再配達減らしは大家の役目!?宅配ロッカー、大型ポスト

インターネット通販の普及による宅配便の増加に伴い、ドライバーと宅配業者の負担が急増していることがニュースなどで大きく取り上げられ、話題となっています。
国土交通省の発表によれば、2015年度の小口荷物輸送量は37億個と、5年前に比べて1割増となりました。また、一人暮らしや共働き世帯では、指定時間でも荷物を受け取らないケースが増えて、再配達は約2割にものぼります。
こうしたことから、大手宅配業者による配達時間繰り上げ、配達料金の値上げ、さらには再配達料金を消費者に負担させる動きなどもあり、消費者にも少なからぬ影響をもたらしそうな気配です。
少し前までは、分譲マンションのあこがれの設備だった「宅配ボックス」。今では戸建用のものまで注目されるようになりました。賃貸物件でも、再配達を軽減する取組みが求められ始めています。

検討すべきは、差入口の大きなポスト

日本郵政では、差入口の大きな郵便受けの普及を目指して、これを設置した集合住宅のオーナーや管理組合など対するキャッシュバックを実施しました(申請受付は2017年3月末で終了しました)。
本などの少し厚い郵便物は、受領印が不要であっても、従来の郵便受けの差込口に入りきらないため、再配達が必要になるケースが少なくありませんでした。そこで日本郵政は、このような再配達を減らすために、大型郵便に対応したポストを集合住宅に設置する取組みを行ったのです。
具体的には、規格に合った大型ポスト設置したオーナーや管理組合に対して、1戸当たり500円(税別)の手数料を支払うという内容です。例えば、アパート10戸のオーナーは、ポストを設置することで日本郵政から5,000円が得られました。
大型ポストの商品開発には、日本郵便株式会社、住環境メーカーの株式会社ナスタ、そしてAmazonが協力しました。サイズは1戸分の高さが120ミリメートル以上、差入口より縦340ミリメートル×横260ミリメートル×厚さ35ミリメートルの郵便物などが収納でき、郵便物の取出口に施錠できるという規格を満たしたものです。
ポストは複数のメーカーから販売されており、出し入れの仕方が異なるタイプ、郵便ポスト単体のものから宅配ボックスと一体になった商品など仕様はさまざまです。
キャッシュバックという特典は終了してしまいましたが、大型ポストを設置するだけで、届ける側の再配達の手間が減るうえに、入居者も再配達の連絡や受領の手間が省けるというメリットがあります。アパートやマンションでの大型ポスト設置は今後欠かせない設備となりそうです。

宅配ボックス、大家にとってのメリットは?

今やネット通販でなんでも購入できる時代になりました。補償が付いて追跡可能な一般的な宅配物だけでなく、受領印が不要でも、郵便ポストに投函できないような大きな荷物は手渡しが必要になります。
日中不在の単身者や共働き世帯にとって魅力的な設備がロッカー型の宅配ボックスです。住人が不在でも、このロッカー設備が、本人に代わって配達業者から荷物を受け取ってくれます。
しかし、アパートやマンションに、すでに宅配ボックスを設置したオーナーによれば、いいことばかりではないようです。
例えば、宅配ボックスに荷物を放置してしまう入居者がいるのだそうです。中には1年間も放置したままだったという人もいたそうです。また、宅配ボックスの利用者が増加すれば、利用ルールの徹底や、危険物の収納、荷物の紛失といった安全性や管理責任の問題が論じられることになるかもしれません。

助成金が始まった公共スペースの宅配ボックス

2017年4月、公共スペースで宅配ボックスを設置するための費用を補助する制度がスタートしました。宅配個数の増加に伴って再配達も増加しています。その結果CO2排出量の増加やドライバー不足が、ますます深刻化して、社会的な共通課題となっています。今回の試みは、荷物の受け取り方法を多様化させることで、再配達の削減を狙っています。
補助金制度の対象は物流事業者やロッカー設置者及び管理者です。駅やスーパーやコンビニのような公共性の高いスペースで、オープン型宅配ボックスを整備することに関して、設置費用の50%が補助されます。
再配達を軽減するために、大型ポストや宅配ボックスを設置するという社会的課題は今後さらに重要性を増すことでしょう。助成金などの動向をにらみながら導入を検討する姿勢が、アパートやマンションのオーナーには求められています。