女性の1人暮らしをより安全に! 住まいのセキュリティ対策を考える

1人暮らしの女性にとって、「住まいの安全」は切実な問題です。しかも空き巣などの被害だけでなく、ストーカーのような、新たに顕在化している社会問題にも対策が必要となります。
今回は、女性視点で選ばれる不動産のセキュリティ強化策について、ハード面とソフト面をそれぞれ解説します。

空き巣よりストーカー対策

警察庁のデータによると、侵入窃盗は2003年以降減少に転じているものの、それでも、2015年の住宅対象の侵入窃盗は4万6,091件でした。これは1日当たり約126件、住宅に対する侵入窃盗が発生していることになります。
なお、侵入窃盗の発生場所は「住宅」が全体の59%と最も多く、集合住宅では低層階が狙われやすい傾向も指摘されています。
侵入窃盗の被害の3分の1は空き巣です。しかし、注目すべきなのは、近年社会問題化しているストーカー被害です。警察に寄せられるストーカー被害の相談は年々増え続け、警察に相談したのに被害を受けたケースが、たびたびニュースになっているのはご存じでしょう。
今や、こうした侵入被害からも、セキュリティ対策を考えなければいけない時代なのです。

ハード面の対策検証

マンションやアパートなどの集合住宅におけるセキュリティ対策ですが、まず、前提として「侵入しやすい」住宅は好ましくありません。このため、集合住宅の1階は女性から敬遠されがちです。2階や3階程度でも安心とは言えないでしょう。自転車置き場や雨樋などを使って住居に侵入するのが意外と簡単だからです。

● オートロックも万全ではない

建物に許可なく来訪者が入ることは比較的簡単です。残念ながら、出入口がオートロックであっても、万全のセキュリティ対策とは言えません。来訪者がオートロックを解錠した居住者の後について入ってしまうという問題があるのです。
管理人が常駐していれば、ある程度は防げるでしょう。しかし、高級マンションなどを除いて、24時間有人監視のマンションは、まだそれほど多くありません。
対策としては、居住者ができるだけ心掛けて出入りするよう周囲に気を配ることですが、オーナーとしては管理会社などに頼んで掲示板に注意文を掲示してもらうことも有効です。

● 鍵の機能強化は必須

仮に建物に入られたとしても、部屋への侵入は何としても防ぎたいというのが切実な課題です。そのためにもまず、鍵の機能強化を図りましょう。
防犯性に優れているディンプルキーやワンドア・ツーロックも有効です。指紋認証キーもありますが、ネイルが長い女性が開錠に戸惑ったという話もあります。最新機能といっても、ある程度普及してくるまでは様子を見ることも必要でしょう。また、基本的なことですが、窓にはサムターン錠にロック機能があることなどが有効です。

● 自動録画機能付きインターホンも登場

近年は一般的となったモニター付きインターホンですが、これも注意は必要です。宅配便や新聞などの集金でも、相手を十分に確認してから玄関ドアを開けるよう、オーナーは入居者に注意喚起していきましょう。中には、身分証をモニターに提示してもらうよう、徹底している入居者もいるそうです。
価格は高めになりますが、自動録画機能付きのインターホンも登場しています。訪問者が呼び出しボタンを押しただけで録画が開始されますので、不在時にも誰が来たか確認でき、役に立ちそうです。

● 女性に安心の「1人暮らし向け」セキュリティも

費用を惜しまないのであれば、セキュリティ会社の「1人暮らし向け」防犯対策なども良いでしょう。扉や窓にセンサーを取り付けて、不在時でも異常が通知されれば、セキュリティ会社の隊員が駆けつけます。
安心感は大きいのですが、導入はあくまでも費用対効果がポイントでしょう。初期費用から月々の管理費用、システム監視のための通信費などのランニングコストがかかります。セキュリティ会社によってプランは異なりますが、目安としては、機器レンタルの場合は月額数千円程度、初期費用は3~5万円程度です。
まずは周辺環境の問題点を洗い出し、侵入経路になりやすい要因となる窓や扉などの防犯対策を考えましょう。セキュリティ会社の無料防犯アドバイスなども、問題点を把握するためにはお勧めです。

ソフト面の対策検証

上述のようなハード面の機能強化も大切ですが、ソフト面の対策も見逃せません。例えば、1人暮らしのカムフラージュ策としてよく知られているのは、女性の洗濯物は外から見える所に干さず、男性用のシャツなどを外側に干すとか、表札に架空の男性の名前を一緒に書いておくとかでしょう。
また、雨の日に女性ものの傘を表に出しっぱなしにしたり、表札に女性らしい手書き文字を書いたりしないよう気を付けねばなりません。
ストーカー対策ですが、これが一番難しいと思います。管理人がいるマンションでも、「知り合いだ」と言って部屋番号を聞き出し、居住者の後に付いて侵入したケースがあったそうです。
この点、シェアハウスなどは比較的安心なのかもしれません。常に人の気配があって、コミュニティがあり互いに居住者の「顔」が見えるうえ、何かあれば手助けしてもらえるという安心感があるからです。

まとめ

女性の1人暮らしを想定したセキュリティ対策について説明しました。ここに挙げたようなハード面の対策や、入居者個々の心掛けももちろん大切ですが、シェアハウスの例でも書いたように、不審者を寄せ付けない入居者同士のコミュニティが、そこにあるかどうかも、大きなポイントでしょう。
不動産オーナーとしては、できる範囲で、こうしたコミュニティを築けるよう働きかけることが一番の「強化策」なのかもしれません。