新築アパートと中古アパートのどっちに投資するのが良い?

不動産投資というと、「中古アパートや中古マンションなどの中古物件に投資するべき」という考えを持っている方が少なくありません。確かに、中古物件への投資には新築物件にはないメリットもあります。しかし、中古物件といっても一つひとつ状況は異なり、一概に「新築よりも中古が良い」とは言えないところです。
今回は、新築アパート・中古アパートそれぞれについて投資する場合のメリットとデメリットを比較し、どちらに投資するのが良いかを考えてみたいと思います。

不動産投資は長い目で見るべき

不動産投資の目指すところは、基本的には物件売買によるキャピタルゲインよりも、物件の賃借料によるインカムゲインを着実に得ることです。したがって、十年から数十年の長期間にわたって投資を継続する前提で、投資物件の善し悪しを判断することになります。
長期所有という視点に立てば、「購入価格が安い」「利回りが高い」物件を、単に購入すれば良いとは簡単に言えないことがお分かりになるでしょう。
アパートの長期所有を前提とした、新築・中古アパートの特徴を比較します。

中古アパート2つのメリット

中古アパート2つのメリット

1. 取得価格が安く、家計への負担が少ない

同じような土地面積、建物の間取りの場合、当然ですが、中古物件のほうが新築に比べて取得費用は少なくて済みます。築年数などによって異なりますが、新築に比べると3割以上は安く購入できるケースが多いようです。
取得費用が少ないということは、頭金や月々のローン返済の負担が軽くなります。もし空室率が一時的に上がっても、家計への影響は小さいでしょう。

2. 利回りが高く、物件数も多い

利回りとは不動産投資の収益率のことです。物件を見極める一つの指標です。一般的に使われる「表面利回り」は、「満室時の年間賃料 ÷ 物件価格」という式で計算されています。
中古は新築よりも物件価格が安く、表面利回りは高くなる傾向にあります。もちろん利回りが大きいほど計算上の収益は大きく、わずかな利回りの違いでも、長期運用すれば当然その収益差は広がります。また、不動産市場に出回っている物件数も多く、地方の中古物件の中には表面利回り13%以上のものも珍しくありません。

中古アパート2つのデメリット

1. リフォーム・大規模修繕のリスク

中古物件の中には、築浅物件もあれば老朽化した物件もあります。築浅物件ではあまり考える必要はありませんが、築年数が15~20年となる物件では、リフォームや修繕の可能性を考慮しておく必要があります。その費用が数万円程度で済めば良いですが、修繕工事の内容や規模によっては、数十万~数百万円になるケースも珍しくありません。
物件選びを慎重にしなければ、売買価格が安くても、リフォームや修繕ですぐに多額の出費を余儀なくされ、結果的に高くなることも少なくありません。

2. 入居率が低くなりやすい

築年数が古い物件はどうしても設備などが古く、間取りやデザインも一昔前のものとなります。新しい部屋を安く借りたいと思っている入居者にはマイナス要素で、築浅や新築のほうがはるかに魅力的に映ってしまいます。
築30年超ともなると、満室にするのはかなり難しいでしょう。築年数がかなり経過している物件の入居率がなかなか上がらないかもしれない事は計算に入れておかないと痛い目に合います。

新築アパート2つのメリット

新築アパート2つのメリット
1. 入居率が高く、長期間入居してくれる
新築物件は建物が新しいだけでなく、間取りや設備なども最新のトレンドが取り入れられているため、賃貸市場でも人気が高く入居率も高くなる傾向があります。さらに、修繕やリフォームなど必要がほとんどありませんので、維持管理費がかさむこともありません。
また、子供が生まれたばかりのご家族や新婚生活を始めたばかりのご夫婦は、新生活の拠点に新築物件を選ぶ方も多く、入居後10年ぐらいは住み続けてくれることが少なくありません。長期間の安定収入が見込めます。

2. 修繕費や突発的費用の発生する確率が低い

中古アパートでは、リフォーム、修繕費用などが発生しやすいことはお伝えしました。逆に新築の場合はこうした費用面のリスクはほとんどありません。
物件購入後15年ほどは、地震などの天災に遭わない限り、突発的費用の発生は考えにくいでしょう。中古に比べて初期費用のかかる新築物件ですが、長期的な視点で考えると、維持管理のための出費が少ないというメリットがあります。

新築アパート2つのデメリット

1. 物件価格が高い

新築物件は中古に比べて初期費用がかかり、必然的にローン返済額も大きくなります。空室率とキャッシュフローについて常に注意をする必要があります。
例えば、引っ越しシーズンが終わった直後に退去があった部屋などは、3~4か月、空室が続くことがあります。満室が常に継続する前提で収支計画を立てていると、このような事態に対応できず、ローンの支払いが滞納する可能性もあります。新築物件においては、特にキャッシュフローのリスク面に注意して、最悪のケースが起きても乗り切れるようなプランを立てておきましょう。

2. 竣工の遅れなどで収入が遅れることがある

不動産投資で契約後にアパートを新築するケースでは、契約締結から建物完成までの期間を考慮することも必要です。工期が春先など建築業者の繁忙期にかかる場合は、竣工が予定より2~3カ月遅れることもあります。もし当初の収支計画よりも賃料収入の発生が遅れると、自己資金を切り崩してローンの返済を充てなければならないかもしれません。工事が順調に進まなかった場合を想定して収支計画を作りましょう。

まとめ ─初心者には新築アパートがお勧め

中古アパートは、初期投資の少なさや表面利回りの高さに魅力を感じます。もちろん、高い収益率を実現してくれる物件もあるでしょう。しかし、長期的に考えるとリフォームや大規模修繕など費用の発生、建物の老朽化・陳腐化による入居率の低下といったリスクが潜んでおり、気を付けないと最終的にコストが高くなる可能性があります。
それに比べて新築アパートは初期費用こそかかりますが、良質な住環境と高い入居率を長く維持できるため、きちんとリスクを予測してしっかりとした収支計画が用意できれば、長期にわたって安定した収益を得られます。中古アパートよりも失敗しにくい不動産投資と言えるでしょう。