ターゲットを絞ったシェアハウス経営で成功した事例

集合住宅経営の新しい形として、シェアハウスが注目されるようになってから数年が経ちました。昨今はシェアハウスも決して珍しいものではなくなり、都内などでは飽和状態にあるとも言われています。
利回りは良いものの、賃借人の出入りが激しく管理の手間がかかることが弱点と言われ、二の足を踏んでいたオーナーも少なくないでしょう。しかし、賃借人をセグメント化しターゲットを絞り込むことで、大成功を収めているシェアハウスもあるのです。

オフィス併設のクリエイター向けシェアハウス

クリエイターという職種の方々にとって、シェアハウスというのは賃料の安さ以外にも魅力があります。それは、同じような志を持つ人間が集まって住むことで、互いに刺激を受け、切磋琢磨し合える環境ができるということです。また、新たな人脈を築けることは、仕事にも有用です。
実際に、都内ではデザイナーやプログラマーなどのクリエイター、フリーランスの人を対象にしたシェアハウスがいくつもあります。こういったシェアハウスでは、共同生活ができるのはもちろん、作業スペースや商談用のスペースが設けられているものも多くあります。
さらに、デスクワークのためにフリーアドレスのデスクがある部屋、セミナーなどが開けるオープンスペースや会議室など、ビジネスに役立つ設備が充実しています。
個人でレンタルオフィスを借りると大きなお金が必要となりますが、これを居住者が共有できる設備にしてしまえばその負担が減るので、収入があまりない駆け出しのクリエイターや、収入が安定しないフリーランスの人間にとっては、とてもありがたい話といえるでしょう。

住人同士が親近感を持ちやすい、アニメファン対象のシェアハウス

趣味を同じにする人たちを集めて成功しているシェアハウスもあります。
若者の趣味として人気が高いものの一つにアニメや漫画があります。こうした趣味を共有できる環境をシェアハウスが提供し、住人の呼び込みに成功している事例があります。
注目すべき点は、キッチンなどの共有設備を充実させるのではなく、大きな画面で騒音も気にすることなくアニメが見られるシアタールームを賃借人のために用意していることでしょう。
最近、アニメ映画の上映会場で、アニメキャラに向かって思いの丈を大声で叫ぶという「絶叫イベント」が好評を博しています。このシェアハウスならば、わざわざ映画館に行かなくても、毎日シアタールームでアニメの絶叫上映会が開催できるというわけです。このような環境が評判となり、このシェアハウスはアニメファンから高い人気を集めています。

北欧風デザインのシェアハウスで女性を取り込む

北欧風の家具やインテリアが、近年女性に中心に人気を集めています。独特のテイストと優しさにあふれる北欧家具のデザインテイストは、人に温もりや安らぎを与え、またファブリックを多く用いることで温かみも感じられるのが特徴です。
こうした、北欧テイストを存分に盛り込んだシェアハウスも支持を受けているようです。住人はやはり若い女性が中心ですが、家具やインテリアにこだわりを持つ男性からも支持を集めています。
このようなシェアハウスを好む住人には、家の中を清潔に保ち、常に快適に暮らしていたいという気持ちが強いようです。また、お互いの空間を大切にし、ワイワイ騒ぐよりもゆったりとした自分の時間を大事にしたいという人が多いようです。
北欧風シェアハウスの中には、共有スペースにグランドピアノがあるなど、他のシェアハウスではちょっと考えられないような設備がある物件も見受けられます。こういったデザインテイストにこだわったシェアハウスにすることで、物件をキレイに使ってくれる賃借人を集めるのも良いのではないでしょうか。
今回紹介したような住人をセグメントしたシェアハウスは、単に「安く住める」ということ以上に、住人たちの仕事や趣味を充実させる付加価値が提供されているのが特徴です。
シェアハウスに限らず、家賃が安いというだけでは価格競争に巻き込まれて利回りが悪化するのみです。家賃以上の高いバリューを提供するためには、ターゲットを絞ったほうが戦略も立てやすくなるでしょう。