2棟目のアパート経営はいつからが最適か?

アパート経営をしている不動産投資家の中には、不動産投資を始める前までは、アパート1棟を手に入れて賃貸経営をすることをゴールと考えている方が多いと思います。ところが、いざアパート経営に乗り出すと、「2棟目に投資しても良いのではないか?」という考えに変わる方も少なくありません。
ただし、購入のタイミングを逸するケースや購入に必要な準備をしていないことも多く、単に漠然とした思いだけでは、ベストタイミングで2棟目を購入するのが難しいのです。そこで今回は、2棟目の不動産投資を成功させるためのポイントについて考えてみましょう。

2棟目購入のベストタイミングはいつ?

2棟目の購入タイミングについては、「最低1年、できれば2~3年賃貸経営を行ってから」「キャッシュを○○万円ほど得てから購入すべき」「利回りの高い1棟アパート物件を見つける必要がある」など、さまざまな意見がありますが、まず前提として認識しておくべきポイントがあります。
それは、「金融機関が融資を前向きに考える状況を作っておく」ということです。
不動産投資の資金は不動産投資ローンを利用するケースがほとんどです。当然、その資金は金融機関が用意します。金融機関に認めてさえもらえれば、2棟目の購入は可能ということです。
そのため、あなたが金融機関にとって「お金を貸しても良い」と判断するような不動産投資家である必要があります。単に時間が経過するのを待つのではなく、次の3つの条件が達成できた時点から、2棟目の購入が可能になるとお考えください。
1. 基本的に満室経営の物件とする
2. 金融機関と賃貸経営に関する内容において迅速に対応できる経営手腕を持つ
3. 頭金に使えるキャッシュがある(頭金がなくても不動産投資ローンは可能ですが、キャッシュがあると融資審査は通過しやすくなります)

これらが達成できれば、金融機関が2棟目の融資を認めてくれる可能性が高くなります。金融機関は不動産投資家としての経験年数や貯蓄額、属性も考慮しますが、それ以上に資産価値のある物件から資産を構築しているかどうかという点を重視します。「実力主義」を強く意識して、条件を達成したタイミングで2棟目を狙いましょう。

不動産投資をスタートする時点で2棟目を視野に入れる

不動産投資をスタートさせ、2~3年が経ってから2棟目を手に入れる準備を始める方がいます。しかし、これではタイミングが遅いケースがほとんどです。
ローンを審査する金融機関は、これまでの実績を慎重に見ていきます。
例えば、賃貸経営を始めた翌年、2回目の確定申告書の内容で経費の割合が多すぎると、コスト管理に弱い賃貸経営者と判断されるかもしれません。数ヵ月前までは通帳にキャッシュがほとんどなかったにも関わらず、2棟目の融資相談の直前に急にキャッシュが増えていたりすると、その場しのぎで賃貸経営をしていると判断されるかもしれません。
それを防ぐためには、1棟目の購入時点で、2棟目を手に入れるための行動をスタートさせる必要があります。具体的には次のようなことです。
・ 満室を維持できるような賃貸経営を行う努力をする
・ 「節税のため」に経費を利用しすぎない
・ キャッシュは生活費などで消費するのではなく、貯蓄として口座に積み立てる
・ 築年数が経過した中古物件の場合は、減価償却と元金返済が活用できず、デッドクロスとならないような物件を手に入れる
・ 空室や家賃滞納、建物のトラブルに関して管理会社などと迅速な対応で解決する
・ 数年後に起こるかもしれない修繕費などを計算した賃貸経営を行う

※デッドクロスとは、実際の出費がない(経費にできる)減価償却費用が減少し、実際に出費が伴う(経費にはできない)元金返済額が増えることで、帳簿上は黒字なのに現実にはキャッシュが手元にお金はないというリスクを生じさせるものです。
最初の物件を手に入れた時から、こうしたことを考慮する賃貸経営者は、2棟目のローン審査でかなり有利になるはずです。計画性のある賃貸経営で2棟目の購入をスムーズに進めてください。

まずは1棟目の黒字化に集中する

2棟目をスムーズに手に入れるために、計画性のある準備が必要だとお伝えしてきました。しかし、そのためには当然のことながら、1棟目を黒字化させる必要があります。それがままならない状況なのに、2棟目の不動産投資を黒字化できるとは判断してもらえません。まずは目の前の物件で収益を上げるのです。
理想を言えば、常に満室経営がベストです。しかし、現実的には入居者の転勤、結婚、家族の事情などで空室が出ることが避けられません。空室数や空室期間が増えれば赤字経営になります。
短期間であれば金融機関が問題視することは少ないのですが、年間を通じて確定申告で赤字となると2棟目の融資が受け付けてもらえないどころか、賃貸経営者としての資質がないと判断されかねません。
だからこそ、1棟目の黒字化は重要です。そのためには自分自身の努力も大切ですが、信頼できる管理会社の力も借りましょう。
1棟目をしっかりと黒字化し、2棟目の融資がしてもらいやすくなるような行動を取ること。常に質の高い賃貸経営を行えば、2棟目は自然と手に入るはずです。タイミングを逃さず、候補物件を見つけて、速やかな購入を心がけましょう。