家賃滞納リスクがある入居者の見極め方と、発生してしまった場合の対処法とは?

賃貸物件を運営するオーナーにとって、「空室」よりも避けたいリスクがあります。それは「家賃滞納」です。
家賃を滞納している入居者からは、当然、家賃が入ってくることはありません。そして、入居者はそこで生活しているため、新しい入居者が入ることもありません。また、家賃滞納を理由に賃貸物件からの退去を求めても、素直に応じてもらえない場合はトラブルになり、家主にとっても大きな負担となってしまいます。
それでは、どのようにして家主は「家賃滞納リスク」を回避すると良いのでしょうか。そのポイントを見ていきましょう。

1. 入居申込書に「ウソ」はないか

最初のチェックポイントは、入居希望時に提出してもらう「入居申込書」です。通常、入居申込書には氏名・現住所・家族構成・勤務先・年収・引っ越しの理由などを記載します。不動産会社を介さず、直接家主が入居希望者とやり取りをしたうえで、入居の可否を判断することができるなら、これらの事項に「齟齬」がないかを確認するようにしましょう。
特に注意したいポイントをいくつかお伝えします。

・ 居住期間が短い

生活環境の変化に合わせて引っ越すのは誰しもあることです。ただし、あまりに頻繁で、不自然な場合は、家賃滞納が常習化している可能性があるため、気を付けましょう。もし「家賃滞納→退去」を繰り返している入居希望者であれば、今回も同じ展開となり、家賃が未回収となってしまうことも予測できます。

・ 離職・転職が多い

特に離職時に、俗に言う「円満退社」が少ないようだと、家賃滞納リスクは高いと言えるでしょう。日本の慣習では、退職する時は最低でも1カ月前に勤務先に伝え、引き継ぎなどの準備をするのがルールとされています。慣習としてだけでなく、就業規則に記載し、明文化して強制力を持たせている企業も少なくありません。
しかし、トラブルなどで会社に「いられない」状況になると、そうはいきません。退職者は次の転職先をすぐに見つけなくてはならないため、駆け足で「退去」と「引っ越し」をすることになります。

・ 支払い能力が低い(ない)と見込まれる

残念ながら、年収や貯蓄額が低い入居希望者は、総じて家賃滞納リスクが高いと言えるでしょう。特に家賃を高めに設定しているオーナーは、年収が低い入居希望者の場合、注意すべきかもしれません。
「年収は○○円だから、支払い可能な家賃は○○円まで」などと、単純な計算式で出せるようなものではありませんし、年収の低い人全員が滞納する訳でもありません。入居希望者としっかり話をして、上記の2点も参考にしながら、総合的に判断することが大切です。

2. 信頼できる不動産会社を

入居予定者との間に「不動産会社」が介している場合は、家主が入居者と直接話をする機会は少なくなります。そのため、「問題なく家賃を払ってくれそうかな」という感触を、家主が直接的に探ることが難しくなります。
仲介役を担う不動産会社の営業マンの中には、「仲介手数料」を取るために多少の無理をしてでも、入居者を決めようとする人もいます。もちろん、入居者を見つけてくれることは家主にとってありがたいことですが、短期間で退去、ましてや家賃滞納といった問題が起きては本末転倒になってしまいます。
そこで、不動産会社の営業マンには「家賃滞納リスクがないかどうか」について、上述したようなポイントを確認してもらうようにしてみてはいかがでしょうか。もちろん、お願いしなくてもきちんと調べてくれるような、もともと信頼性の高い不動産会社もたくさんあります。そう言う会社であれば、全面的に任せるのも一つの方法です。家賃滞納リスクに対する考え方について、任せるまえに話し合うのが良いかもしれません。

3. 家賃滞納リスクが発生した場合の対処法とは?

それでもリスクを避けきれず、家賃滞納の入居者が発生した場合の対処法は「素人だけで対応しようとしないこと」です。
入居者への家賃催促や、その先にある強制退去に、中途半端な知識で踏み切ると、不要なトラブルが発生してしまいます。これらは法的な問題に発展する可能性も高いので、弁護士に依頼するようにしましょう。
「弁護士に知り合いなどいない」という場合は、仲介や管理で入る不動産会社に紹介を依頼することもできますし、行政機関で弁護士の無料相談や「法テラス」という専門体制も存在しています。敷居の高さは気になりますが、家賃滞納者との間で揉めた方が、家主にとっては大きな負担となります。

まとめ

家賃滞納リスクは、不動産経営を行うすべてのオーナーに関わる問題です。滞納の恐れのある入居者は、入居の許可の段階でチェックをする「水際作戦」を行い、それでも家賃滞納が発生してしまった場合には、専門家の力を上手く活用して、対応していきましょう。