答えは借入金にアリ!自己資金をいくら用意すればいいのかについて【シリーズ:不動産投資のお金とリスク】

不動産投資を行う上で、頭金はいくらくらい用意すべきか悩むところです。金融機関によってはフルローンが組める場合もあり、頭金はゼロでも投資は可能です。また昔から自己資金は、30%は用意するという目安もありますが、その根拠はあいまいです。
今回の記事では自己資金をいくら用意すべきかについてご紹介いたします。

自己資金はリスクを減らす

自己資金は多ければ多いほど、キャッシュフローが良くなり、収入が増えます。空室が発生した場合にも、借入金の返済リスクが少なくなります。また、売却時においても、売却額が借入残高を下回るようなこともなくなり、売却リスクも減少します。
そのため、リスクだけで考えると、100%自己資金で不動産投資を行うことが理想的となります。

借入はリターンを増やす

但し、借入をすることでより大きな物件に投資ができるようになります。例えば、利回りが同じ5%の不動産投資で、価格が100の物件Aと、価格が300の物件Bがあるとします。
自己資金は100とします。同じ5%の利回りなので、物件Aであれば収益は5となり、物件Bであれば収益は15となります。自己資金だけで考えると、物件Aしか投資できませんが、借入金を併用すれば物件Bにも投資をすることができ、収入を3倍に上げることができます。
このように借入金と自己資金を併用して収入を上げることを、レバレッジ効果と呼びます。不動産投資では、レバレッジ効果を得るためにも、ある程度借入金を併用するのが通常です。借入金によるリスクとリターンのバランスを見ながら行うことが必要となってきます。

借入金返済額を考える

必要な自己資金については、毎月の返済額から追うとリアルな数字が見えてきます。
例えば、都内のワンルームマンションでは賃料は100,000円前後が一般的です。ここから固定資産税や維持管理費等が経費として掛かり、平均すると毎月20,000~30,000円の費用が発生します。そのためワンルームの収益は毎月70,000~80,000円となります。
ここで、10,000千円を金利2%、30年のローンで借りると、毎月の返済額は約37,000円となります。毎月70,000~80,000円の収益から借入金の返済を考慮すると、手残りは33,000円~43,000円です。
ワンルームマンションの物件価格が20,000千円だとすると、自己資金を50%の10,000千円用意した場合、毎月33,000円~43,000円のキャッシュが手に入ります。借入金を使っても10,000千円に対し、年間で396千円~516千円のキャッシュが手に入ることとなり、その率は3.96%~5.16%となります。
この場合、10,000千円を銀行に預けておくよりは良いと判断できるわけです。

フルローンの場合

さらに、20,000千円のフルローンで投資した場合を考えてみます。20,000千円を金利2%、30年のローンで借りると、毎月の返済額は約74,000円です。毎月70,000~80,000円の収益から借入金の返済を考慮すると、手残りは▲4,000円~6,000円です。
これでは不動産投資を行う意味がありません。この場合、100%借入で不動産投資を行うことはNGと判断できるわけです。
優良物件であれば頭金ゼロでもフルローンを貸してくれる銀行はあります。理屈としては、頭金ゼロでも不動産投資は可能です。しかしながら、投資は可能であっても、上述のように毎月の返済額から逆算すると、フルローンで不動産投資を行うことは避けるべきでしょう。

まとめ

以上、自己資金をいくらにすべきかについて見てきました。不動産投資は収入と支出が、ほぼ固定で決まっていますので、手残りは借入金次第で決まります。
毎月の返済額から借入可能額を逆算し、物件価格に足りない残りの金額を必要な自己資金と考える方が素直です。答えは自己資金がいくらかではなく、借入をいくらにするかにあるのです。
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