そこは意味がないですよ! 無駄なリフォームで失敗する人

中古物件を取得したり、建物や設備が古くなってきたりした場合に、リフォームを考える人は少なくないでしょう。建物や設備に古さを感じさせない適切なリフォームは、入居率の向上や退去率の低下につながります。
しかし、適切なリフォームは、リフォーム対象物件で異なります。ある物件では有効なリフォームも、別の物件では意味のないリフォームになることがあり得るのです。今回は、そんな「無駄」となってしまう可能性があるリフォームの具体例をいくつか紹介します。

1. エントランス工事

エントランスの整備は建物の第一印象に影響が大きく、大事であることは間違いありません。しかし、エントランスだけをきれいにしても、その効果はそれほど望めません。
例えば、築30年以上が経過している木造アパートのエントランスを、間接照明を駆使しておしゃれにしても、外壁がリフォームされていなければ、エントランスだけが強調された物件になってしまうでしょう。
また、外壁を一緒にリフォームしたとしても、外壁とエントランスだけで入居を決めてくれる入居者は多くはありません。外観に釣り合わない内装では、リフォーム費用に見合った効果を期待することは難しいでしょう。
さらに、外壁、エントランス、内装のすべてをリフォームするというのであれば、その費用に見合う賃料アップや入居率が達成できなければ、そのリフォームは投資として失敗なのです。

2. 都市ガスへの変更工事

寒冷地区出身の大家さんに多いのが、「都市ガスでないと入居者が決まらない」という方です。確かに寒冷地区のファミリー物件ではガスの使用量が多く、プロパンガスだとガス料金が高額になるため、敬遠されるようです。
ただ、都内近郊の単身用物件の場合、プロパンガスであることを理由に入居を避ける方は少数です。単身用の場合、都市ガスとプロパンガスの月々の費用差は月々1,000~2,000円程度でしょう。自炊をしない場合は、費用の差はさらに小さくなります。どうしてもプロパンガスが入居率に関係するのではと心配な方は、ガス料金補助として賃料から1,000円程度を引いてあげるといいでしょう。

3. 風呂・トイレ分離工事

「風呂・トイレ別でなければ入居してくれないかもしれない」という不安から、風呂・トイレ分離工事を行うオーナーがいます。実際、風呂・トイレ別であることは、重要なポイントと考える方は少なくないので、居住スペースに余裕があるのであれば、分離工事の選択は悪くないでしょう。
ただし、部屋面積が狭い場合は、この分離工事が逆効果になります。15平方メートル程度の1K物件で風呂・トイレの分離工事を行うと、居室スペースは4.5帖程度しか確保できません(6帖以上としている場合は、ワンルームで玄関などの面積も計上されています)。これでは部屋に圧迫感を感じる方もいます。たとえ風呂・トイレが別々になったとしても、入居率や賃料のアップを期待することは難しいでしょう。

4. ミニキッチンの交換工事

調理スペースのないミニキッチンを、古くなってきたから交換するというリフォームも意味がありません。電熱線のキッチンであれば、ガス用への改修工事で十分ですし、清潔感を出したいのであれば、カッティングシートなどを使用したリメイクや、専門業者にシンクを研磨してもらう作業で十分でしょう。リフォームをするのであれば、スペースがある場合のみ、調理台付きキッチンの導入を検討してみてください。
いくつかの例を紹介しましたが、すべてのリフォームに共通するのは、「どのような入居者を想定して行うのか」ということです。老若男女すべてを対象にしようとしてもなかなかうまくいきません。本当に多くの入居者が求めている工事なのかを、一度冷静になって考えてみてください。そして、かかる費用に対して効果はどの程度期待できるのかを考えましょう。
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