木造 VS RC(鉄筋コンクリート) 儲かるのはどっち!? 投資前に確認したい3つの違い

首都圏を中心に不動産の価値が高騰する現在、不動産投資を検討されていらっしゃる方も多いのでは?
しかし不動産市場の盛況を知りつつも、限られた予算の使い方を悩んでいるうちに時間だけが過ぎ、結局何もできてなかったというご経験はありませんか?

2015年 エリア別地価上昇率

地価公示
上の表は、国土交通省が発表している2015年のエリア別地価上昇率を表したものですが、数年前まで下落傾向にあった地価は一転して上昇傾向にあり、2年連続で地価上昇という結果になりました。
中には前年の4%も地価が上昇しているエリアもあり、今後もこの傾向が続く可能性もあります。
今回は、好況により注目されている不動産投資を行う前に、多くの人が悩む3つの事項と、それぞれのメリットをご紹介します。不動産投資を始めようと考えられているのでしたら、参考にされてみてはいかがでしょうか?

その1:都心の物件VS 地方の高利回り物件

2015年の地価公示価格ランキング

県別
現在、全国的に地価は値上がり傾向にありますが、これを牽引しているのは東京を中心とした首都圏にある物件です。安定した収益を確保し、投資を成功させるためには、都心の不動産を購入するのが最も可能性が高いと言えるでしょう。
しかし、地価高騰により手を出しにくくなっていることや、必ず高利回りの物件が手に入るわけではない点などから、誰しもが簡単に購入できるわけではないのも事実。
こうした情勢から、都心部ではなく、地方都市の不動産に目を向ける方も増えてきています。ここでは、都内と地方の物件を比較し、それぞれのメリットをご紹介します。

都内にある物件の利点

imasia_16137643_M
東京都の人口は約1300万人。人が集まる分、不動産の需要は高く、空室のリスクは低いといえるでしょう。
価格も上昇傾向にありますが、2020年に東京オリンピックを控える現状では、さらなる地価高騰により、資産価値が高まる可能性もあります。
しかし、土地の価格がすでに高騰してしまっていることにより、銀行から十分な融資が得られず、結局不動産が購入できないということも想定されます。
都心では、予算の面から考えてマンションの区分所有(1部屋購入)による投資が現実的ですが、購入を検討する際に、家賃や利回りだけでなく、将来的な資産価値がどのようにすれば高まるかを十分に検討する必要があります。

地方にある物件の利点

imasia_9522904_M
地方都市の魅力は、都心よりも安価で利回りの高い物件を手に入れられることです。都心で新築マンションを購入するには、最低でも3000万程度は予算が必要になりますが、地方では同じ予算で建物を一棟購入することもでき、都心では実現しにくい大胆な投資プランも地方ならば実現可能です。
そして、地方都市は、利回り10%を以上の好条件が整う物件が多いことも魅力です。
しかし、これらの地方物件は結果的に、ハイリスク・ハイリターン投資にあたる場合が多く、初心者では収益を上げるのが難しい傾向にあります。また全体的に地方は人口流出が進む傾向にあるため、現在の高利回りを維持できる保証はどこにもありません。
当初の思い描いた通りの利回りで運用できれば、都心の物件よりも収益率は高くなりますが、都心とは異なる地方の不動産事情や、修繕費や管理会社などの違いを考慮に入れた上で、購入を検討する必要があります。

その2:木造物件 VS RC物件

建物を投資すると決めた時に出てくるのが、「木造物件とRC物件のどちらがいいか?」という悩みです。双方にメリットがありますが、あなたにとって、どちらが魅力的なのでしょうか?ここでは、それぞれの物件が持つ利点をご紹介させていただきます。

木造物件の利点

img2.jpg
木造物件を購入するメリットとして代表的なものは下記の4点です。

購入価格が安い

木造物件の一番の魅力は手軽な購入価格と利回り率の高さを上げることができます。一般的にRCアパートの建設に必要な額は、1坪(約3.3㎡)あたり約60万円と言われています。それに対して木造アパートは1坪あたりの工事費は約50万円。
例えば木造で、一部屋あたり20㎡の1Kが全10室あるアパートの建設(建物代のみ)を想定すると
RC物件:20(㎡)×10(室)÷3.3㎡×60(万円)=3,636(万円)
木造物件:20(㎡)×10(室)÷3.3㎡×50(万円)=3,030(万円)
 ※小数点以下切り捨て
となり、3000万円台前半での建設が可能になります。アパート立地や周辺の開発状況にもよりますが、一般に毎月の家賃4万程度で物件を運用する場合は木造、6万円以上で運用する場合にはRCの物件が適していると言われています。

