歴史上の人物と高度利用地地価動向から振り返る23区の歴史と今 〜港区〜

東京タワー、お台場、六本木ヒルズ、旧赤坂離宮(迎賓館)、明治記念館…。いずれも日本を代表する観光スポットですが、これらはすべて港区にあります。
港区は芝地区、麻布地区、赤坂地区、高輪地区、芝浦港南地区と大きく5つの地区に分けられます。また、国内にある駐日大使館の半数以上があり、「港区大使館周遊スタンプラリー」を開催するなど、外国人にゆかりの深い区として知られています。
今回は、再開発事業と関わりが深い「高度利用地」の最新地価動向を記した「地価LOOKレポート」の分析を交えながら、国際性豊かな港区の最新地価動向と、港区ゆかりの歴史上の人物をたどってみます。

商業地区 ― 取引利回りの低下と過剰なオフィス供給に注意

「地価LOOKレポート」に記載されている港区の高度利用地は5ヵ所あります。そのうち4ヵ所が商業区分で、六本木、品川駅東口周辺、赤坂、虎ノ門の4地区、うち1ヵ所が住宅区分で南青山でした。まずは商業の4地区から見ていきます。

● 六本木

東京メトロ・六本木一丁目駅周辺の六本木は、高層の店舗事務所ビルが建ち並ぶ高度商業地区で、複数の再開発事業が進捗中です。一部のビルでは高止まり感から募集賃料を下げる動きが見られるものの、オフィスビルの供給増加で人手が増えたため、店舗賃料は「やや上昇」傾向にあるとの分析が出されています。今後もホテルの開業が多数予定されており、人手の増加も見込めることから地価上昇の期待はできます。しかし、再開発事業が順次完了することに伴い、オフィスなどの供給が過剰になる恐れもあるため注意が必要でしょう。

● 品川駅東口周辺

JR山手線・品川駅周辺の品川駅東口周辺では、JR山手線・京浜東北線の新駅設置や再開発などが予定されているため、オフィス賃料は上昇傾向で推移しています。旺盛な不動産投資などで取引利回りはやや低下しているものの、地価動向は引き続き上昇傾向といえるでしょう。同地区は東海道新幹線や羽田空港へのアクセスが良好で、都心への接近性に優れた地区であることから、将来の地価動向も引き続き「やや上昇」すると予測されています。

● 赤坂

東京メトロ・赤坂駅周辺の「赤坂」は、大規模高層店舗事務所ビルをはじめ、中低層店舗ビル、劇場、放送局などが建ち並びます。優良なオフィス環境を備えていることから、需要と賃料は横ばいで空室率も低下傾向、投資家などの取得意欲は引き続き強いようです。しかし、取引利回りが低下傾向にあるため、将来の地価動向は「横ばいで推移」とみられています。

● 虎ノ門

東京メトロ・虎ノ門駅周辺となる同地区は、東京オリンピック開催前の竣工を目指す再開発事業が進捗しており、将来性を見越した大手デベロッパー間の大規模取引も確認されています。日本橋や京橋、霞が関の官庁街とも距離が近いため、取引価格の上昇傾向は継続するとみられています。ただし、先行き警戒感から、将来の地価動向は「やや上昇」にとどまるという分析がなされています。

住宅地区 ― マンション取引価格、地価動向とも上昇

● 南青山

東京メトロ・外苑前駅周辺で高層共同住宅が建ち並び、事務所ビルなどの介在する地区です。新国立競技場の建設や北青山地区での再開発も進行中で、都内有数の優良住宅地域であることから、富裕層による旺盛な不動産購入意欲を背景にマンションの取引価格は新築・中古を問わず上昇しているそうです。新築物件が供給されれば、高値の取引が見込まれる状況です。
大規模地では、事業採算性の高い高級分譲マンションの開発が可能なことから、デベロッパーなどによる評価は依然として高く、今後も地価動向は「やや上昇」すると予測されています。

作家が多く暮らしていた麻布地区、赤坂にはあの人も

港区は歴史上の有名な人物も多く暮らしていたといわれています。
港区の中でも特に、作家が多く暮らしていたとされるのが麻布地区です。
『暗夜行路』などで知られる志賀直哉は、六本木に住んでいました。港区は坂が多い街として知られていますが、その坂道を少年だった志賀は自転車で走り回っていたそうです。志賀の居住跡近くには、『あめりか物語』などで知られる永井荷風が25年間住んだ「偏寄館」もありました。なお偏寄館の跡地には、ホテルやオフィス、賃貸マンションなどで構成された「泉ガーデンタワー」が建っています。
麻布地区には島崎藤村も18年間住んでいたそうです。ここで島崎の代表作『夜明け前』が執筆されたといわれています。
一方赤坂には、幕末に江戸を戦火から救った幕臣・勝海舟が住んでいました。江戸時代末期から76歳で亡くなる明治時代前半まで、勝は3度引っ越しをしているということですが、すべて赤坂エリア内だったといわれています。また、勝が晩年に自邸で語った人物評や政治批評などをまとめた『氷川清話』は、住まいがあった赤坂氷川町(現、赤坂6丁目)から命名されたそうです。
港区の地価動向将来も比較的好況が続くとみられています。また、港区の人口のうち約7.7%は外国人住民(2016年1月1日時点)です。その特徴を生かし、外国人向けの賃貸物件に視野を広げて投資するのも一つの方法となるでしょう。
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