急拡大・急成長を目指すと失敗する!?不動産ビジネスモデルの真相とは【シリーズ:不動産投資のお金とリスク】

不動産投資の特徴の一つに安定収入があります。不労所得として毎月定期的な一定収入があることは、魅力的と言えるでしょう。
ところが、この安定収入ですが、良い意味でも悪い意味でも「安定」しています。そこをきちんと理解せずに一挙に不動産投資を行うと破たん危険性があるため注意が必要です。
そこで今回は、売上アップがしにくい不動産投資のビジネスモデルの特徴について見ていきます。

急成長するビジネス・しないビジネス

ここ10年のインターネットビジネスに成功した人たちの急成長には目を見張るものがあります。GoogleやFacebookの経営者など、わずか数年で世界トップクラスの億万長者に上り詰める人たちも登場してきています。
このように圧倒的なスピードによる急成長、急拡大というのは従来のビジネスモデルではあまり考えられませんでした。
インターネットビジネスだけでなく、他のビジネスでも成長・拡大という局面はあり得ます。数人で始めた会社が軌道に乗り、拡大していく企業と言うのは日本にもたくさん存在します。
ビジネスを続けていくと、何らかのことがきっかけで企業が成長ステージに乗るということは良くあることです。
一方で、不動産投資はどうでしょうか。
不動産投資も立派なビジネスです。ビル保有会社で賃料収入だけで食べている会社もあります。
ビジネスの急成長や急拡大という点に関しては、不動産投資は最も苦手としています。
まずビジネスの急拡大においては、売上の拡大が不可欠です。例えば一棟の新築アパートで、満室の収益物件があった場合、そのアパートだけで売上アップを図るというのはとても難しい話になります。
仮に入居者に対して賃上げ交渉をしたとしても、売上アップは微々たるものです。賃上げ交渉をやり過ぎれば、逆に退去されてしまい、売上ダウンにもつながりかねません。

売上アップしにくいが経費は増えやすいビジネスモデル

さらに不動産投資では、築年数が経過すると修繕費等の費用も膨らんできます。不動産投資は売上アップがしにくく、なおかつ経費は増えやすいというビジネスモデルなのです。
不動産投資は「安定」はしていますが、収益は時間とともに縮む方向にあり、急成長や急拡大がしにくいビジネスモデルであるということを理解する必要があります。

追加投資による急拡大は危険

ところが、不動産投資で売上を一挙にアップさせようとして、追加投資を一気に行ってしまう人がいます。これは非常に危険な行為です。
不動産投資で失敗する人の多くは、この急拡大を目指してしまう人です。売上の急拡大をしようとすると、物件をどんどん増やしていかなければならないため、借入金が増加します。
借入金が増加し過ぎると、資金繰りが苦しくなり、やがて破たんを迎えます。
不動産投資は元本投資に対して、NOIが3~5%程度しか得られません。そのためちょっとでも収益計画が狂ってしまうと、すぐに元本返済が苦しくなり、キャッシュフローが急速に悪化してしまいます。
不動産投資を始めたばかりの人の中には、収益性が低いため、そこにもどかしさを感じる方が多いです。そこで、つい急拡大を目指してしまい、拙速な投資拡大により借入過多に陥る人がいます。

急拡大は安定というメリットを捨てること

売上が急拡大するということは、言い換えると売上が「不安定」であるとも言えます。一方で不動産投資は売上が「安定」していることがメリットです。
追加投資で急拡大することは、売上「安定」のメリットを壊していることに他なりません。不動産投資は急拡大を追求するのではなく、細く長く安定した収益を追求するビジネスモデルであると言えます。

まとめ

以上、不動産ビジネスモデルの真相について見てきました。
不動産投資のメリットを生かすには、細く長く付き合うことが肝心です。