2017年上半期の不動産投資を取り巻く市況を振り返る

2017年も6月となりました。ここで、2017年の上期の不動産市況を確認します。
はじめに、2015年から2016年にかけては、土地価格やマンション価格などの不動産価格は上昇が続いてきました。2016年は価格が上げ止まる臨界点になるといわれていましたが、全体的には上昇が続きました。そのため、当初の予想では2017年は不動産価格の臨界点になると予想されていました。

直近の不動産市況

2016年の新築マンション価格は2015年に比べて0.5%ほど下がりました。これは2012年よりも30%ほど上昇している傾向があり、一般世帯の新築マンションの販売数が2015年に比べて11%も減少しています。
その理由として、一般世帯の給与所得水準が上昇していないため、高値の新築マンションを購入することが難しくなっている傾向があります。新築マンションや戸建の価格は2017年でもまだ高く、2017年上半期も中古物件の購入意欲が高まっていす。データでは2017年の上半期の中古物件の販売価格は昨年比+6%と上昇をしています。(東日本不動産流通機構)
しかし、中古物件の販売価格も上昇しているため、マンションや戸建ての全体の販売件数は増えておらず、今後は不動産価格が上昇するという可能性が低くなっています。2017年下半期には、いよいよ不動産価格が上げ止まるという現象がみられるかもしれません。

海外の政治経済情勢

また、海外の政治経済情勢として、トランプ大統領の誕生により、経済優遇政策の効果として米国での株価が15%ほど上昇し、また金利の引き上げも間近と言われ、米国の景気は回復基調です。これに対し、フランスの大統領選挙やイギリスのEUからの独立問題など、EU諸国の動向は不安定な要素を抱えています。
これらの日本への影響としては、EUが不安定であることでの日本円の安定性を認められた円高要素よりも、米国の景気回復とドル金利の利上げの影響がやや優っている様子が見られ、日本株は年初より6%ほど上昇し、またドルに対する円安基調が見られています。
しかし、海外の影響による日本の不動産市況への影響はまだ大きくはない状況です。

日本の政治経済情勢

日本政治情勢は混とんとしていまして、不動産市況や不動産投資に対して、特に良い情報は見られていない状況です。
それよりも不動産価格に影響があるものは、不動産を購入者の意欲とその資金の元となる所得です。しかし、一部企業の所得のベースアップの情報はありますが、一般世帯の所得はまだ増えていない状況です。
これに加えて、新築マンションと戸建て販売価格が高いこともあり、中古物件を含めて、2017年上半期は前年比の販売棟数が増えていません。

2017年上半期の中古物件販売

2017年の東京都の中古マンションの販売件数は、1月1500件、2月1700件、3月1900件と増えていましたが、4月は1600件、5月は1500件と再び減少が見られています。
これは、2016年末から新築マンションの購入を控えて、2017年初は中古マンションの購入が増えたのですが、中古マンションの価格も値上がり始めたため、中古マンションの購入を控える傾向が見えてきたと予想されます。

今後の予想

近年の不動産販売価格や2017年初の中古マンションの販売棟数の傾向から見て、今後は、新築マンションや中古マンションの販売価格が上昇する見込みが薄く、2017年下半期は不動産の販売価格の上げ止まりが予想されます。
日本の政治政策による一般世帯の所得が上昇する見込みは少ないため、2017年下半期については不動産業者やハウスメーカーによる販売棟数の確保のための販売価格の調整が見込まれますが、今後も市況を注視していくことが不動産投資において大切なこととなります。