2017年流行色とカラー賃貸リフォーム

関西ペイントが、世界中の広範な情報から流行色を予測する企業・Colour Hive社と提携し、4つのテーマに分けた具体的なインテリアカラーを提案するイベント、「カラーフォーキャスト2017」が2016年10月に開催され、2017年の流行色が発表されました。
部屋の色合いには、印象と居心地を向上させる力があります。また、費用もそれほどかかりません。そこで今回は、コストパフォーマンスが抜群な「カラー賃貸リフォーム」と2017年の流行色について考えてみましょう。

色と住空間

そもそも、色にはどんな力があるのでしょうか。
多くの人は、レッド・オレンジ・イエローなどの暖色には温かさ、ブルーなどの寒色には涼しさを感じるでしょう。これがまさに、色の「力」です。
暖色は体内で副腎髄質からアドレナリンを分泌させ、血圧・体温とともに気持ちも高揚させる効果があるようです。一方で寒色は、神経伝達物質のノルアドレナリンを分泌させ、血圧・体温とともに気持ちを鎮静させる、グリーンやパープルなどの中性色は血圧・体温を平常に戻し、気持ちを穏やかにするといわれています。
色が気持ちを高揚させたり落ち着かせたりする作用を、部屋の天井・壁・床などに上手に生かすと、居心地の良い空間が実現できるでしょう。目線の高さにある壁やカーテンの色は、大きな影響を及ぼします。例えば、ベージュは心身が穏やかになるうえ、飽きにくく、どの部屋にも使えて重宝されます。オレンジは食欲が湧いて楽しい気分になるので、キッチンやダイニングルームにぴったりでしょう。ブルーは精神を集中させるので、勉強・仕事部屋に向いています。

すぐに生かせる、カラー賃貸リフォーム

こうした色の力を、賃貸住宅に生かそうという試みが「カラー賃貸リフォーム」です。
まず、色によって部屋の短所を目立たなくできます。例えば、狭い部屋は、空間を広く見せる「白」を多用すると開放感が出ます。日当たりの悪い部屋は、オレンジなど暖色のアクセントクロスやカーテンを使うと温かみが出ます。暖色で統一された部屋は、寒色よりも体感温度が3度も高いといわれるため、特に冬の内見時には有効かもしれません。逆に、夏の西日の当たる部屋は、青のアクセントクロスやカーテンが涼しさを演出します。
また、色は部屋に個性をもたらします。白い部屋は受け入れられやすい代わりに、あまり印象は残りません。部屋の間取りや立地条件からターゲットを設定し、そのターゲットが好む雰囲気に変えましょう。同じリフォームでも、カラーリング次第で効果的な演出が可能になります。
例えば「カフェが大好きな20代女性」をターゲットにする物件なら、郊外にあるカフェのようなナチュラルな雰囲気になるようにしてみてはいかがでしょうか。壁・床はオフホワイトを基調とする色合いにするといいでしょう。
「仕事に忙しい30代男性」向けなら、仕事がはかどる書斎をイメージしてみましょう。床はブラウン、アクセントクロスに紺系を使うと、大人の落ち着いた部屋に仕上がります。

2017年流行色は、平穏の「In the Mood」

流行とは「今」の気分です。服装と同じように部屋にも流行を取り入れると、「今」らしい印象が与えられます。2016年の色は環境変化のスピードと、それに対応する暮らしが反映されたものでしたが、2017年は環境とのバランスがより大切になると考えられ、4つのテーマが選ばれました。
クリアーでクリーンなイメージの色で構成された「アノニマス(無名・匿名)」、コクと深み、温かみのある「ターレイン(大地の広がり)」、クリアーで明度の高い寒色系で明るい印象の「プリズム(透明感・多面体)」、やさしい空気感にメタリックゴールドが変化をつける「ポーズ(静穏)」です。
それぞれを構成する8色×4テーマの中から、2017年を表す色として、「In the Mood(イン・ザ・ムード)」という色が選定されました。このグレーと紫との中間色は、「ターレイン(大地の広がり)」の1色で、大地をイメージし「平穏」を感じさせます。色を主張せず、全体的に包み込むような柔らかさと上品さを備えた色です。より明るい色を加えると楽しさや高揚感を感じることもでき、屋内はもちろん外観にも映え、戸外や自然空間とのつながりを演出します。
色には住む人の気持ちを高揚させたり落ち着かせたりする力があり、住まいの居心地を向上させます。この色の力を「カラー賃貸リフォーム」に上手に活用すると、経費をあまりかけずに「住みたい」と思わせる魅力的な空間にできるのではないでしょうか。部屋の色の工夫は、内覧率・成約率・入居者満足度とともに、不動産投資の利益率も高める可能性を秘めています。
2017年の流行色は優しい中間色です。面積の大きい外壁に塗っても、内装に使っても、心地よく調和します。2017年は、カラー賃貸リフォームに挑戦する大家さんが増えるかもしれません。