「最新の賃貸選び」にみる、大家さんの間違い

春の引越しシーズンが終わりましたが、せっかくの好機に満室にできなかった大家さんもいるのではないでしょうか。営業活動の不十分さ、価格付けの不適切さなど、原因が分かっているならば、大きな問題ではありません。しかし、漠然と先行きの不安や管理会社への不満を感じているならば、それは問題です。契約に至る部屋とそうならない部屋は、何が違うのでしょうか。入居者は部屋を探す際に、どのような項目を重視して、候補の部屋を選び出しているのでしょうか。また、内見の際には、どのような点に注意を払って部屋を見極めているのでしょうか。
今回は、入居者の目線で賃貸物件を見つめることで、大家さんの間違いに迫ります。

パソコンは間違い、スマホで物件情報をチェック

忙しくて時間を取れない人も、ゆっくり探せる人も、賃貸物件探しにはインターネットの情報サイトを活用しています。使う端末はパソコンからスマートフォンへと変化しています。いつも手元にスマートフォンさえあれば、電車の車内でも、カフェでも、場所や時間を選ぶことなく物件を探せます。
大家さんとして、自分の賃貸物件情報がインターネット上でどのように公開されているかを確認するのは基本です。しかし、皆さんはどのようにチェックしているでしょうか。「パソコンで見ているだけ」という大家さんは、すでに間違いを犯しています。
今やサイトを見るのはスマートフォンが主流といえます。一番に確認すべきはスマートフォンで、次にパソコンです。部屋の写真も、パソコンよりもスマホの見栄えを重視する方が効果的です。

備考欄などの細かな部分もチェック

また、インターネットで物件情報を検索するにあたり、費用は重要な項目です。大家として、自身が所有している物件と同じ地域の類似物件の初期費用も、把握しておく必要があります。
「礼金や敷金がない」ことや、「鍵の交換代」「入居前の消毒・クリーニング代」などの初期費用も注目されています。管理会社が、それらを必須のように案内していることもあります。物件情報の備考欄に正しい情報を具体的に記しておくのもいいでしょう。
サイト上の情報の内容や表記にも配慮が必要です。「ペット可」と「ペット相談」、「二人入居可」と「二人入居相談」は、違いがあります。「可」は原則OK、「相談」は条件があるということです。入居者には、数多くの候補物件がある中、いちいち問い合わせが必要な物件よりも、問い合わせ不要な物件が好まれます。
ペット相談でも「猫または小型犬1匹OK」など、具体的に記しておくとスマートです。さらに、部屋をアピールできる要素は確実に記載すべきでしょう。角部屋なら「採光に優れる」「風通しが良い」など、最上階は「景観の良さ」や「足音が気にならない」「安全性が高い」、2面採光・3面採光の部屋は「室内が明るく広く感じる」などです。
なお、物件情報だけでなく、情報提供元の不動産会社もチェックされています。管理会社や客付けをお願いしている不動産会社のサイトは、きちんとした信頼できるものでしょうか。口コミサイトでの評判が悪い会社だと、物件自体は気に入っても、他の物件を選ばれてしまう可能性があります。

共有スペースと室内だけは間違い、内見対策は匂いと視線

物件の内見の際、入居者が最初に建物に足を踏み入れた時の共有スペースの整然さ、部屋自体の第一印象はもちろん大切です。しかし、これだけで安心している大家さんは間違いです。これら以外にも、重要視されているポイントがあるのです。
まずは匂いです。デオドラント商品が売れているのは、匂いに敏感な人が多いことの表れでしょう。部屋に入った時から臭うのは論外ですが、シンクや風呂場、洗濯機置き場など、室内にあるすべての排水溝の近くで、嫌な匂いがしないか、事前に確かめるぐらいのことはしておきましょう。
次に外からの視線です。いくら日当たりが良くても、道路や向かいの建物から室内が丸見えという状態では、1日中カーテンを閉めっぱなしの暗い部屋になってしまいます。特に女性は防犯上のリスクを考えてしまうかもしれません。
外の環境や間取りは変えられませんが、室内環境は工夫できます。IKEAやニトリにはお値打ちのブラインドがさまざま売られていますし、光は通して視線はカットするミラーカーテンなどもありますので、最初から設置しておくと入居者は安心するかもしれません。

インターネットでは具体的に、内見では五感にも気を配る

客付けのために大家さんが注意すべき点を、「インターネット情報」と「内見」の2点から説明しました。
スマートフォンで見た時に見やすいことを最優先に、掲載してもらいましょう。物件情報の内容は、入居者がわざわざ質問をしなくても済むように、なるべく具体的に掲載しましょう。
また、内見では、入居者の五感(匂い、視線)に今まで以上に気を配る必要があります。なかなか空室が埋まらない状況に陥っている場合は、今までのやり方を見直すチャンスです。もう一度物件を見直すことで、満室稼働を目指しましょう。