100年企業はやっていた!中小企業の行う不動産投資のメリットとは?【シリーズ:不動産投資のお金とリスク】

中小企業でも不動産投資を行う企業があります。100年企業の多くは、不動産を保有し、賃料収入があることを考えると、企業も賃貸不動産に投資することは長い目で見て好ましいことと言えます。
そこで今回は中小企業における不動産投資について解説いたします。

法人で不動産投資を行うメリット

中小企業の不動産投資の目的は、収益基盤の安定化にあります。経営環境の変化が激しい中、安定した収益源の確保は、経営環境の激変から企業を守ってくれます。
経営環境は、テクノロジーの進化や法改正等により、急激に悪化してしまうことがあります。リスクヘッジの意味において、本業とは別の安定収益を確保することは、経営戦略上、望ましいです。
法人の不動産投資のメリットは個人と法人で比較することで見えてきます。法人の不動産投資を行うメリットは大きく2つです。
1つ目は税率です。個人の所得税は今後約55%程度まで段階的に引き上げられることが計画されています。
一方で、法人の法人税は今後約35%程度まで段階的に引き下げられることが計画されています。
また、2つ目のメリットとしては、費用として認められる範囲の違いです。
個人で不動産賃貸業を行う場合、不動産所得が発生するため、確定申告を行います。その際、個人の場合は費用として認められる範囲が、不動産賃貸業に関連するものに限られます。個人の場合は家事消費と不動産賃貸業を分ける必要があるためです。
一方で、法人は営利目的の組織であるため、不要な経費は発生させないという建前があります。そのため法人は経費を無駄にかけないという建前から、経費の必要性は個人よりも高く、経費の範囲は幅広く認められるのです。
個人よりも法人の方が税金は低く、しかも経費で認められる範囲も広いというメリットがあります。
このように法人の不動産投資にはメリットがあるため、最近では個人の方でもプライベートカンパニーを設立して、不動産を法人所有として投資するケースも増えてきました。法人は、他の本業もある一般事業会社と不動産収入しかないプライベートカンパニーの2つに分けて考える必要があります。

法人で不動産投資を行うデメリット

法人の不動産投資にもデメリットがあります。それは一般事業会社が不動産投資を行う場合、個人よりも金融機関の融資条件が厳しいという点です。個人の場合は、金利も低く、35年の長期ローンを組むことができます。
一方で、法人の場合は、金利は企業の業績にもよりますが、個人よりも高い傾向にあります。また借入期間は最大でも20年程度です。他の本業がある事業会社は、仮に本業の業績が悪化した場合、借入の返済が滞る可能性があります。そのため個人よりも法人の方が融資条件は厳しくなります。

プライベートカンパニーによる不動産投資

法人でも不動産賃貸業しか行っていないような会社は「ほぼ個人の法人」と言えます。一部の金融機関ではプライベートカンパニーに対しては、個人と同等の融資条件を付ける金融機関も登場してきました。そのため、個人でも相続対策でプライベートカンパニーを設立して不動産投資を行う人は増えています。
相続対策をプライベートカンパニーで行う場合は、個人の不動産賃貸業とほぼ同じのため、副業とはみなさない大企業は多いです。ただし、副業規定はそれぞれの企業によって考え方が異なります。プライベートカンパニーを設立して不動産投資を始める方は、事前に会社に確認することをお勧めします。
以上、法人で行う不動産投資について見てきました。法人の不動産投資は経営環境の変化への備えの他にも、税金や経費面でもメリットがあります。転ばぬ先の杖として、不動産投資を考えてみるのも良いでしょう。
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