不動産投資リスクの種類と対策

近年、年間2%の物価上昇を目標としている政府の方針や、年金に期待できないことを背景に、資産運用の必要性が各メディアで報道されています。しかし、「資産運用としての不動産投資は考えているけれど、最初の1歩がなかなか踏み出せない」という方も多いのではないでしょうか。
不動産投資は他の投資に比べて扱う金額が大きく、経験のない方が不安を感じるのも無理はありません。そしてその不安の根本は、不動産投資のリスクとリターンに関して、正しい知識と対策を知らないことにあります。逆に言えば、正しい知識さえ身につければ、不動産投資に対する不安は相当小さくなるということです。
そこで今回は、不動産投資のリスクの種類とその対策について解説します。

空室リスク

1. 空室率と人口推移を確認

不動産投資における代表的なリスクと言えば、空室リスクです。入居者がなければ、まったく収入はありません。
では、最大の空室対策とは何でしょうか? それは、「賃貸需要」のある地域の物件を購入することです。
当たり前のことですが、それだけ賃貸需要というのは大切なことなのです。不動産投資物件を購入する場合は、まず賃貸需要のある地域なのかどうなのかを確認する必要があります。
空室率は、5年毎に行われている、総務省の「住宅・土地統計調査」で確認することができます。人口推移については、各市区町村のホームページで確認できます。
空室率が低く人口が増加している地域を意識して購入するのと、不動産会社に勧められるままに購入するのでは、その後の運用結果に大きな差が生まれます。

2. 管理会社とのコミュニケーションを大切に

不動産経営は、入居者の募集やトラブル対応をしてくれる管理会社の協力なしでは上手くいきません。募集賃料や部屋の設備に問題がないかなどの相談を行い、満室経営に協力してくれる管理会社を探してください。対応に問題があるようなら、管理会社の変更をお勧めします。
そして良い管理会社を見つけることができれば、入居付け時のお礼や定期的な挨拶を行い、良好な関係を築けるように努力しましょう。

家賃滞納リスク

次に備えるべきリスクは、入居者の家賃滞納です。実は家賃滞納については、それほど大きなリスクはありません。「保証会社の利用」を、賃貸契約の条件にすれば良いでしょう。
過去に悪質な家賃滞納がある入居者は、保証会社の審査に通りません。また、保証会社を利用すれば、万が一入居者が家賃滞納をした場合でも、家賃は保証会社が支払ってくれます。さらに、強制退去のための裁判費用や夜逃げ時の残置物撤去費用なども、保証会社が支払います。
さまざまな保証会社があります。利用する際は、各社の保証内容をよく確認してください。

事故リスク

1. 火災・漏水

所有物件が、火災や漏水によって損傷・損壊するリスクです。
これについても、「火災保険の加入」を賃貸契約の条件にすることで対策できます。契約と更新のタイミングで1万円前後の費用が発生しますが、多くの賃貸物件は火災保険の加入を条件にしているため、これを理由に入居を敬遠されることはありません。
また、オーナー自身も火災保険に加入しておくことが重要です。火災・漏水時の損害金を、入居者の保険だけでは費用を賄えないケースがあります。その場合、入居者に請求することも可能ですが、オーナー自身が保険に加入をしていればより安心です。

2. 事故物件化

事件、事故などにより入居者が亡くなった場合、その物件は事故物件となります。
事故物件は、賃貸募集時に告知義務があるとされています。どの程度の期間、告知が必要かについては「入居者が1回入れ替わるまで」や「最低5年間」などさまざまな情報がありますが、明確な決まりは今のところありません。
過去の判例では、20年以上前の事故について告知義務違反とされたケースもあり、事故内容と期間を考慮して総合的に判断されるようです。
事故物件でも、入居者が決まらないわけではありません。そういうことを気にしない人はいるのです。賃料を半額程度にすれば、入居は決まることが多いでしょう。
また、最近では事故物件専門の保険も登場しています。アイアル少額短期保険の「無縁社会のお守り」では、遺品整理や清掃費用を1事故最大100万円、空室期間や値引き期間の家賃を、最長12ヵ月間、1事故最大200万円補償してくれます。1部屋当たり300円/月額なので、入っておくと安心です。

まとめ

不動産経営におけるいくつかのリスクについて取り上げました。空室リスクには物件調査と管理会社とのコミュニケーション、家賃滞納や事故のリスクには関連商品の利用と、きちんと対策をとれば回避できることがお分かりいただけたかと思います。
不動産投資は、知識さえ身につければ魅力的な投資です。今回紹介した内容をもとに、前向きに検討していただければ幸いです。