今、空き家の増加と並んで、賃貸物件の空室率の上昇が社会問題になっています。
部屋相続税対策や金融緩和などの理由で不動産投資を始めたものの、思うように部屋が埋まらないことで悩む大家さんが増えているのです。空き部屋対策を行うには、借り手が引越しを決める理由を把握することが重要です。
そこで今回のアンケートでは、1人暮らしのときに引っ越しをする理由について調査を行いました。
【質問】
一人暮らしのときに引っ越しをする理由は何ですか(何でしたか)?
【回答数】
学業(進学、卒業など):13
仕事(就職、転勤、転職など):53
プライベート(結婚、離婚、同棲、実家に戻るなど):31
更新のタイミング:15
何となく違うところに住みたくなった:8
近隣トラブル:5
病気:0
部屋への不満:10
その他:5
引っ越し理由の多くが仕事の都合!就職や転勤で仕方なく?
アンケートの結果、引っ越しの理由は「仕事(就職、転勤、転職など)」によるものが半数以上を占め、最多となりました。
新しく就職した時や転勤によって、自分の意思とは関係なく必要に迫られて引っ越すケースが多いことが分かります。
転勤の多い仕事が少なくないことが反映されていると考えて良いでしょう。仕事が忙しく通勤に時間を取られたくないという切実な思いもあるようです。
結婚や同棲などプライベートの変化による引っ越しは少なくない!
アンケートの結果、プライベート(結婚、離婚、同棲、実家に戻るなど)な理由による引っ越しが3割程度を占め第2位となりました。
人生の大きな変換となる結婚や同棲、介護や離婚などをきっかけに、引っ越しの必要に迫られるケースが多いようですね。
1人暮らし用の部屋では手狭になる事や、そもそも住む地域が変わる事によって、やむを得ず引っ越しをしていることが伺えます。物件そのものの良し悪しとは関係なく退去する人も多い事が分かります。
更新のタイミングでの引っ越しは更新料回避のため?
アンケートの結果、第3位は「更新のタイミング」での引っ越しとなり15%を占める結果になりました。
更新料は慣習なので地域差がありますが、契約書に更新料が含まれている場合、支払いの義務が発生します。これを回避するために引越しをする人が一定数いるようです。
余計な出費を抑えたいという考えの現れと言えるでしょう。気分転換やより良いところに住みたいという欲求も引越しの動機として少なくないことが分かります。
学生の引っ越しは通学の都合によるもの
アンケートの結果、引っ越しの理由の第4位は「学業(進学、卒業など)」によるものとなり13%を占める結果になりました。
学生の引っ越しの場合は、通学する学校の場所によって必要に迫られて引っ越しをするケースが殆どと考えられます。卒業すれば通学する必要がなくなるため必然的に引っ越しをすることになるのです。学生の場合は入居期間を予測しやすいという特徴があります。
不動産投資で賃貸運営をする際に注意すべきこと
税金対策などで賃貸物件の運用を始める場合は、空き室対策が必須です。敷金の返還が義務付けられたことでリフォーム代の捻出が難しくなっています。その上、短期間で退室されると持ち出し分ばかりが多くなってしまいます。こうした事態を避けるために重要事項説明書に短期違約金の記載を行うことが重要です。
学生であれば入退去のタイミングは予測が容易ですが、勤め人などでは本人の意思に関わらず引っ越す必要に迫られるため予測が難しくなります。賃貸サイトへの登録などを賢く利用したいものです。
より良い物件を探す人も少なくない事から、適切に修理や改装を行うなど入居者の満足度を上げる対策が求められるでしょう。
■調査地域:全国
■調査対象:【年齢】20 – 29 30 – 39 40 – 49 50 – 59 60
■調査期間:2017年08月02日~2017年08月16日
■有効回答数:100サンプル