インカムゲインに強い不動産投資がキャピタルゲインに弱い理由とは?【シリーズ:不動産投資のお金とリスク】

投資で稼ぐ方法には、売却差益で稼ぐキャピタルゲインと、運用で稼ぐインカムゲインの2種類があります。
不動産投資は、インカムゲインは得意ですが、キャピタルゲインは苦手です。
今回の記事は、不動産投資はなぜキャピタルゲインが得にくいのか、その特徴について見ていきます。

株はキャピタルゲインが強い

キャピタルゲインで稼げる投資の代表格と言えば、株です。株にも配当収入というインカムゲインは存在しますが、微々たるものです。株は値上がりしたときに、売却することでその差益で稼ぐことが主流です。
株のキャピタルゲインは大きな魅力です。場合によっては、資産が倍以上になることもあり、圧倒的なスピードをもって資産を増やすことができます。
そのため投資家にとっては、ちまちま稼ぐインカムゲインよりも、ドカンと稼ぐキャピタルゲインに魅力を感じる方も多いです。不動産投資家の方たちも、願わくは、キャピタルゲインを狙いたい方もたくさんいるでしょう。

バブル時代の不動産投資

かつて、日本においても、不動産投資はキャピタルゲインを得るために行うことが主流の時代がありました。
それはバブル時代です。バブル時代、最も人気のある不動産は「更地」です。土地価格が毎年のようにグングン上昇するため、土地さえ持っておけば数年後、キャピタルゲインが得られるという時代でした。
更地を買って転売益を得る手法を「土地転がし」と言います。バブル最盛期には、同じ土地を午前中に買って、午後に売却したら売却益が得られたという逸話も良く耳にします。

更地が人気だった理由

ここで、バブル時代に最も人気のあった不動産が「更地」であったことがポイントです。現在の不動産投資では、土地と建物があって、建物の家賃でインカムゲインを稼ぐのが主流です。しかし、バブル時代は建物が邪魔な存在でした。
今でも、バブル時代でも、共通することですが、建物は築年数が経過すると価値が下がります。時間とともに価値の下がる建物は、キャピタルゲインを得るには邪魔な存在です。
バブル時代もリゾートマンションでキャピタルゲインを得る話がありましたが、それでも建物の価格下落以上に、土地の価格が上昇したためキャピタルゲインが得られていたのです。
そのため、効率よくキャピタルゲインを得るためには、価値が下がる建物は排除する必要があり、結果、更地が最も人気が高い不動産であったと言えます。

インカムゲインを稼ぐ建物

現在、多く行われている不動産投資は、建物を建てて家賃収入を得るというスタイルです。インカムゲインは建物を建てた方が多く得られます。
しかしながら、この建物が存在するがゆえに、現在の不動産投資はキャピタルゲインを得るのが難しくなってきています。
建物付きの不動産でキャピタルゲインを得るためには、建物の価格が下落する以上に、土地の価格が上昇しなければなりません。ここ数年は土地価格が上昇していますが、バブル時代のような勢いではないため、確実にキャピタルゲインが得られるとは言い難い状況です。
現在の不動産投資は、建物で家賃を稼ぐインカムゲインを優先したことによって、キャピタルゲインを得る力を失ってしまいました。不動産投資でキャピタルゲインを得るには、賃料が上がるか、利回りが下がるかといった別の理由が必要になります。
不動産投資は建物があるため、株では得られない利回りのインカムゲインを得ることができます。但し、建物があるため、キャピタルゲインが得にくい投資対象であるのです。

まとめ

建物がある不動産投資の強みはインカムゲインです。インカムゲインを中心軸に考えて、キャピタルゲインは補助的な位置付けて考えるようにしましょう。