一気に複数購入するのは危険!不動産賃貸業が急拡大できない理由とは【シリーズ:不動産投資のお金とリスク】

2016年世界長者番付にFacebookの創業者であるマーク・ザッカーバーグが6位にランクインし、話題になりました。Facebook は2004年2月に創業のため、わずか13年間でCEOが世界6位の億万長者になるまでの企業に成長したことになります。
Facebookは、13年間で超ド級の急成長を遂げたことになります。世の中にはこのような急成長を遂げるビジネスも存在しますが、アパート投資のような不動産賃貸業はどうなのでしょうか。
そこで今回は、不動産賃貸業は急成長できるかどうかについて解説していきます。

不動産賃貸業は急成長できないビジネス

先ほどの世界長者番付ですが、日本の1位はユニクロの柳井正氏、2はソフトバンクの孫正義氏、3位は楽天の三木谷浩史氏になります。いずれも創業者であり、ビジネスは一代という短い時間でも急成長できることも可能であることを裏付けています。
残念ながら、ユニクロや、ソフトバンク、楽天も不動産賃貸業ではありません。不動産賃貸業は、どうやら急成長ができないビジネスモデルのようです。
実際、不動産賃貸業で急成長する企業はありません。不動産賃貸業を生業としている企業では、急成長を図ろうとすると、途中で駄目になる企業がほとんどです。
ではなぜ不動産賃貸業は急成長できないビジネスモデルなのかについて見ていきます。

急成長できない理由は安定収益にあり

アパート経営などの不動産賃貸業は、安定収益があることが最大の魅力です。どのような企業でも収入を安定させていくことは課題ですので、最初から安定収益を見込める不動産賃貸業はビジネスの優等生とも言えます。
ところが、この安定収益というメリットですが、ビジネスの拡大という意味においてはデメリットになります。
「売上が不安定」という表現は悪い意味のように聞こえますが、年々、売上が急拡大している企業も、ある意味で売上は不安定です。不安定だからこそ、急落もしますが、急拡大もするのです。
一方で、「売上が安定」している不動産賃貸業では、満室以上に売上が上がることはありません。売上の上限にキャップがかかってしまっているのが不動産賃貸業の特徴です。

急成長できない理由は借入過多にあり

では、物件をどんどん購入していけばその分売上が上がるのではないかと考えがちですが、そこにも落とし穴があります。
物件の購入で付きまとうことは、財務内容の悪化です。ずっと自己資金では物件を購入し続けられないため、物件の購入は基本的に借入を使って行うことになります。
不動産賃貸業では、借入を長期間にわたって返済するため、財務内容ななかなか良くなりません。物件の購入を続けると、前の物件の借入を返済する前に、新たな借入が積みあがっていきます。
複数物件を保有していくと、今度は失敗する物件も増えてくるため、優良物件の収益の中から失敗物件の借入金の返済も行っていきます。また大規模修繕も行うと、さらに借入金が増えることになります。
借入金は一定の割合を超えると、今度は倒産リスクが高まります。収益の中から元本の返済を仕切れなくなり、資金ショートを起こします。複数の物件で、大規模な空室や賃料下落が発生して、想定通りの収益にならないと、返済で行き詰り、黒字倒産することもあります。
このように、不動産賃貸業で急拡大を図ろうとすると、長期に眠る借入金も急拡大するため、倒産リスクも上がると言う落とし穴があります。
短期間で急拡大するビジネスは、資金回収も早いビジネスがほとんどであるため、資金がなかなか回収できない不動産賃貸業は、急拡大には不向きなのです。

まとめ

以上、不動産賃貸業は急拡大できない理由について紹介しました。不動産賃貸業は、収益は安定しているけれども、急拡大は苦手ということを知っておきましょう。