物件探しには欠かせない! 内覧時に欠陥住宅を見抜くポイントとは

不動産投資において、欠陥物件をつかまないようにすることがとても大事だということは、論を待たないでしょう。どんなに立地や建物の仕様が気に入っても、住宅として機能しない欠陥物件であったら、購入後に思わぬ出費を強いられたり、物件を手放して借金だけが残ったりという、悲惨な結果を招くことになりかねません。残念ながら、投資対象となる住居用物件の中には、欠陥住宅と呼ばれるものも存在します。そこで今回は、欠陥住宅を避けるために、内覧時に欠陥を見抜くポイントについてお伝えします。

欠陥住宅とは何か

欠陥住宅とは、建物の種々の欠陥や不具合により、住居として最低限備えるべき重要な機能・性能を有しない住宅を指します。具体的には、雨漏りや床の傾き、壁や柱の傾斜、基礎の陥没、気密・断熱・通気性の不良などで、私たちの目に見えるものも見えないものもあります。
住宅とは、人の居住を目的とした建築物であり、居住者を暑さや寒さ、風雨、騒音などの外的環境から守り、快適に過ごせるものでなければなりません。こうした目的を果たせないものは、すべて欠陥住宅に該当すると言って良いでしょう。
欠陥住宅が広く認知されるようになったのは、1995年に起きた阪神・淡路大震災です。震災の死亡者の9割近くが、建物倒壊などによる圧死であったと言われています。「倒壊した建物の多くは、建築基準法などが定めた安全基準を満たさない欠陥住宅だったのではないか」という考察と調査結果から、建物の安全性や欠陥住宅に関心と注目が集まるようになりました。
それ以来、建築物の安全性に対する目は厳しくなりましたが、その一方で、かつて世間を騒がせた耐震強度偽装問題のように、「安く、早く」を求める発注者と、設計・施工者によるずさんな施行管理や手抜きが原因で、見えない所に重大な不具合を抱えた欠陥住宅は存在し続けています。
消費者や投資家は、こうした欠陥住宅を購入しないよう、物件を見る目を養い、自らを守るより他に方法ないのが現状です。

欠陥住宅を見抜くチェックポイント

欠陥住宅を見抜くチェックポイント
一番手っ取り早い方法は、実際に物件を内覧した時に直接チェックすることです。具体的には、以下のような確認方法があります。
・ ビー玉やピンポン玉を床の真ん中に置いて転がらないか
→転がれば、床に傾斜がある可能性があります。
・ 水の入ったペットボトルやコップを床に置いてみて、振動がないか
→水面の揺れがあれば、耐震性に問題がある可能性があります。
・ 建具や柱に、水平器や重りをつけた糸など垂直なものをあてがい、ズレなく垂直に重なるか
→水平・垂直にズレがあれば、建物にゆがみが生じている可能性があります。
・ 床を隅々まで踏んで歩いてみて、フローリングの浮き沈みや感触の違和感がないか
→不自然な沈みは、土台や基礎などに陥没や腐敗が起きている可能性があります。
・ 部屋の隅やクロス・木製建具にカビや黒ずみ、水の浸みた跡などがないか
→該当箇所があれば、雨漏りや水漏れ、結露の可能性があります。
・ 窓や戸がスムーズに開閉できない
→建物全体のゆがみや、取り付け不良の可能性があります。
・ 窓や戸を閉め切った時に、妙な匂いがこもらないか(内覧時には窓が開けられていることが多い)
→薬臭さやカビ臭さがあれば、建材やのり・塗料などにアレルギー物質や有害薬品が使用されていたり、見えない部分にカビが繁殖していたり、腐食していたりする可能性があります。
・ 収納部分や小屋裏などに、手抜き工事がないか
→表から見えない部分に手抜きがあれば、他の部分にも重大な欠陥がある可能性があります。

プロによる住宅診断のサービスも検討する

欠陥住宅を見抜くチェックポイント
内覧時に上記のようなチェックを行うだけでは、見逃してしまう欠陥もあるかもしれません。最近では、建築士や住宅診断士によるホームインスペクション(住宅診断・住宅検査)サービスを行う事業者も増えてきています。自分の判断に「自信が無い、どうしても心配だ」という方は、事前に売主に了解を得た上で、買付申込後、契約前の段階で、ホームインスペクション業者に検査してもらい、その結果を確認してから契約を決めるのが良いかもしれません。

契約前に瑕疵担保責任は必ず確認する

なお、通常の不動産売買の場合は、購入時に発見できなかった欠陥(瑕疵)があった場合、その修復や損害賠償を行う「瑕疵担保責任」を売主が負うことになります。これは物件の築年数や、売主の種別によっても保証期間が異なりますので、必ず契約前に瑕疵担保責任がどのようになっているかを確認しておきましょう。中古アパートなどの投資用物件の場合、瑕疵担保責任に関する免責事項が盛り込まれている場合も少なくありませんので注意が必要です。

「軽微な不具合」と「欠陥」は区別し、引き渡し時の条件を確認する

上述の通り、欠陥住宅とされる「欠陥」とは、住まいとしての目的を満足させられないような重大な不具合を指しており、補修によって改善できるような軽微な不具合は「欠陥」に含まれません。
軽微な不具合とは、例えば、壁クロスの破れやはがれ、基礎部分のヘアクラック(髪の毛程度の細さのひび割れ)、建具のちょっとした建て付けの悪さなどです。特に木造建築物の場合はその性質上、空気の乾湿の変化によって、建て付けに変化が出る場合があります。窓サッシなどの鋼製建具も同様です。
もちろん軽微とはいえ、クロスの修繕などは簡単なものでも補修費用が掛かります。購入前に見つかった不具合は売主負担で補修が可能なのか、現況有姿(そのままの状態)での引き渡しなのか、契約前にきちんと確認しトラブルは未然に防ぐようにしましょう。