アパート経営を始める前に知っておきたい立地条件の克服方法

アパート経営に限らず、不動産投資には「立地」という要素が重要です。好立地の人気エリアは地代が高価です。競争も激しく、これからアパート経営を始めようという初心者の投資家には難しいかもしれません。
その一方で、立地条件が悪いとされるエリアは、地代も高くなく、候補地もたくさんあります。入居者が入らないと考えて、敬遠する方も多いのではないでしょうか。しかし、立地が良くなくてもそのハンディを克服できる可能性は十分にあります。今回は、その方法を詳しくお伝えします。

即実践できる! 立地条件を克服する3つの方法

一口に立地が悪いといっても様々です。確かに「山林部の崖下」「最寄りのバス停や駅まで車で1時間以上」「近所にスーパーがなく、隣町まで買い物に行かねばならない」といった条件が悪すぎる場所では、その問題を克服するのは困難でしょう。しかし、このような極端な場合を除き、多少の立地の悪さは克服できるケースが多いものです。
ここでは、その方法として3つをご紹介します。

1. 生活関連情報を多く記載する

立地条件が悪いとされる理由の多くは「住みにくさ」です。特に、生活に密接に関わるスーパー、コンビニ、病院、商業施設が周辺にない場合は、「住みにくい」と思われて、入居が決まりにくくなります。
しかし、そう思われるのは、賃貸情報などに記載する情報が十分でないことが原因の場合もあります。これを克服するには、生活環境に関する周辺情報を多く記載することです。
例えば、ご自身がアパート経営をしようと考えている場所があれば、まずは地図上で周辺の生活に関わる施設を探します。次に、そこまでの近道(大きな道路からの距離ではなく)を探してください。車で大通りを走ると10分かかるコンビニが、近道を利用すると5分以内で着くこともあります。同じように他の施設も調べてみて下さい。短時間で到着できる施設も増えるでしょう。そして、物件周辺を詳しく調べてプラスになるような情報を見つけ出し、できるだけ記載しましょう。アパートを探している入居者からすると、立地が悪いと思っていたエリアでも「思ったより不便ではない。一度見てみよう」という気持ちになると思います。
・ コンビニまで近道を利用すると車で3分
・ スーパーまで車で15分ですが、夜12時まで営業
・ 病院までは渋滞しにくいルートを利用すると車で10分
・ ○○アウトレットモールまで、高速道路を利用すると40分で到着
・ ○○信金まで徒歩5分

このように、特別に利便性が良いわけではなくとも、「生活環境に問題はない」と感じてもらえる情報を集めてください。

2. 一戸で2台分の駐車場用の土地を確保する!

立地条件の悪い土地は、地価が安い傾向にあります。取得面積と価格が比例しにくく、交渉次第では取得面積を増やして坪単価を安くすることもできます。立地条件が悪い場合は、できる限り取得面積を増やすべきです。
では、具体的にどの程度の取得面積が良いかという点ですが、これは「一戸が2台分の駐車場を確保できる面積」と考えてください。
立地条件が悪いエリアでは、車での移動が必要不可欠です。カップルや家族で住んだ場合、2台分の駐車スペースが必要になります。実際に、アパートを探す最初の条件が「車が2台駐車できる物件」だという話も、少なからずあります。
家賃は少々高くても支払うことができます。物件が古くても住むことはできます。しかし、車が駐車できなければ、道路などに違法駐車せざるを得ません。入居者からすると、特に車が必要とされるエリアでの最優先事項は、「駐車場2台確保」となり、少なくとも、このニーズを満足させることができれば、立地条件の悪さをクリアできるでしょう。

3. 豪華な設備にせずに家賃を抑え、共益費を入居者に還元する

不動産投資には、建物や部屋にお金を掛けてグレードを高め、その分家賃を高くするというやり方もありますが、立地条件が悪い場合はお勧めしません。入居者は「立地が悪いからには、家賃は安いのが当然」と考えています。そこに、家賃を高くするという逆のやり方をすれば、設備面などの良さを評価する前に「家賃が高すぎる」として見送られてしまうでしょう。最低限の設備や内装で小綺麗な建物にして、家賃を高くしないようにすることは重要なポイントです。
もし、利回りを少しでも高めたいのであれば、上述の2台目の駐車場代を少し高めに設定する方法や、返還する必要がある敷金を少なくし、オーナーがもらえる礼金を1か月分設定する方法などを行えば、年間の利回りは多少高くなるでしょう。
また、共益費をすべて入居者のために利用するという方法もお勧めです。アパート経営の場合、家賃を安く感じさせるために家賃と共益費を別々にするケースが多いです。共益費は最低限の消耗品や共用部分の水道、電気代の支払いに充当して、残りは実質的な収益としています。そのようなことをせず、
・ 共益費がまとまったら共用ポストの交換
・ これまでより明るい電灯を共用部分に付ける
・ 花壇があれば花を植える
・ 防犯対策のためにダミーの防犯カメラ

などの入居者に還元する対応を積極的に行うことにより、入居者からの評判を高めてみてはどうでしょうか。さらに、入居者管理を依頼している不動産仲介会社からも高い評価を得られれば、「○○さんは入居者を大切にしているから、立地条件は悪いけれど、優先的にお客さんを案内しよう」という話にもなるかもしれません。
立地条件が悪い場合は、家賃は抑えて、可能な限り入居者に快適な住居を提供するように心がけてください。

まとめ

立地条件の悪さというハンディをどう克服するかについてご説明しました。立地条件が悪いアパートの経営は楽とは言えず、家賃も高く設定できません。しかし、このようなアパートを経営する経験が、あなたを短期間で一流の不動産投資家に成長させるかもしれません。立地条件の悪い場所のアパート経営が、あなたの経営者としての資質を磨くのです。立地条件の良くない物件にもチャレンジし、経験を積み、アパート経営の成功者になってください。