今増えているソーシャルレンディング!そのリスクは?

不動産投資といえば、アパート・マンションや店舗・ビルなど賃貸物件の経営や、不動産売買による差益の獲得が一般的です。そのためには当然ですが、自分で不動産物件を購入する必要があり、大きな資金がなくてはなりません。金融機関の融資が受けられない、あるいは受けにくい人にとって、不動産投資は手軽に始められるものではないでしょう。
そこで近年注目されているのが「ソーシャルレンディング」という仕組みです。不動産投資が小資金から始められて、賃貸経営の手間もかかりません。メリットの多いソーシャルレンディングですが、リスクもあります。今回はソーシャルレンディングの詳細について見ていきましょう。

融資先の倒産、不渡りリスク

ソーシャルレンディングは、いわゆるクラウドファンディングと同様、インターネットを介して多くの投資家から少額ずつお金を集めるというシステムを採っています(実際、ソーシャルレンディングを「融資型クラウドファンディング」と呼ぶこともあります)。ソーシャルレンディングの運用会社は、集めたお金を投資や事業展開で資金が必要な会社に貸し出し、金利や運用益を出資者が受け取るという仕組みです。
当然、貸出先の会社が思うような利益を出せなかったり、倒産したりしてしまえば、出資金を回収できないという事態も起こります。運用会社の融資先が不明だったり、信用性の低い会社だったりすればするほど「貸し倒れ」リスクは高くなります。利回りが高いからといって安易に投資先に選ばないようにしましょう。
ただしソーシャルレンディングの運用会社も、お金を貸すわけですから、当然担保を設定しています。融資先の会社の不動産や商品そのものを担保とするケースもありますし、「運用で出た損益は、投資家よりも先に運用会社が負う」というシステムを取っている会社も多くあります。そのため、投資家は利益を得られないということはあっても、元本割れという最悪のケースは非常に少ないといえるでしょう。

相場変動リスクがある

ソーシャルレンディングでは、国内企業のみを対象に融資している会社と、海外案件の出資を募る会社があります。前者の場合、為替相場はそれほど影響しません。変動リスクはあまり意識しなくても良いでしょう。しかし、海外、特に先進国の案件に投資をする場合は、為替相場の変動が分配金にも大きく影響してきます。
一般的に言うと、円高に振れると利益は出にくくなり、円安に振れれば利幅は大きくなります。ドル建てなのかユーロ建てなのか、分配金は日本円で出るのかなど、事前に投資条件はきちんと確認しておきましょう。また、外貨で持ち続けていられるのであれば、自分の好きなタイミングで日本円に両替することもできます。

途中で解約ができない

例えば銀行の定期預金は、普通預金よりも金利が高い代わりに自由に解約できなかったり、解約料がかかったりなどのデメリットがあります。
ソーシャルレンディングは、この取り決めが非常に厳しく、設定された期間中は、投資したお金が引き出せません。当然といえば当然なのかもしれませんが、案件によっては、投資したお金を数年間は自由に使えなくなります(分配金に関しては自由です)。自分の資産の大半を投資してしまうと、必要な時にお金を使えずに困ることもあるかもしれませんし、他の案件に投資する絶好のタイミングが到来しても、チャンスを見逃すことになりかねません。
ソーシャルレンディングでは、個人が運用に関して何もせずに済むというメリットはありますが、反面、自分の状況に応じた対応ができないというデメリットもあるということです。

レバレッジがかけられない

FXなどの投資では、自分の手持ち資金以上の額で投資を行う「レバレッジ」がかけられます。それゆえ、ハイリスクになりますが、ハイリターンも期待できるのです。しかし、ソーシャルレンディングの場合は、一口1万円や5万円といった少額投資が可能である一方で、レバレッジがかけられません。つまり「リスクが取れない」というデメリットがあるのです。
例えばFXで10倍のレバレッジをかけると、10万円で100万円分の運用ができるということです。ソーシャルレンディングでは、10万円は10万円でしかなく、利回り10%の案件に投資しても、利益は1万円というわけです。また、一般のマンション・アパート投資なども、長期運用から生まれる信用に基づきローンを活用していくことで、実質的にレバレッジをかけた投資を行うことができますが、それもソーシャルレンディングにはありません。
このようにソーシャルレンディングには、手軽に少額から投資できるなどのメリットがあり、年利も比較的高めです。しかし、上述したようなデメリットやリスクも内在しています。その点も十分に理解し、資産を分散投資する上での一つの選択肢として利用することをおすすめします。