その業者任せで大丈夫? 民泊代行業者とのトラブル事例

不動産投資の新ビジネスとしてAirbnbなどの民泊への関心が高まる中、2016年秋からTBSで民泊をテーマにしたドラマ「拝啓、民泊様。」の放映が決定するなど話題になっています。
副業として民泊の運営を行う場合、利用者とのサイト上のやりとりや、部屋の清掃・鍵の受け渡しなど必要な業務が多いことから、十分な対応が難しいケースもあります。また、人気物件になると予約者も増えてくるため、オーナーだけですべて対応するのは難しいでしょう。そこで便利なのが、こうした民泊運営業務を代行してくれる代行業者です。
しかし、代行業者に業務を任せることでオーナー側の負担が減る反面、逆に利用者や近隣住民とトラブルになったり、売上げが下がったりしてしまったというケースもあります。今回は、民泊代行業者とのトラブル事例や、対策について紹介します。

トラブル1. Airbnbサイトへのログインを認めない

PC・スマホを日常的に使わない高齢者や、インターネットに詳しくない人がオーナーである場合のトラブルに、民泊代行業者からAirbnbサイトへのログインを禁止され、そのためにオーナーが気付かない間に問題が起きているというケースがあります。
代行業者との契約の数ヵ月後、売上げが落ちていることにオーナー側が気付いてサイトを確認すると、レビューに利用者からのクレームが書かれていたというものです。
オーナー側にインターネットの知識がないのを逆手に取り、代行業者が物件の管理や利用者への対応を怠っているケースも少なくありません。オーナーが足腰の弱い高齢者だったり、自宅から離れた物件を民泊に登録したりしていると、物件まで足を運べる頻度が少ないという理由もあります。オーナーの目が届かないのをいいことに、管理を怠っているのです。中には、Airbnbのアカウントを勝手に無効にしてしまう業者もあります。
代行業者を選ぶ際、オーナーのAirbnbへのログインを禁止したような前例がある会社は、まず怪しいと疑って良いでしょう。

トラブル2. 清掃対応が不十分

ホテルや旅館にも同じことが言えますが、「泊まる部屋の清潔さ」は、利用者にとって大切な要素です。
宿泊する部屋がさほど広くなくても、清潔で快適な部屋であれば、利用者の満足度は高くなるでしょう。そして、稼働率が多い部屋であればあるほど利用回数も増えるため、自分で清掃を行うよりも代行業者に依頼する方が、効率が良くなるという側面があります。
しかし、民泊では、清掃代行業者をめぐるトラブルが多発しています。
例えば「プロの清掃スタッフではなく単発のアルバイトスタッフが担当していることから清掃が十分に行われない」「清掃中に近隣の住民からクレームがあったにも関わらず、オーナー側に報告がされず後日トラブルになる」などのケースが起きています。
その他にも悪質なものでは、引き受けた代行業者がろくに引継ぎもせずに他社に依頼してしまう、契約して代金を支払ったにも関わらず当日清掃に来ないという事例もあり注意が必要です。
このようなことが起きる背景には、民泊の代行業者の引き合いが多いことから、業者側が個々の案件を十分に管理できなくなり、対応がずさんになることや、オーナー側も忙しいことなどを理由に、代行業者の対応や物件状況の確認をしないことなどがあります。
価格だけで決めるのではなく、民泊清掃の実績があるか、連絡対応がきちんとしているかなど、清掃に限らず民泊全般のノウハウを持つ代行業者に頼むことがトラブルを防ぐ最善策です。

トラブル3. 対応や提案が信頼できない

普通の会社などにも同じことが言えますが、こちらの質問に対する回答があまりに遅かったり、不信感を与える提案をしてきたりする業者には注意しましょう。実際、契約後にオーナーと代行業者との連絡がほとんどつかなくなったというケースもあります。もし利用者対応がきちんとできていたとしても、このような業者には安心して任せられません。
また、物件のリノベーションなどを勧めてくる代行業者もあります。オーナー側の立場に立って提案しているならばまだしも、業者側が利益を得るためだけに、改装工事やインテリアコーディネーターによる内装デザインをごり押ししてくるケースなどもあるようです。このような業者は、民泊の運用代行よりも、施工費用などを得ることが目的であることがほとんどです。
今回は民泊代行業者とのトラブルで、多く見られる事例を紹介しました。
2016年6月、政府は国内の民泊の営業可能日数を、閣議決定で年間180日を上限とするなど、民泊の導入に関する動きを進めています。一般人にも民泊が身近になることから、今後ますます民泊と、その運営代行業者のニーズが高まると予想されます。
もちろん、今回紹介したのは悪質な業者のケースであり、実績やノウハウがあり信頼度の高い代行業者も多くあります。代行業者を選ぶ際は、十分注意してください。