不動産投資でも複利効果! 2件目から加速する資産の殖え方

預貯金でも金融資産でも、効率的に殖やしたいなら「複利」運用を利用することです。不動産投資においても、複利運用の視点を取り入れることをお勧めします。
「不動産を2件も3件も持つのはリスクが大きいのでは?」と考える人も多いようですが、果たして本当にそうでしょうか? そこで今回は不動産投資で複利運用を行うメリットについて考えてみましょう。

1. 不動産投資における複利とは

複利とは元本に付いた金利を元本に組み込むことで、利子にも次の金利が付くというものです。元本自体が雪だるまのように増えていくので、加速度的に資産が増加します。利息や運用益などの増えたお金を元本に組み入れて再投資することと考えて下さい。
不動産投資における複利とは、ある物件で得られた利益を元手に別の物件を所有することでしょう。(利益と利息は違うため、厳密には「複利」運用と言えないかもしれませんが、本稿では複利を『利益を新たな不動産投資に回すこと』と定義します)
例えば1件目で利益が出た場合、借入金の繰り上げ返済に回したり、余剰金としてプールしたりすることも可能ですが、それを2件目の投資物件の頭金に回すのです。
もちろん、利益を借入金の返済に回すのが悪いわけではありません。まずは繰り上げ返済で返済額を減らして毎月の運用率を上げてから、複利運用を目指しても構いません。
しかし、1件目の借入金の返済を終わらせてから2件目の不動産投資をするのでは、実は効率が悪くなるということを、ここで指摘しておきましょう。
1件目の物件が「きちんと利益が出ている」「返済の目途が立っている」「メンテナンスなど大家としての業務に支障が出ない」などの条件を満たしているのであれば、早めに2件目の物件を購入し、複利運用してみてはいかがでしょう。資産の殖え方が加速します。

2. 複利効果はどのくらい?

通常の場合と複利運用では、資産の殖え方にどの程度の違いが出るのでしょうか。簡単なシミュレーションですが、比較してみましょう。
まず、条件設定ですが、最初に3,000万円で物件を購入し家賃収入は年間180万円、維持費・税金などすべてを考慮して利回りは年5%とします。分かりやすくするために、利回りだけの比較を以下にまとめました。
【シミュレーション 1】
1件のみ保有の場合、単年の利益は、180万円 × 5% = 9万円となります。
累計利益は「経過年数 × 9万円」ですので、20年後の累計利益は、9万円 × 20年 = 180万円になります。
【シミュレーション 2】
続いて複利です。5年ごとに1件ずつ物件数が増えることにしてみます。
借入額、家賃、利回りは、シミュレーション1とまったく同じで計算します。

経過年数 保有件数 単年利益
5年後 2件 18万円
10年後 3件 27万円
15年後 4件 36万円
20年後 5件 45万円
       累計利益 486万円

 ※シミュレーションは簡便なものです
 ※物価変動・消費税増税などは考慮していません

物件を増やす度に、その年以降の利益は殖えるので、20年後の累計は486万円になります。

3. 不動産投資を複利で行う注意点

利益の殖え方だけを見れば、圧倒的に複利の不動産投資が有利ですが、デメリットもあります。
・ 元本保証がない
・ 借入額が増えるので、一時的にバランスシートが悪化することもある
・ 物件数が増えるので、メンテナンスやトラブル対処などの手間も増える

これらのデメリットを克服するには、総合的な視点から複数の物件を経営する必要があります。売却や繰り上げ返済なども織り交ぜながら、多角的な不動産投資を実践するのです。
また、手間が増えるという問題も、必ずしもすべての業務が増えるとは限りません。例えば、税務申告は物件数が増えても一緒に申告しますし、管理についても基本的な業務は同じです。効率的に行えば手間の増加もある程度抑えられます。
大切なのは、こうしたデメリットの存在を知っておくということでしょう。

4. 利益性だけじゃない、複数所有を勧める3つの理由

ここまでは不動産投資における複利と収益効果を見てきましたが、これ以外にも、不動産の複数所有をお勧めする理由があります。

・ 最初の経験を活かせる

1件目の不動産投資は、物件選びに契約、借入など、恐らく初めてのことばかりでしょう。しかし2件目以降は、1件目の経験を活かして、より効率的に良い物件を見つけて、購入できる可能性が高くなります。

・ 狭義のリスクヘッジ

分散投資は資産運用において投資リスクを減らす基本です。不動産投資も同様で、1件のみの所有より、場所や物件を分散して所有することでリスクヘッジ効果が期待できます。
ただし、不動産市場全体が縮小するなどのリスクには対応できないため、安全性の高い資産や別の金融商品など、複数の資産に分散投資を同時に行うことをお勧めします。

・ 既存のローンをまとめて借り換え

現在は低金利のため、既存の借入れとまとめて借り換えをすれば、利息の軽減効果を得ることができるでしょう。諸経費も考慮する必要はありますが、金利が下がるのは大きな魅力です。

まとめ

日本では、借金を一様に悪いものと見なす風潮があります。確かに、返済の目途が無いまま借金することはお勧めできませんが、それさえあれば、一概にお金を借りることは悪いことではありません。
利益が出るかどうかの見極めさえシビアに行えば、借金も怖いものではありません。ぜひ一度、複利運用で資産を加速的に殖やすことを検討してみてください。