不動産テックのトレンドはこれ! 不動産VR事例を探る

2016年10月に発売された「PlayStation VR」は、専用のヘッドセットを装着して迫力満点のゲームを楽しめるこれまでになかったゲーム機です。発売後すぐに完売状態となったことが話題となりました。
VR(Virtual Reality)とは「仮想現実」を意味します。視覚や聴覚などの人間の五感を刺激し、あたかも実際にその場に立っているかのような感覚を体験できる新技術です。ゲームやテーマパークなどはもちろん、プロモーション映像などにVRの技術を活用する企業も増えています。
IT技術と不動産を掛け合わせた「Real Estate Tech(不動産テック)」の一つとして、不動産サービスにもこのVRの技術が次々と導入されています。今回は、最新の不動産VR事例をご紹介します。

不動産会社向けのVR技術・サービスが続々登場

ナーブ株式会社は2016年6月、不動産事業者を対象とした新サービス「VR賃貸」をリリースしました。
管理物件を撮影して専用のクラウドに登録すると、QRコードが作成されます。QRコードから、実際に店舗に来店したお客様が希望した物件にアクセスでき、専用ゴーグルを使用して内覧を実施できます。営業担当者のパソコン画面から場所の切り替えも可能で、お客様と会話をしながら物件全体を紹介することができる仕組みです。
現在は、お客様から希望の家賃や間取り、駅からの距離などを直接聞いて、営業担当者が物件を絞り込み、実際に車などで内見へ行くというパターンが一般的です。
物件を見れば、部屋の広さや周辺環境、設備など物件の詳細が分かるものの、内見前のイメージと実際が違うことは少なくありません。時間をかけて数件内見したものの、お客様の気に入る物件がなく、成果に結びつかなかったといこともしばしば発生します。
しかし、VR技術を活かしたこのサービスを利用すれば、実際に物件まで足を運ばなくても、お客様が大体のイメージを把握できるため、実際に内見した時の成約率は高くなると予想されます。お客様にとっても無駄な時間をかける必要がなくなりますので、双方にメリットがあるといえます。
全景株式会社も2016年6月より、VR作成サービス「ZENKEI360」を開始しました。使用する「RICOH THETA」は、1回のシャッターで360°のパノラマ画像が撮影できます。登録は最短10分程度、本格的なVRが手軽に使える魅力から、登録パノラマ数は現在800万画像を超えています。
そのほかにも、不動産会社向けのVRサービスは続々と登場しています。住宅関連業界に特化したVRを制作する「terior(テリア)」は、住宅関連に絞ることで、より専門性が高いサービスを目指しています。
その他にも、家具メーカーの「イケア」は、キッチンのショールームなどをVRで提供しています。VRを使うことで、デザインやキッチンの高さを変えることが可能となっており、通常のショールームでは対応できないこともできるのです。

スマホから物件を内覧できる

今では、自分のスマホで簡単にVR画像を見ることができるため、家にいながら自分の好きなときに物件を内覧しているような体験ができます。またVRゴーグルは1,000円以下から購入可能できますし、自分でDIYすることも可能です。
VRゴーグルを装着した状態で頭を上下左右に動かすだけで、リビング、浴室、玄関、バルコニーなど部屋の細部まで見ることができ、「ベランダからの景色はどうなのか」「収納スペースは大体どれくらいの大きさか」など、実際に内見しなければ分からない情報なども、その場に行かなくてもある程度知ることができます。
仕事や学校の都合などで引っ越しを急いでいると、内見の時間すら取れない人も少なくありません。VRの技術を不動産物件に活用することは、不動産業者とお客様のどちらにとっても非常に効率的です。
写真や間取り図だけではわからない具体的な部分を、直接足を運ばなくてもある程度理解することができるVRの技術は、不動産業界で今後ますます広がっていくことが予想されます。
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