大切にしたい定性的な立地選び、目線は「自分が住みたいと思えるか」【シリーズ:不動産投資のお金とリスク】

不動産投資では、立地の重要性は誰もが知るところです。ところが、例えば駅から10分以内という定量的な数値の判断はできたとしても、定性的な立地の良さを判断できる人は多くはありません。
そこで今回は不動産投資における「定性的」な立地の判断ポイントについてご紹介いたします。

数値化できない良い立地

不動産投資を始めると、途端に頭でっかちになる人がいます。利回りや駅距離、築年数等、客観的な数値だけで物件を判断しようとするタイプの人です。数値をしっかりと見ることは悪いことではありませんが、定量的な数値だけで物件選びを行うのは危険です。
不動産を株や債券のような金融商品と同じように捉えてしまうと、物件選びを見誤ります。不動産は勝手に収益を生み出すものではなく、そこには人が住み、生活があって、賃料を支払うことで収益が生まれています。「この街に住みたい、このアパートに住みたい」という感情の先に、高い賃料や高い入居率があるのです。
良い立地とは、言い換えると「この街に住みたい、このアパートに住みたい」と思える感性が重要であると言えます。そこで次に良い立地の定性的なポイントについて紹介します。

人気の沿線

良い立地の要素の中に、「人気の沿線」があります。単純に駅といっても、「何線なのか」ということが重要です。
例えば東京のJR中央線は通勤にも便利で非常に人気のある沿線です。JR中央線沿線の駅は駅から15分くらいのところでも賃貸需要は衰えません。そのためJR中央線の駅ならば駅から15分でも良い立地と言えます。
一方で、人気のない沿線は駅から10分以内でも良い立地とは言えません。都内でも地下鉄や私鉄の支線など、乗り換えが面倒な沿線の駅は賃貸需要が弱いです。

人気の駅

人気の沿線の次は、どの駅かも重要になっていきます。快速が停まる駅や乗換駅、始発駅などは人気があります。人気の駅は家賃も高く、入居率も高いため投資家としては人気の駅の物件を狙うべきです。
人気の駅や人気の駅までは、理解している人も多いですが、問題はさらにここからになります。

生活利便施設

人気の駅であっても、駅のどちら側の出口にある物件かによってさらに物件の良し悪しが決まります。ここで見るべきポイントは商店街です。駅から物件までの間に、賑やかな商店街があるような街は良い立地と言えます。
商店街とまでは行かなくても、最悪、駅から物件までの間にコンビニが1つは欲しいところです。会社帰りに食料の一つでも購入できる生活利便施設があることが重要です。深夜帯まで営業しているスーパーがあれば尚良いでしょう。
実際に同じ駅で同じ駅距離の物件でも、一方の出口はコンビニがあり、他方の出口は何もない立地の場合、賃料が異なっている事例も存在します。駅と物件までの間に、コンビニなどの生活利便施設を挟むというのがポイントです。

分断されていないこと

さらに重要なのが「分断されていないこと」です。分断とは、駅から物件までの間に、大きな道や高速道路、川などが無いことです。大きな道は信号の待ち時間が長く、精神的な駅距離を長くします。また上空に高速道路などの高架があると、日中でも周辺が暗くなり陰気な気分になります。
駅と物件の間に生活利便施設があったとしても、大きな道路などが挟まっていれば、立地としては台無しです。駅からスムーズにたどり着ける物件が良い立地と言えます。

まとめ

このように一口に立地といっても駅距離だけで良し悪しは決まりません。最初は判断が難しいと思いますが、大切にしたいところは「自分が住みたいと思えるか」という点です。立地は、定量的な面だけでなく、定性的な面も考慮しながら判断するようにしましょう。