この設備は人気がない?アパート経営で覚えておきたい設備

「アパート一棟経営」は、不動産投資におけるベーシックなスタイルの一つです。一般的なアパートは築古で木造が多く、設備面ではマンションに劣る場合が少なくありません。立地や競合の状況によっては、家賃を下げないと客付けに苦労するケースもあるようです。
特に最近では、相続税対策としてアパートを建てる人などが増え、供給過多の傾向にあります。そのため、何とか設備投資によって、他物件との差別化を図りたいと考えるオーナーもいるでしょう。
しかし、「設備」と一口に言っても、客付けに効果的なものと、そうでないものがあります。そこで今回は、アパートの設備の中で、客付け効果が小さいと考えられる設備について考えてみます。

ロフトは、メリットもあればデメリットもある?

最近では少なくなってきていますが、ベッド代わり、あるいはもう1部屋分のスペースとして、ロフトを設ける賃貸物件があります。しかし、実際に使ってみると、天井が低く、狭く感じたり、毎日寝るたびにはしごを昇り降りしなくてはならなかったり、意外な問題に気づきます。結局は物置のような使い方になってしまうかもしれません。
また、ロフト下部の空間に圧迫感を感じるようになったり、はしごのスペースで部屋が狭くなったように感じたりするかもしれません。さらに、ロフトのために天井高が高い部屋は、エアコンの効きも悪くなります。
もちろんロフトならではの魅力もあります。一方でデメリットもさまざまです。もしあなたがこれからアパートを新築するなら、ロフトの設置はメリットもあればデメリットもあるということを念頭に置いたほうが良いでしょう。

3点ユニットのリフォームも費用対効果で考える

洗面台・浴槽・トイレが一体となった、いわゆる「3点ユニットバス」は、使い勝手の面から、近年は不人気の設備とされ、「バス・トイレは別々にリフォームを」というのが、多くの不動産会社やリフォーム会社の勧めるところです。
実際に「バス・トイレ別」物件のほうが、人気が高いのは確かです。これから建てるアパートは、バス・トイレ別にするのがいいでしょう。しかし、現在「3点ユニット」の物件を、バス・トイレ別にリフォームすることが、無条件で正解かどうかは、費用対効果から慎重に検討しなければなりません。
3点ユニットを使用しているということは、築20~30年以上の物件であるケースが多いでしょう。今から100万円以上の費用をかけて、バス・トイレ分離工事をしても、元々の家賃を維持するのが精一杯で、家賃を上げるというのはかなり難しいかもしれません。
1部屋あたり100万円をかけて工事したところで、その費用を回収するには、何年もかかるでしょう。それよりも、家賃を下げて客付けするほうが、手間がかからず大きな支出もせずに済むので賢明かもしれません。工事費用に使う資金を他物件への投資に回すのです。

室内洗濯機置場も人それぞれ

最近は室内に洗濯機置場を設ける物件が主流で、室外に洗濯機置場がある物件は、不人気だと言われます。これも考え方次第でしょう。一人暮らしの人、特に男性は、それほど頻繁に洗濯機を利用しません。中には週1回程度という人もいるでしょう。こうした層を入居者ターゲットにする戦略であれば、無理に室内に置き場を用意して部屋の面積を圧迫するよりも、洗濯機は外に置いて部屋面積を広くするほうがいい場合もあります。

フローリングの盲点

住宅設備とは少し違いますが、最後は床のリフォームについて考えてみます。「畳の和室が不人気」と聞いて、フローリングにリフォームした方もいるのではないでしょうか。確かにフローリングは畳よりも見栄えが良く、バリエーションも豊富で、高級感が出ます。しかし、集合住宅の場合、気を付けなければならない点があります。それは、フローリングの床は、階下に足音などの騒音が非常に響きやすいということです。
日常的な騒音は、住人にとって多大なストレスとなります。住民同士のトラブルや、入居者退去につながることもあります。最下階の部屋であれば、フローリングにしても特に問題はないでしょう。しかし、そうでなければ、フローリングの床がもたらす音の問題には、十分配慮する必要があります。
場合によっては、防音マットなど、音対策の工夫も必要でしょう。そもそも不人気とされがちな畳も、上手に使えばなかなか味わいのあるものです。また防音面も優れています。和風リフォームというのも、部屋を魅力的に変える一つの方法です。
客付けに少なからず影響を与えるアパートの住宅設備は、その効果は多種多様です、しかし、最終的には、それによって得られる収益と支出を比較して導入を決定しましょう。さほどお金をかけずに設置できるのであれば積極的に設備を増やすべきですし、回収の見込みもないのに、むやみに設備を増やしても利回りが悪化するだけです。そのような予測がシビアにできる感覚が大切です。