これからどうなる? 住宅ローン2016年10月金利と今後の予想

住宅の購入を検討している人にとっては、金利が今後どこまで下がるのか、非常に興味があると思います。金利は経済状況や金融政策に左右されるため、今後どうなるかとはわかりません。しかし、複数の材料や過去の推移から、ある程度の予想を立てることができます。今回は、住宅ローン金利の現在と未来について検証します。

住宅ローン金利の決まり方

金融機関も民間企業として事業経営が行われています。このためマクロ経済や消費動向など、会社を取り巻く経営環境の変化に強い影響を受けます。当然のことながら、金融機関の商品である住宅ローンの金利も市場の動きに左右されます。
できる限り低い金利で資金を調達し、高い金利で住宅ローンを貸し出せれば、金融機関の収益は高まります。しかし、一般的には調達金利が低いときは貸出金利も低くなり、その逆も然りです。つまり、それが市場原理なのです。

日本の金利はどうして低いのか?

元々日本経済は1980年代のバブル景気以降不景気が続いたため、特に1995年半ば以降は政策金利が1%以下という低い金利状況となっています。景気回復のためには、多くの人がお金を使い、消費を増やし、経済を活性化させる必要があります。そのためには金利を低くして、「お金を銀行に貯めていても増えません。どんどん使ってください。」という政策を取っているのです。その低金利政策の極みが2016年1月に発表されたマイナス金利政策です。これにより、ますます市場金利が下がりました。

最近の金利の動き

実際に、ここ最近の金利はどのように推移しているのでしょうか。住宅ローンのフラット35の金利水準(融資率9割以下の場合)は以下のようになります。

時期 最低金利 最高低金利 備考
2012年7月 1.940% 2.890% 最低金利が2.0%を切る
2013年7月 2.050% 3.000%  
2014年7月 1.730% 2.340%  
2015年7月 1.610% 2.320%  
2016年2月 1.480% 2.030% マイナス金利導入
2016年3月 1.250% 1.860%  
2016年4月 1.190% 1.820%  
2016年5月 1.080% 1.770%  
2016年6月 1.100% 1.710%  
2016年7月 0.930% 1.580% 最低金利が1.0%を切る
2016年8月 0.900% 1.570%  
2016年9月 1.020% 1.670%  
2016年10月 1.060% 1.610% 金利微増

(住宅金融支援機構HPより作成)
マイナス金利導入後の2016年7月、8月は最低金利が1.0%を切り、最高金利も1.5%台という数字になっています。また、同年9月、10月はわずかながら金利が上昇していることから気にしてみましょう。

2016年10月以降、金利の動きはどうなる

そして、今後の金利の動きはどうなるのでしょうか。フラット35の2016年11月時点の金利を確認してみます。
【フラット35 2016年11月時点】

最低金利 最高金利
1.030% 1.580%

金利は再び下降しています。これによって、9月、10月は金利上昇の兆候ではなく7月、8月の反発と考えられます。
参考までに、金利が低く抑えられている主要ネット銀行の2016年11月時点の住宅ローン変動金利もご紹介します。(2016年11月8日現在)
【住宅ローン変動金利 2016年11月時点】

じぶん銀行 0.497%
楽天銀行 0.507%
住信SBIネット銀行 0.497%

このように、ネット銀行の住宅ローン変動金利も低い水準となっています。

今後の予想

結論として、今後も金利が上昇するようなことは考えにくいでしょう。その理由は、日本の景気回復には、まだまだ時間がかかりそうだからです。既述のように、金利は経済市場の影響を受けます。景気回復なしに金利だけ上昇することは考えられません。
逆に、これ以上金利が下がるかというと疑問です。金融機関も企業である以上、利益を出す必要があります。人件費や諸経費を考えると利下げには限界があり、今後は低い貸出金利よりも何かしらの付加価値を武器に勝負してくるのではないでしょうか。
たとえば、イオン銀行では住宅ローンを組むとイオン系列のお店で割引を受けることができます。楽天銀行では住宅ローンを借り換えた人は1年間「楽天市場」の買い物ポイントが5倍になります。ほかにも、じぶん銀行では団体信用生命保険のガン特約を無料で付帯しています(ただし保障はローン残高の半分)。※サービスや商品内容は今後変更される可能性があるので注意が必要です。
経済状況から見ると、住宅ローン金利がすぐに上昇することは考えにくいでしょう。しかし、経済の動向や日銀の金融政策には目を光らせておきましょう。また、住宅ローンの付加価値競争が進むことが予測されます。金利や諸経費以外の面でも、自分に有利な住宅ローンを選ぶことがより大切になってくると思われます。