低金利時代に理解したい、アパートローンを借り換えるポイントとは?

「一時的なカンフル剤だったのでは?」との見方も多い日銀のマイナス金利ですが、2016年5月現在、終了や期間の限定を示唆するような発言はみられません。いち早く借り換えを行った方や、もしくは検討した方に続いて、「慎重派」の方もそろそろ借り換えを考える頃合いではないでしょうか。
そこで今回は、アパートローン借り換えのポイントを解説します。

アパートローンと住宅ローンの違い

「借り換え」と聞くと、まず頭に浮かぶのが住宅ローンではないでしょうか。実際、住宅ローンは変動金利で、なんと年利0.4%台の商品も登場しており、この魅力的な金利への借り換えに熱い視線が集まっています。休日対応を増やしたり、個別の相談部門を増設したりと金融機関は対応に追われています。
不動産に対する借入という点では、住宅ローンも投資用不動産ローンも同じです。
しかし、いくつかの違いから、アパートローンでは住宅ローンよりも慎重になるべきだと考えます。
例えば、住宅ローンの対象物件は自宅です。そのため、たとえ資産価値が下がっても地域環境や住み心地がよければ、住み続ける意思がある(売却の意思がない)間は、問題にはなりません。
しかしアパートローンは違います。不動産投資の目的は収益を上げることであり、アパートローンは少ない自己資金でアパート経営を行うための手段です。金利、返済額はよりシビアに考える必要があります。
完済が目的の住宅ローンと違い、追加融資や途中売却など、返済以外の選択肢が多いのも特徴です。

アパートローン借り換えの考え方

アパートローン借り換えの基本的な考え方は、新規の借入時と変わりません。新たに借りる金融機関からすれば、新規と同じ扱いです。最初の借入時のように、以下の3つを考慮して金融機関の選定を行います。

1. 融資額

現在の借入額をそのまま新規で借入するというのが一般的ですが、アパートローンではその他の要素も加味します。他の借入をまとめたり、担保価値が十分であるならば、借入額を増やしたりすることも考えられます。
新たな借入で、担保価値を増すためのリフォームや、耐久年数を伸ばすためのメンテナンスを行うということを考えてみましょう。

2. 返済計画

固定金利、変動金利のどちらにするのか、返済期間はどの程度にするのかなどの計画です。低金利が続いている現在、今後の金利は横ばいと考えた方がいいでしょう。固定金利も相当下がっており、変動金利を選択するメリットは少ないといえます。
しかし、返済期間が短いなら、変動金利も十分に選択する余地があります。検討中の金融機関に固定金利がないとか、返済期間35年と考えていたら最長20年だったとか、想定外の場合もあります。金利以外の条件もよく確認しておきましょう。

3. 諸費用

借り換えによる返済額の軽減効果があるかどうかが一番重要です。事務手数料はきちんと計算し、諸費用(一般的に融資額の6%程度といわれます)もあわせて考慮しましょう。
繰り上げ返済手数料も重要です。低金利だから繰り上げ返済は考えていないという人も、将来金利が上昇すれば、繰り上げ返済を迫られるかもしれません。
手数料は返済元金の2~3%以内というケースが多いですが、中には手数料無料やボーナス払いを設定できる金融機関も存在します。諸費用と同時に確認しておきましょう。

アパートローンの注意点

アパートローンの場合、金融機関を選ぶ際、金利や返済額の軽減効果以外の留意点もあります。住宅ローンは1軒を購入すると終了ですが、2棟目、3棟目の購入があり得るのがアパートローンです。この先も新たな融資を申し込む可能性があります。
新たな借入先では次の融資を申し込む場合も想定して、審査基準や回答のスピード、担当者のレベルや応対時間など、今後の付き合いまで考えておくべきです。

返済のしやすさも比較しよう

事業であるアパートローンでは、返済日も重要です。家賃収入がすぐ返済に充てられればベストですが、返済日後に家賃収入が入る場合は、返済日に一時的にキャッシュが減る可能性もあり、資金繰りが必要です。
複数の不動産物件を保有している場合、他の返済日との兼ね合いもあるので、特に注意しなければなりません。
一時的なキャッシュ不足や、単純な入金ミスなどの理由で返済が遅れてしまった場合、遅延損害金が発生します。これは約束の期日に支払いを行わなかったペナルティです。当然、貸出し金利より高く設定されています。遅延損害金の詳細は契約条件に記載されます。必ず確認しましょう。

まとめ

アパートローンの借り換えについてご説明しましたが、最終的には長期的な事業計画が大切です。
2棟目、3棟目を購入する可能性はあるのか、繰り上げ返済は積極的に行うのか否か、不動産投資以外の事業でも追加融資を受ける可能性があるのかなど、投資である以上、事業計画に合う金融機関を選ぶことがポイントです。
将来を見据えて最善の借入、借り換えを行って下さい。