不動産投資物件を高く売る方法の基本と譲渡所得の注意点について【シリーズ:不動産投資のお金とリスク】

ここ数年、インターネット上の医療情報の信ぴょう性が問題視されていますが、不動産においてもたまに信頼性の低い情報がネット上に出回っていることがあります。
その情報の一つが不動産の売却に関する情報です。そこで今回の記事では不動産を高く売る方法の基本と譲渡所得の注意点についてご紹介いたします。

不動産は競争原理で高くなる

つい先日、インターネットの情報の中で、「不動産の売却は購入するより倍難しい」というフレーズを見つけ、驚きました。不動産投資家の方ならご存知かもしれませんが、「不動産は売却よりも購入の方が難しい」が正しいです。
例えば、良い物件を安く買うということはなかなかできません。良い物件を欲しい人は多くいますので、すぐに競争になり物件価格が高くなります。
プロの不動産会社でも物件購入の担当者は、不動産を安く買うことに常に頭を悩ましています。昔から不動産の購入は、センミツ(千に三つの確率)と言われ、良い条件の物件には滅多に出会えないとされています。
そのため不動産を安い価格で購入するというのは難しく、「不動産は売却よりも購入の方が難しい」というのが業界の常識です。
一方で、不動産を高く売却するというのは安く購入するに比べれば簡単です。買主同士に競争原理を働かせれば、物件価格は高くなります。
そのためプロの不動産会社が不動産を売却するときは、基本的に入札を行います。入札をすれば買主同士が自然と競争する形となり、価格が高くなります。
逆に、プロが不動産を購入しようとするときは、競争を回避するため、なるべく相対取引に持ち込もうとします。
売却は入札で高く売り、購入は相対取引で安く買おうとするのが、プロの売買の基本姿勢です。

個人投資家で不動産を高く売る方法

しかしながら、個人投資家の場合、なかなか入札という形は取れないというのが実態です。入札に近い形の売却としては、複数の仲介会社に一般媒介契約で売却を依頼する方法があります。
プロの不動産売買姿勢に習えば、個人投資家の場合、購入は専任媒介、売却は一般媒介といったところでしょう。
その他、投資物件を高く売却するには、なるべく満室の状態で売却することです。またアパート等の住居系の投資物件で、築年数が15年以上の物件であれば、給湯器等の設備を交換しておくと、売却しやすくなります。

キャピタルゲイン

収益物件の中でも住宅系の物件は、経年とともに賃料が下落し建物価値が落ちるため、キャピタルゲインが得にくい資産です。但し、売却のタイミングによってはキャピタルゲインが得られる場合もあります。
収益物件でキャピタルゲインを得ることができるタイミングとしては、投資家の期待利回りが低くなったときです。投資家の期待利回りは、長期金利に連動して低くなります。
今は日銀が超低金利政策を取っているため、長期金利は低いです。そのため投資家の期待利回りも下落し、収益物件の価格は上昇傾向にあります。
例えば東日本大震災前に購入したような物件であれば、キャピタルゲインが得られる可能性があるでしょう。

売却のタイミングは所有期間にも注意

一方で、注意点としては、キャピタルゲインが得られた場合の税金の発生です。個人投資家で不動産の売却によって譲渡益が発生した場合は、所得税及び住民税が発生します。
その際、税率は所有期間が5年以下か5年超かで、短期譲渡所得もしくは長期譲渡所得に分かれます。長期譲渡所得であれば税率が低くなります。
キャピタルゲインが得られそうな場合、まず所有期間が5年超かどうかを確認する必要があります。

まとめ

今はキャピタルゲインが得やすい時期ではありますが、売却の際には所有期間も意識しましょう。