アパートオーナーは要チェック! 大家さんのマイナンバーの使われ方

2016年からスタートしたマイナンバー制度。個人情報を効率的に管理、行政手続きの簡略化、年金未払いや生活保護費の不正受給を早期に発見するなどの目的があります。
公正・公平な社会の実現のため適切な管理が行われれば、基本的には国民にメリットがある制度です。自宅にマイナンバー通知カードが届き、すでに職場から提出を求められたという人もいるかもしれません。
不動産取引を行っている方は、今後はマイナンバーが必要になる機会が出てくるため、知識として知っておいた方がいいでしょう。
今回は、マイナンバーが不動産投資のうえでどのように使われるのかについて解説します。

平成28年度分の確定申告からマイナンバーの記載が必要

毎年行われる確定申告。本業がサラリーマンで、副業で不動産投資をしている場合でも、年間の不動産収入が20万円以上の場合は必ず確定申告を行う必要があります。
平成28年度(2016年1月1日~12月31日)から、税務署に提出する「確定申告書B」に、納税者のマイナンバーを記載する欄が設けられるため、提出時に記載する必要があります。
注意点として、書面で提出する場合には個人番号カードのコピー(個人番号カードがない場合は通知カードのコピー)と本人確認書類のコピーを、税務署に提出する必要があります(電子申告の場合は不要)。いざ確定申告をする際に「個人番号カードや通知カードを、家のどこにしまったか分からない」とならないように気を付けましょう。
また、配偶者控除・扶養控除などを受ける親族がいる場合は、納税者だけでなく親族のマイナンバーも記載する必要があります。確認して忘れずに記載してください。

「不動産の使用料等の支払調書」にマイナンバーの記載が必要

個人で不動産賃貸業を行い不動産業者から家賃収入を得ている大家さんや、会社などの法人に不動産を貸し出している大家さんで、家賃収入の額が年間15万円以上になる場合、家賃の支払者が税務署に提出する支払調書の「支払を受ける者」の欄に、平成28年度分からマイナンバーの記載欄が設けられます。
該当する大家さんは、家賃収入などの支払いを得ている法人や不動産業者から、支払調書に記載する目的で個人のマイナンバーを聞かれることになります。
その他は、日本と海外で100万円以上の送金があった場合に、金融機関が税務署に提出する「国外送金等調書」や、100万円以上の不動産を不動産業者や法人に売却した際、購入者側の不動産業者や法人が税務署に提出する「不動産等の譲受けの対価の支払調書」に、マイナンバーを記載する必要があります。

マイナンバーで申告漏れなどが早い段階で分かるが、情報漏えいのリスクも

マイナンバーは、日本に住民票を持つ国民全員に与えられる個人番号です。確定申告書や支払調書にマイナンバーを記載することで、家賃などの申告漏れや収入漏れなどが早い段階で確実に分かります。
しかし、わずか12ケタの番号で個人情報を管理することになるため、自分のマイナンバーが第三者に流出して悪用されたり、「なりすまし」などを行う人が出てきたりするのを心配する人もいるでしょう。
支払調書の手続き上必要なため、不動産業者や法人があなたのマイナンバーを入手した場合、入手したマイナンバーについて、適切な情報管理をしなければいけないことになっています。
例えば実務担当者が入手したマイナンバーを悪用したり、不正に個人番号カードを入手したりするなどの行為を行った場合には、処罰の対象となり懲役や罰金などの厳しい罰則が科せられます。
そのため、不動産業者や法人に自分のマイナンバーを提供することを過剰に心配する必要はないでしょう。

まとめ

「マイナンバーを確定申告書に記載しなかった」「不動産業者や法人に提出しなかった」という理由で罰せられることはありませんが、提出を求められたり不正があるのではないかと疑われたりする可能性はあります。
不動産投資をしている方で今回お伝えしたようなケースに当てはまる場合は、マイナンバーを記載・提出した方が良いでしょう。
「どうしても不動産業者や法人に、自分のマイナンバーを伝えたくない」という場合は、会社を設立し個人ではなく法人で取引を行う方法があります。法人には「法人のマイナンバー」が与えられ、個人のマイナンバーを相手に教える必要はなくなります。選択肢の一つとして覚えておくといいかもしれません。