新築アパート経営におけるサブリースの罠とは

アパート経営における「サブリース」というものをご存じでしょうか。これは、オーナーの所有物件を不動産会社などが丸ごと借り上げる手法で、不動産会社はその賃貸経営を行い、オーナーは手数料を割り引いた報酬を受け取るというものです。
もし入居者が入らなくても毎月固定の収入が得られる「家賃保証」で、オーナーは、経営者が最も悩ませる「空室リスク」を考えなくて良いという、非常に魅力的な内容になっています。しかし、世の中、うまい話ばかりではありません。サブリースにも色々なリスクが潜んでいます。一体どのようなリスクがあるのでしょうか。

家賃の定期的な見直しが入り、どんどん下がっていく

サブリースの最大の魅力である一括借上による家賃保証では、例えば「30年間の家賃収入を保証する」といったような契約内容になっているものが多いです。しかし、家賃収入の額については厳密な取り決めがされていないことがほとんどなので、満室で稼働していないと契約後5年、10年と経過するたびに、家賃の値下げを持ちかけられることがあります。
もちろん、賃貸物件の家賃は建物の築年数によって左右される部分も大きく、ある程度の年数が経てば家賃の値下げもやむを得ないでしょう。しかし、サブリース契約を結ぶ際、ずっと家賃が保証されると思い込んでいて、その収入が減っていくかもしれないことを想定していない人もいるのです。収入からアパートのローンを返済するわけですから、収入が減れば返済計画が狂ってしまうでしょう。
特に空室が増えると、入居者確保のために家賃値下げが提案されます。収入はさらに減るわけで、家主にとっては死活問題になるでしょう。

費用の高い建築費、そして定期的なリフォームが必要

サブリースでは一括借上の契約と同時に、アパート建築を不動産会社に委託するケースがよくあります。不動産会社から「サブリース契約で家賃保証するので、建物の建築はうちでさせてください」というものです。不動産会社の中には、サブリース契約を前提としたアパートで、高めの建築費用を提案する会社もあります。また、アパートは年月が経つと外壁塗装や設備の点検、交換などリフォームが必要になり、その不動産会社に工事を任せる契約になっている場合もあります。
サブリース契約を結べば必ず家賃収入があると思って、少々割高な建築費用でも大丈夫と安易に考えてはいけません。見積もりは複数の建築会社から取って、数字を確認してから契約をするようにしましょう。

不動産会社が倒産してしまった場合のリスクも

さらに、もう一つの大きなリスクがあります。それはサブリース契約を結んだ不動産会社が倒産してしまった場合です。
家賃収入は減っても契約期間中は一定の収入が見込めるだろうと思っていたオーナーは、慣れない客付けや管理を自分でしなくてはならなくなります。また、住人への対応などの必要性も出てきます。これらは大変な負担となるでしょう。また、不動産会社が住人から預かっていた敷金なども諦めなければならなくなります。不動産会社に預かってもらっていた家賃が返ってくることも期待できません。
それとは別に、サブリース契約の解除リスクもあります。オーナーにとって条件ばかりが悪くなり、いざ解約しようとしたら多額の違約金が発生したり、ローンの条件が悪化したり、オーナーにとってさまざまな不利益が生じやすくなることも考えられます。それどころか、家賃の値下げで合意できない場合、オーナーとのサブリース契約を解除して違約金を請求したり、住人から預かっている情報や家賃を渡さなかったりといった悪質な不動産業者も中にはいるのです。

信頼出来る不動産会社とサブリース契約を結ぼう

一番大切なことは、信頼出来る不動産会社でアパートを建築し、サブリース契約を結ぶことです。
すべてのサブリース契約が悪質というわけではないのです。将来に渡ってアパート需要が見込めるエリアならば家賃収入もきちんと上がるでしょうし、管理や客付けに手間をかけたくないオーナーにもメリットがある良い仕組みなのです。今、問題となっているケースのほとんどは、賃貸需要が見込めないエリアで、不動産会社の提案をよく確認せずサブリース契約だけを頼りに安易にアパートを建ててしまったようなオーナーたちです。
不動産投資には多額な費用がかかります。慎重に提案内容を確認し、納得がいかない、理解できない部分は徹底的に質問し、十分に検討た上で契約書に判を押すようにしましょう。
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