不動産投資の収益から見えてくる良い投資物件の基本中の基本とは【シリーズ:不動産投資のお金とリスク】

住宅系の不動産投資には、主には区分所有建物のワンルームマンション投資と、一棟建物のアパート投資の2つの種別の投資があります。2つの種別で賃料が同じ場合、費用の違いが収益の違いを決定します。
今回は費用の観点からワンルームマンション投資とアパート投資の収益の違いについて解説いたします。

見える費用の違い

ワンルームマンションとアパートには共通の費用があります。それは土地と建物の①固定資産税及び都市計画税、②建物の保険料、③管理会社への管理委託手数料です。この3つは毎年固定の金額が発生します。
また、ワンルームマンションとアパートには、それぞれ独自の費用もあります。ワンルームマンションは管理組合へ支払う④管理費用と⑤修繕積立金が発生します。
一方で、アパートは清掃費や設備点検等の④建物維持管理費用と廊下の電気代等の⑤水道光熱費が発生します。これらの費用は固定的で見える費用です。

見えない費用の違い

一方で見えない費用もあります。見えない費用とは、突発的に発生する費用です。見えない費用としては、⑥突発的な修繕費、⑦入居者募集費用、⑧オーナーが負担する原状回復費用があります。
オーナーには修繕義務がありますので、例えば突発的に給湯器が壊れたときは、⑥修繕費が発生します。また入居者が退去した時は、不動産会社に支払う仲介手数料等の⑦入居者募集費用が発生します。さらに入居者が退去したあと、クロスの貼替等を行う場合は⑧オーナーが負担する原状回復費用が発生します。
見えない費用は、⑥修繕費については築年数が浅いほど発生が抑えられます。また入居者が退去する度に発生する⑦入居者募集費用と⑧オーナーが負担する原状回復費用については、空室率の低い物件ほど発生が抑えられます。
築年数が浅く、空室率の低い物件は見えない費用が少なく、良い物件といえます。

費用の目安

上述の費用の①~⑧に関しては、物件の築年数や立地により金額が異なりますが、概ね賃料の2~3割が目安です。
例えば家賃10万円の物件では、費用は2~3万円となり、収益は7~8万円となります。

減価償却費の違い

また費用には減価償却費もあります。減価償却とは、建物の取得費用を耐用年数に応じて計画的・規則的に毎期費用計上する会計上の処理です。
現金の支出を伴わない費用ですが、確定申告において費用として認められるため、見た目上の利益が減り節税効果が生じます。
減価償却の計算で必要なで耐用年数は建物の構造で決まります。ワンルームマンションは鉄筋コンクリート造が多いため、耐用年数は47年となります。一方で、アパートは木造が多いため、耐用年数は22年となります。耐用年数が長いほど、減価償却費が計上される期間は長くなります。
耐用年数の長さからすると、例えば築30年の物件では、ワンルームマンションは減価償却費を計上できますが、アパートは耐用年数が過ぎており減価償却費を計上できません。減価償却費以外で収益が同じワンルームマンションとアパートの場合、ワンルームマンションの方がアパートよりも減価償却費の分だけ見た目上の利益を小さくできます。
そのためワンルームマンションの方が税金は少なく、税引後の手残りキャッシュは多くなります。

手残りを決めるのは借入金

また借入して物件を購入した場合、収益からさらに借入金の返済があります。借入金の返済は、ワンルームマンションやアパートという物件種別というよりは、自己資金の割合で決まります。自己資金が多いほど、返済額は少なくなり、手残りのキャッシュは増えることになります。
以上、ワンルームマンションとアパートの収益について見てきました。収益から考えると、基本中の基本ですが、不動産投資は築年数が浅く、空室率の低い物件を選び、自己資金を十分に用意して行うのが良いということになります。
【シリーズ:不動産投資のお金とリスク】
100年企業はやっていた!中小企業の行う不動産投資のメリットとは?
不動産投資の最大のリスクをヘッジする物件選びに必要な感性とは
不動産投資の収益から見えてくる良い投資物件の基本中の基本とは
答えは借入金にアリ!自己資金をいくら用意すればいいのかについて
不動産投資の税金と節税の観点から見えてくる築浅物件の魅力について