2016年の不動産投資5大ニュース! 空き家問題やタワマン節税

2016年の不動産業界を振り返ると、さまざまな出来事がありました。ここではそのニュースの中から、特に影響が大きそうな5つのニュースを振り返ってみたいと思います。

1. タワマン節税にメス!? 高層マンション上層階住居者への増税へ

2016年10月、与党が提出した平成29年度税制改正大綱で、高さ60メートル以上のタワーマンションの上層階に居住している住人には固定資産税を増額し、低層階の住人は減税するとの内容が打ち出されました。
これは税収増加を狙ったのではありません。資産価値が高いのに税金面での評価額は低いために、節税に利用すべくタワーマンション上層階を購入するのを防ごうというものです。とはいえ、今回の改正では、増税額は年数万円と微々たるものなので、これを差し引いても現状は節税効果のほうがはるかに大きいとの見方もあります。今後の動向に注目です。

2. 空き家が社会問題に

都心に人口が集中して地方や郊外に住む人が減少したことによる空き家の増加が、大きな社会問題になっています。
しかし、固定資産税の問題で更地にするわけにもいかないため、そのまま放置された空き家が都内でも80万戸以上になっているといわれています。賃貸用物件が空き家になっているものも多く、治安面で不安視されている現状です。また、行政も空き家の活用に関する有効な手段を打てておらず、しばらく増加傾向は止まらないでしょう。
この空き家増加に拍車をかけているといわれているのが、サブリースを利用したアパート建設です。需要のないエリアにも関わらず、サブリースの「家賃保証」を頼りに、賃貸アパートを建築するケースがしばしばみられ、住み手もなく空き家化したアパートが増加している実態が、テレビの報道番組などでも取り上げられました。今後何らかの規制が入る可能性もあるかもしれません。

3. マイナス金利導入で、中古住宅が人気?

2016年2月に導入されたマイナス金利政策は、さまざまな業界に影響を与えました。不動産投資の現場においては、金融機関の貸出金利が低下し、ローンを組んで住宅を購入しようとする人にとっては、大きな追い風になったといえるでしょう。
「フラット35」でも、固定金利1.1%といった商品が登場しており、かつてない低水準で長期間の住宅ローンが組めるようになっています。
新築マンションは、価格が高騰していることもあり、売れ残りが増えてきています。その反動からか、中古マンションの販売が好調に推移しています。低金利住宅ローンの登場で、お買い得な中古住宅の販売が加速しているようです。

4. 不動産のおとり広告規制へ

国土交通省では、すでに成約済みの不動産物件を、インターネットなどの媒体に掲載して客を集める、いわゆる「おとり広告」を2017年1月から厳しく規制する方針を打ち出しています。
売約済みの物件で集客する行為は、宅地建物取引業法に違反するとして、すでに通達が出されています。悪質な業者はインターネット上での広告掲載を一定期間禁止されていますが、これを業務停止などの罰則規定を設けて監視を強める意向です。
現在はほとんどの住宅購入者が、物件情報収集にインターネットを利用しています。また今後もより便利なネットサービスが登場し普及することでしょう。その一方で、不正なネット利用への監視の目もより厳しくなると思われます。

5. VRが不動産販売の世界にも登場

VR(仮想現実)技術といえば、ゲームやエンターテインメントでの活用をまず思い浮かべる方が多いでしょう。ソニーが発売した「プレイステーションVR」も発売後に即売り切れという人気をみせました。
このVR技術を、不動産販売の場で活用する商品やサービスが登場しています。例えば、これまではショールームまで実際に行かないと確認できなかった内装や眺望が、VRによって別の場所から見ることができるというものです。
このサービスで、海外のマンションを他国にいながら確認することも可能になりました。アメリカでは、ドローン空撮と組み合わせて、離れた場所の物件の様子が分かるサービスも提供されています。
こうしたVRなど情報技術の発達により、不動産投資の場において、国境や物理的な距離という制限はどんどん取り除かれていくことでしょう。

不動産業界の動向をつかむことが大事

今回は、2016年に不動産業界に起きた代表的なニュースを紹介しました。他に民泊や住宅診断(ホームインスペクション)などの話題も登場しています。
グローバル化で不動産投資もボーダレスなものになっていくことは間違いありません。日本の不動産業界は、今後どのように動いていくのでしょうか。不動産投資の好機をつかみ、より大きな成功を得るためにも今後の動きに注目したいものです。