お宝物件も見つかるかも!?不動産経営における居住面積の決り方とは

一人暮らしの人の話を聞くと、「狭い家に住みたくない」という声が多いです。狭いと疲れが取れない、収納が少ない等々の様々な不満が生じます。
一方で、不動産オーナーからすると、広い面積で貸してしまうと、賃料単価が下がり、収益効率が落ちます。居住面積は、オーナーと入居者では利益が相反する関係にあります。そこで今回は、居住面積はどのように決まっているか、その謎に迫ります。

投資効率と最低住戸面積

不動産賃貸業では、狭い部屋ほど賃料単価が上がり、効率が良くなります。ファミリータイプの賃貸よりも、ワンルームタイプの賃料の方が賃料単価は高くなるため、投資効率が上がります。
そのため、不動産オーナーとしてはできるだけ、小さな部屋をたくさん作った方が儲かるわけです。
ところが、金儲けのために不動産オーナーが小さな部屋をギュウギュウに詰め込んだアパートを作り始めたらどうなるでしょうか。
皆がそのようなことをやり始めると、居住環境の悪い賃貸住宅が世の中に溢れ出します。そこで多くの自治体は、最低住戸面積というものを条例で定めています。
東京以外の全国の各自治体で多くみられる最低住戸面積は18㎡です。そのため、地方に行くと、1Rマンションは18㎡のものが多くなります。
一方で、東京23区は単身世帯が多いため、ワンルームの需要がとても高く、規制を厳しくしないと街中がワンルームマンションだらけになるという懸念があります。
そこで、23区では各区でワンルームの建築を規制する厳しい条例を設けています。その中で定められている最低住戸面積は25㎡としている区が多いです。渋谷区などはさらに厳しく、28㎡としています。
例えば、54㎡の面積がある床の建物を建てた場合、地方であれば最低住戸面積が18㎡であるため、3戸の住宅を作ることができます。
ところが、23区の場合、最低住戸面積が25㎡のため、54㎡の中には2戸しか住宅を作ることができません。渋谷区に至っては、最低住戸面積が28㎡のため、54㎡の中には1戸しか作れなくなります。
このように行政で広い最低住戸面積が定められていると、効率が落ちてワンルームが建築しにくくなることが分かります。
居住面積は供給側の投資効率の理屈で成り立っていることが多く、それは行政の定める最低住戸面積に左右されて決まっています。

安い家賃に抑えたい需要者

一方で、需要者側の理屈としては、安くて広いところに住みたいという希望はあります。ところが、広くなれば広くなるほど、家賃の総額が上がります。
広い部屋は家賃の単価こそ薄まりますが、総額が高いため毎月の支払いが苦しくなり、結局人気がありません。
例えば、都内でも最も人気のない広さが30㎡台の部屋です。30㎡だと、1人暮らしには十分ですが、2人では狭すぎます。ところが、1人で住むには家賃が高過ぎて住めません。
そのため、単身者は少しでも家賃を抑えるため、我慢して狭い部屋に住むことになります。都内の場合はそれでも25㎡という最低住戸面積があり、総額が張るため、賃料は毎月10万円程度かかります。
このように、居住面積というのは、①投資家の投資効率と、②条例による最低住戸面積、③入居者の支払える賃料という3つの観点から、おのずと決まっていきます。

お宝物件とは

尚、都内の中でも各区でワンルーム条例が施行される前に建てられた貴重な物件が残っています。昔の物件であれば、18㎡の部屋のマンションのようなお宝物件も残っています。
このような物件は家賃も安く入居者がすぐに決まり、なおかつ投資効率も高いです。

まとめ

居住面積をじっくり見ると、物件を見る目が養えます。居住面積に注目して物件を探してみるのも良いでしょう。