有効なのは保証人or保証会社 家賃滞納リスクの考え方【連載:初めての不動産投資物語】

アパート投資で利益を得る基本は毎月の家賃収入です。家賃収入によって購入に際して組んだローンを返済し、管理費等の諸経費を支払った上で利益を得るのがアパート投資のため、家賃滞納は投資の成否に関わる大きなリスクです。
リスクをヘッジする方法として、従来は入居者に連帯保証人を立てるよう求めてきました。しかし、最近では諸事情により連帯保証人を立てられない人が増えていることもあり、保証会社を利用するケースが増えています。

◆登場人物
・タテ吉さん
5年前にサラリーマンをリタイヤして、今はアパート5棟を保有するオーナー。
アパート投資で年収2000万円を実現している。

・マガ男君
日々仕事に追われる若手サラリーマン。
最近、アパート投資に関心を持ち始めたばかり。


家賃滞納は63軒に1軒

マガ男:アパート投資を始める上で、すごく心配なことがあるんです。入居者はみなさんちゃんと家賃を支払ってくれるものなのでしょうか?
タテ吉:家賃滞納が心配なんだね。たしかにアパート投資ではときどき話題になるのがリスクだけど、入居者審査があるので、起きる確率はそれほど多くない。たとえば2016年上期のデータを見ると、賃貸住宅全体に占める家賃滞納(2か月以上)の割合は1.6%にすぎないんだ。
マガ男:計算すると……63軒に1軒くらいということかぁ。安心しました。かなり少ないんですね。
タテ吉:ただし、家賃収入でローンを支払っている場合には、万が一家賃滞納があった場合には、オーナーが自腹でローンを支払うことになる。リスクはそれなりに大きいと考えておくべきだ。
マガ男:うーん、アパート投資を手がける上では、予防的な措置が必要ということですね。

従来は敷金や連帯保証人で対応

マガ男:家賃滞納を予防する策にはどんなものがありますか?
タテ吉:従来は賃貸借契約を結ぶ際、敷金を受け取り、連帯保証人を立てるよう入居者に求めてきた。家賃の支払いが滞った場合には敷金から差し引くことができるし、滞納が長期化するようなら連帯保証人に補償してもらっていたんだ。
マガ男:でも最近は、敷金・礼金ゼロなどの物件が増えていますよね。
タテ吉:さらに言うと、社会の変化で連帯保証人を立てるのも難しい時代になっている。少子高齢化が進んでいるために、ちゃんと収入のある人を連帯保証人に立てられる人がずいぶん減ってしまったんだ。

保証会社の利用でリスクを確実にヘッジする

マガ男:敷金も取りにくい、連帯保証人も立ててもらえないとなると、家賃滞納の予防はずいぶん難しくなってしまいますね。
タテ吉:そこで最近増えているのが、保証会社の利用だ。一定の料金を受け取る代わりに、家賃滞納があった場合には、保証会社が代わりに家賃を支払ってくれる。オーナーは確実に家賃を得ることができる仕組みだ。
マガ男:その場合、入居者は家賃を支払わなくていいということですか?
タテ吉:もちろんそうではないよ。オーナーの代わりに、家賃保証会社が取り立て業務を行うことになる。

連帯保証人or保証会社 どちらを選ぶべきか?

マガ男:連帯保証人も保証会社も家賃滞納を補償してくれるという面では、同じ働きをするわけですよね。アパート投資ではどちらを選ぶのがいいんでしょう?
タテ吉:難しいところだけど、それぞれの特徴を理解した上で、ケース・バイ・ケースで選ぶのがよさそうだ。たとえば連帯保証人は家賃以外の問題についても対応してもらうことができる。
マガ男:なるほど。入居者トラブルの解決に役立つという意味では、ありがたい存在ですね。
タテ吉:一方、保証会社は個人である連帯保証人にくらべて、金銭的な補償の確実性が高いのが最大の利点だ。ただし、利用に際してコストがかかる。通常は入居者負担なので、競合物件が多いエリアなら、その分、入居率が下がることもありえるよ。

まとめ

マガ男:家賃滞納はまれなリスク。でも、運悪く遭遇してしまったら、ローンの支払いに行き詰まってしまうこともあるので、やっぱりちゃんとリスクヘッジを考えておく必要があるんですね。
タテ吉:そのとおり。ただしリスクの大きさは、物件や入居者により異なるから、連帯保証人を求めるか家賃保証会社を利用するのか、状況に応じて判断することで、必要十分な保証を得ることができるよ。