アパート経営における家賃の基本な考え方と決定メカニズムについて【シリーズ:不動産投資のお金とリスク】

いざアパート経営を始めてみると、少しでも高く貸したいと思うのが人情です。家賃設定が適正なのかどうかも気になります。
そこで今回の記事では、アパート経営における家賃設定の基本的な考え方についてご紹介いたします。

単価よりも総額が重視される

家賃を理解するうえで、まず住宅とそれ以外(オフィスや店舗等)の家賃の決まり方の商習慣の違いについて知る必要があります。
家賃相場の検討するうえで、「坪いくら」という坪当たりの賃料単価の話を聞いたことのある人も多いと思います。
この坪単価で議論される家賃は、基本的には住宅以外のオフィスや店舗の賃料です。オフィスや店舗の賃料は、共益費込の坪単価の相場があり、総額は坪単価に面積を乗じて決まります。
オフィスや店舗の家賃は、坪単価が例えば坪1万円というすっきりした数字なのに対し、総額が483,251円のような細かい数字になることが特徴です。
一方で、住宅の家賃は総額が重視されます。3LDKで15万円、1Kで10万円のような数字です。
住宅の場合は総額が10万円のようなすっきりした数字なのに対し、単価が7,532円のような細かい数字となることが特徴となります。
住宅は総額が重視されるため、賃料単価は1Kのようなワンルームが最も高く、3LDKのようなファミリータイプが最も低くなります。

間取りと総額の関係

周辺物件とは間取りで比較されることが多く、「○○駅の徒歩5分以内なら3LDKで12万円くらい」という感じで決まっていきます。
そのため、75㎡の3LDKでも、82㎡の3LDKであっても家賃は同じということは十分にあり得ます。

築年数よりも立地が強く影響する

また、家賃は築年数という時間軸よりも、立地等の空間軸が重視されて決まる傾向にあります。
例えば同じ3LDKで、駅から徒歩3分以内なら築15年でも12万円、徒歩15分なら新築でも7万円のように立地条件によって決まります。
但し、同じ駅から徒歩3分以内なら、築15年で12万円であれば、新築なら14万円程度と若干上がります。
中古マンションの売買であれば、同じような立地でも築年数によって価格差はかなり大きくなりますが、家賃の場合は築年数によって賃料差はそれほど大きくならないというのが特徴です。

高い家賃は決まりにくい

また、借手のユーザーからすると、賃貸物件はインターネットで他の物件と簡単に比較できるため、相場から逸脱して高い家賃は決まりにくいです。
借手にとって家賃は毎月支払う固定費のため、極力抑えたいという心理が働き、相場以上の賃料は出さない人が多いです。

アパートの家賃について

建物の構造に関しては、木造アパートであろうと、鉄筋コンクリート造のアパートであろうと、同じ3LDKであれば、それほど家賃に差がでません。但し、木造は築年数による陳腐化が激しいため、家賃の築15年以上になると下落が目立ち始めます。
アパートに関しては、ガスがプロパンか都市ガスかで家賃が異なるという現象もみられます。プロパンガスは入居者のランニングコストが高いため、敬遠されることが多く家賃が低い物件が多いです。
同じ立地、同じような築年数のアパートで、たまに家賃設定が異なる物件がありますが、よく見るとプロパンガスが影響していることがあります。
またエリアによっては畳部屋が敬遠されるところもあり、畳部屋のあるアパートは家賃が低い場合もあります。
但し、小さな赤ん坊がいるファミリー層がターゲットとなるエリアでは、意外と畳部屋は人気があったりもしますので、畳部屋を作る際は事前にマーケット調査は必要です。

まとめ

以上、アパート経営における家賃の基本な考え方と決定メカニズムについてみてきました。
家賃設定は周辺物件の家賃を良く観察することから始めましょう。