しくじり大家に学ぶアパート経営② 「インターネットを鵜呑みにしちゃった大家さん」

インターネットの登場は、不動産投資家にも多くの恩恵をもたらしました。
不動産投資家向けのサイトに行けば、最適な投資物件の検索に始まり、投資に向けた注意点やアドバイスを自宅に居ながらにして学ぶことができる時代です。しかも、ほとんどが無料です。インターネットがなかった時代と比べると、時間とお金を大幅に節約できるようになりました。
しかし、こうしたインターネット情報だけを鵜呑みにして、安易に不動産投資をするのは危険です。
今回は、インターネットを過信する大家さんが陥りがちな、代表的失敗事例を紹介します。

知識も自己資金もないまま大家さんデビュー

ネット上には、「物件の販売や建築の受注さえできれば良い」という考えの業者も少なくありません。その後オーナーが経営に失敗しても関係ないというスタンスの会社も少なくありません。
こういう業者ほど不動産投資のリスクにはあまり触れずに、「自己資金がなくても、誰でも大家さんになれる!」と甘い言葉であおり立てるもの。これを鵜呑みにして、後で「こんなはずじゃなかった…」と後悔する、にわか大家さんが後を絶たないのも事実です。

現地を見ないで物件選び

不動産投資サイトを見ると、膨大な収益物件の中から最適な物件を瞬時に検索できます。利回りや空室率はもちろん、自己資金などを入力すれば瞬時に収支シミュレーションが試算できるサイトもあります。不動産投資家にとって、これほど便利なツールはないでしょう。
しかしサイト上の情報だけを判断材料に、そのまま契約してしまうのはやはり危険です。例えば、賃貸物件のポータルサイトの中には入居希望者のクリック数が表示されるものもありますが、これはあくまで「入居希望者」であって実際の「入居者」ではありません。
実際には空室の多い物件でも、入居希望者数だけを見て「人気物件」のようになっている場合もあるのです。あるいは、近くにお墓やゴミ屋敷がある、周囲はアパート供給過剰で空室が目立つ、浸水や崖崩れの心配があるといった重大な情報が、サイト上の紹介に載っていない場合もあります。

委託料だけで管理会社と契約

不動産経営では、物件という「ハード」と、管理という「ソフト」が両輪となって収益を生み出します。どんなに良質な物件でも管理が悪ければ、家賃の滞納、入居者とのトラブル、慢性的な空室、家賃の低下といった問題に悩まされるのです。
つまり、物件選びと同じように管理会社選びも極めて重要なのですが、これを重要視しない大家さんは少なくありません。
物件情報に関して詳しいサイトは多数ありますが、管理会社各社の違いやサービスについて詳しいサイトは少ないため、ネットでの情報収集を重視するオーナーは委託料の安さだけで管理会社を判断しがちです。

インターネットでの情報収集における注意点

数千万円、時には億単位の投資となる不動産投資で失敗すれば、取り返しのつかない事態を招きます。その重要な判断を行う材料を、玉石混交のインターネット情報だけに頼るのは、とても危険な行為です。前述のような失敗をしないためには、以下の点に注意しましょう。

・ 甘い言葉で誘う業者には注意

知識と自己資金がなくても成功するほど、不動産投資は甘くはありません。ネット上で甘い言葉をささやく業者ほど、注意して向き合うことが必要です。

・ 物件の「弱点」はわざわざネット上に出さない

現地に行くこと自体が難しい地方物件などでは、現地を確認しないまま契約する大家さんもいるようですが、これは無謀と言わざるを得ません。わざわざ弱点を掲載する業者は少なく、ネット上の情報は不完全です。簡単に信じないようにしましょう。

・ 管理会社は委託料検索で選ばない

インターネット検索で委託料の安い管理会社を選び、契約を結んではいけません。必ず現地に足を運び、管理実績のある会社かどうかを、実際に会って確認してください。さらに、管理委託されている物件を実際にいくつか見学し、空室や管理の状態をチェックするぐらいの慎重さが必要です。
鉄則として、あくまでもインターネットは情報収集のための手段の一つと考えて、最終的には必ず現地に入り自身の目で判断しましょう。

インターネットは万能ではない

インターネットは、決して万能ツールではありません。最終的には必ず投資家自身が現地に足を運び、物件や環境、販売会社や管理会社をしっかりと目利きすることが必要です。
ただし、全ての候補物件に足を運んでいては、いくら時間があっても足りません。特に優良物件ほど足が速い(すぐに買い手がつく)ので、いち早く優良物件にたどり着くかが重要なポイントとなります。
そのためにインターネットを駆使して物件情報を効率良くキャッチし、複数の候補に絞り込んでから実際に現地に足を運んで、じっくりと比較検討するのです。
業者選定にあたっては、業者名で検索して口コミをチェックすることも忘れずに行いましょう。問題のある業者なら、必ず苦情などが書き込まれています。インターネットの賢い使い方、それが不動産投資家に求められる姿勢です。
しくじり大家に学ぶアパート経営シリーズ
・しくじり大家に学ぶアパート経営① 「レバレッジを利かせすぎた大家さん」
・しくじり大家に学ぶアパート経営② 「インターネットを鵜呑みにしちゃった大家さん」
・しくじり大家に学ぶアパート経営③ 「空室対策を甘く見ちゃった大家さん」
・しくじり大家に学ぶアパート経営④ 「管理会社選びを軽視しちゃった大家さん」
・しくじり大家に学ぶアパート経営⑤ 「リフォームに我を出しちゃった大家さん」
・しくじり大家に学ぶアパート経営⑥ 「資金管理で失敗しちゃった大家さん」