸付
一方、不動産投資ローンを一言で言うと、「ビジネスプランへの貸付」です。つまり、ローンの対象となる不動産がどういうもので、今後はどのように収益を上げていくのかという点を重視して審査が行われます。ですから、物件」に対する貸付であると言えるでしょう。
具体的には、次のような点について審査が行われます。

・物件の収益性

その物件が長期にわたり、収益を上げられるものかどうかを総合的に判断します。例えば、空室リスクが低いと見てもらえると、融資では有利になります。逆に、空室リスクが高いと見なされれば、ローンのハードルは高くなります。言い換えると、しっかりとしたビジネスプランを練られるかどうかが審査に通るためには重要だと言うことです。綿密な事業計画を立てて、交渉に臨みましょう。

・頭金の有無

「頭金0でも不動産投資が始められます」と言う不動産会社があります。確かにできないわけではありません。しかし、実際に頭金0で不動産投資を始めようとすると、融資をしてくれる金融機関はなかなか見つからないものです。頭金があると、資金を用意できる能力があると見なされます。残念ながら、頭金の有無が、重要な判断基準になるのが現実です。不動産投資を始めようと思ったら、頭金を用意する算段から始めることをお勧めします。

不動産投資ローンの審査は住宅ローンよりも厳しい

不動産投資ローンの審査は住宅ローンよりも厳しい
不動産投資ローンと住宅ローンの一番の違いは、不動産投資ローンの審査が住宅ローンの審査よりも格段に厳しいということでしょう。住宅ローンを組んで自宅を購入した経験のある方は分かると思いますが、住宅ローンは申請時点において、数年間(最低1年以上)正社員として雇用されていれば通る可能性は高いものなのです。運が良ければ最初に相談した金融機関で審査が通るでしょうし、そうでなくても2~3件の金融機関を回れば、どこかでローンが組めることが多いのです。
一方の不動産投資ローンは自分の属性もさることながら、ビジネスの中身までしっかりと見られます。長期的な視点に基づいた事業計画を提示できなければ、審査には通らないと思うぐらいがちょうどいいかもしれません。不動産投資の初心者の頃は、金融機関巡りだけで時間がどんどん過ぎてしまったというのも珍しい話ではないのです。ただし、いったん不動産投資ローンの審査に通過すれば、それ以降の追加融資を受けやすくなるのも事実です。諦めずに取り組む姿勢が大切です。