IoTサービスと不動産 -アパート経営に取り入れるべき○○は?

「IoT」という言葉を聞かれたことはあるでしょうか。「Internet of Things」の略称で、「モノのインターネット」という意味です。機械や自動車などの“モノ”に、インターネットなどの通信機能を持たせて情報のやりとりや管理を行うという製品やサービスを指し、さまざまなジャンルに徐々に広まってきています。
IoTの有名な実例として、外出先でも調整ができるエアコン、温度や調理法などをスマホに教えてくれるフライパンといった、いわゆる「スマート家電」があります。そして最近は、不動産に活用できるIoTも登場しています。今回は、アパート経営に取り入れるべきIoTサービスの一例をご紹介します。

見守りクラウドロボ

総務省が2016年6月に発表した『平成27年国勢調査』によると、総人口における65歳以上の割合は26.7%と、総人口の4分の1を突破したことが分かりました。それに伴い、今後、高齢者の1人住まいの割合はさらに増加していくと考えられます。
高齢者の1人住まいの場合、急に具合が悪くなったり、倒れたりする可能性が高いのに加えて、近所に家族や知人がいない場合は、すぐに気付いてもらえずに発見が遅れてしまうリスクがあります。最悪の事態を想定し、オーナーの中には高齢者の入居を望まない方がいるかもしれません。
こうした問題の解決を目指して、ビズロボジャパン株式会社と株式会社コムツァイトが2015年6月から開始したサービスが、「見守りクラウドロボ」です。
室内に複数のセンサーを設置し、扉を開閉した時間、風呂や寝室・トイレなどから一定時間以上出てこないといった情報を、リアルタイムで専用アプリ・Eメール・SNS、電話などに報告してくれる仕組みです。入居者の様子が映るビデオカメラとは異なるため、入居者もセンサーを気にせずに、普段通り生活することが可能です。
見守りクラウドロボは電源を必要とせず、玄関や室内に設置しやすいのも特徴です。初期費用は無料で、月額使用料は3,000円(税別)から。高齢者の1人住まいへの対応策として取り入れることで、リスク回避や入居率アップにつながるかもしれません。

●DECIMEL(デシメル)

一般的にアパートの場合、玄関ドアの鍵がオートロックではないタイプが多く、外部から人が侵入しやすい環境にあります。特に1人暮らしの女性の場合は、「セキュリティ面が気になる」という入居者の方も多いでしょう。また、急いで外出する時に、うっかり鍵を締め忘れてしまうことも無いとはいえません。
コマニー株式会社が提供する「DECIMEL(デシメル)」は、2016年4月に販売が開始された電池式のオートロックタイプの鍵です。
既存ドアへの後付けが可能なため、ドアの鍵を付け替える必要がないうえ、電池式だから配線も不要です。外出時は自動で施錠されるため、鍵を締め忘れる心配もありません。利用者は、専用のスマートキーで解錠します。
スマートキーを忘れた場合でも、ドアに取り付けられたテンキーに暗証番号を入力することで解錠できますから、万が一キーを紛失しても安心です。
スマートキーのほかに、スマートフォンアプリから解錠可能な機種も用意されています。価格はスマートキータイプが7万5,600円、スマートフォンタイプが7万9,920円(いずれも税込)です。

● KKS 稼働監視システム

アパート経営を長期的に成功させるためにも、入居者の満足度向上や入居率アップは必須条件でしょう。
それには立地条件や間取りだけでなく、設備面のメンテナンスや維持なども大切な要素となります。建物内の設備がどのような状況になっているか、修繕工事をいつ行うのが的確なのかという建物の状態を知ることができれば、より効率的なメンテナンスや修繕工事が可能となります。
株式会社レックアイが提供する「KKS 稼働監視システム」は、建物の設備や装置を監視する24時間稼働の監視システムです。監視の範囲が広いのが特徴で、またデータ収集・分析などを自動で行い、建物の状態を判定してくれるサービスになっています。
例えば、経営するアパートで水道や電気などに不調が出た際、通常は作業員が現場へ行き故障しているかどうかを確認する必要があります。KKSでは、データの分析結果から、設備が故障しているかの判定が可能です。また、設備の不調などもシステムが自動で検知するため、故障する前に気付いて対応することができます。
建物の修繕時期も、メーカーの勧めによるのではなく経年や設備の利用状況などを見て立案するので、非常に合理的です。

IoTのある明日

今回は、アパート経営にぜひ取り入れたいIoTサービスを紹介しました。ここに紹介したものはほんの一例で、他にも火災察知システムや、住まいを一元管理してくれるシステムなどがあります。今後は、こうしたIoTを活用したサービスやシステムがさらに登場するでしょう。
特に、副業としてアパート経営を行う方にとっては、なるべく時間や労力をかけずに済む経営が求められるところです。IoTを活用したシステムを取り入れることでさらなる効率化を実現することができるだけではなく、このような設備投資は入居者にも魅力を感じてもらえる要素につながります。
効率的な運営と物件差別化の一環として、IoTに目を向けてみるのもいいかもしれません。

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