減価償却が早い

減価償却費を計算する上で必要なのが法定耐用年数ですが、「RC物件は47年」「木造物件は22年」と構造ごとに決められており、木造物件は減価償却が早いため、RC物件と比べると節税効果が高くなります。

固定資産税が安い

木造物件は、各市町村に毎年支払う固定資産税が安いのも魅力です。固定資産税は、毎年発表される地価公示価格を元にして決められた固定資産税評価額に、1.4%の税率を掛けた額が課税されます。
一般に固定資産税評価額は不動産価格の60〜70%、新築時の建設価格の50%程度と言われています。
木造物件は、制度上は経年劣化が早いとみなされ、納税額をおさえられます。
例えば、同じ床面積の木造物件とRC物件を20年間運用した場合、木造物件の場合、納税額は4分の1程度。木造物件はRC物件よりも納税額が少なく、収益を残しやすいと言えるでしょう。

修繕費が安い

修繕費の面から見ても、木造にはメリットがあります。RCでは配管がコンクリートに埋まっているといった、リフォームや水回りの修繕を難しくする構造になっている場合があります。しかし、木造は建築構造が単純なため、リフォームやメンテナンスがしやすいという特徴があります。

RC物件の利点

imasia_2391595_M
RC物件を購入するメリットとして下記の4点です。

耐久性や耐火性に優れている

RC物件は高価である一方、強度なコンクリートと鉄筋を組み合わせて建設されているため、耐火性能に優れています。また室内の機密性が高く、冷暖房を使って室内温度もコントロールもしやすいため、省エネ効果も期待できます。

耐震性や防音に優れ住みやすい

RC物件は一般的に数10年〜100年間住み続けられる高い耐久性があり、震災にも強い建築物です。実際、東日本大震災の際でも最も被害が少なかったという調査結果も発表されています。
また木造物件と比較して遮音性能に優れ、より住みやすい条件が整っている物件と言えるでしょう。

資産価値が下がりにくい

一般的に木造物件は防音性に問題があると言われ、敬遠されることもあります。また、建築から時間が経てばたつほど家賃は下がる傾向がありますが、RC物件は賃料の下落が少ない傾向にあります。

経年による建物構造別賃料下落表

rc木造
参考:「不動産投資1年目の教科書」 玉川陽介 東洋経済新報社
木造物件の家賃は建設から10年で95%程度に下落するのに対し、RC物件は下落がありません。そしてその傾向は、築20年を超えるとさらに顕著なものになります。

その3:区分所有 VS アパート1棟購入

不動産投資をはじめる上でまず考えるのが、区分所有マンション(マンションの1部屋)購入とアパートの1棟購入、どちらに投資すれば良いかではないでしょうか?ここでは双方を比較の上、それぞれの特徴をご紹介させていただきます。

融資の受けやすさ

立地条件や最新設備が魅力の新築マンションを区分所有しても、十分な融資が得られない場合があります。区分所有マンションには一切融資しないという金融機関もあり、資金調達の面で苦労することが想定されます。
そして、区分所有マンションは、価格は高価でも、資産評価においては、価格に見合った十分な評価が得られにくく、資産を形成しにくい傾向があります。

担保のしやすさ

財政状況の変化や、さらなる投資拡大のために、将来的に不動産質や抵当権などの担保を設定することも想定されます。
民法369条には「抵当権者は、債務者又は第3者が占有を移転しないで債務の担保に供した不動産について、他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する」とありますが、抵当権は債務の弁済さえ続けていれば、家賃などの収益を手に入れることができるため、大変便利です。
担保のしやすさという観点では、土地と建物にそれぞれ担保を設定できる1棟購入の方が優れているといえるでしょう。

終わりに

地価高騰により盛況な不動産投資市場。さまざまな物件が出回る中で、どの物件を購入すれば理想の資産運用プランが得られるか、お悩みの方は多いのではないでしょうか。
もし頭を抱えてしまった時には、今回ご紹介させていただいた3つの比較軸を参考に、ご自身の考えを整理されてみてはいかがでしょうか。
参考:
東京都の人口
「不動産投資1年目の教科書」 玉川陽介 東洋経済新報社
東日本大震災の津波による建築被害 京都大学