千葉県に見る首都圏のアパート経営の動向と入居者募集の実態について

国内の人口は首都圏へ集中し続けており、今や国民の3割弱の人が首都圏で暮らしています。
全国的に見ると、首都圏におけるアパート経営は安泰のように見えますが、細かく見ると、首都圏内でも苦しいエリアが存在します。
そこで今回は千葉県を例に首都圏の賃貸の動向を見ていきます。

千葉県は日本の縮図

首都圏という定義をすると、東京・神奈川・埼玉・千葉が首都圏になります。その中で最も面積が広いのが千葉県です。
千葉県の面積は5,157k㎡であり、これは東京(2,191 k㎡)と神奈川(2,415 k㎡)を足した面積よりも大きくなります。
千葉県は首都圏の中で、最も面積の広い件ですが、実はその中では日本の縮図のような現象が発生しています。
現在、国内に発生している現象は、首都圏一極集中ではなく、東京一極集中と表現した方が正確です。東京の一極集中があまりに激しいため、その余波が隣県の神奈川や埼玉、千葉に広がっています。
千葉県は面積が広いため、県内に「東京に近いエリア」と「東京から遠いエリア」が存在します。
千葉県内において、市川市や船橋市、浦安市、松戸市、柏市、千葉市というエリアは東京に近いエリアになります。これらの市は東京に近い県内の北西部に集中しています。これらの市は人口も多いため名前を聞いたことのある人も多いと思います。
一方で、千葉県には銚子市や鴨川市、勝浦市、館山市等の東京から遠いエリアが存在します。これらの市は東京から離れた太平洋側にあります。これらの市は観光地として名前を聞いたことのある人もいると思います。
千葉県内において、東京から遠いエリアについては過疎化が進んでいます。県内の人口は、千葉市以西の東京に近いエリアに移動しています。
全国的に発生している東京一極集中という現象が、千葉県内においても発生しており、千葉県内は人口増加エリアと過疎化エリアの二極化が進んでいるのです。
県内のおける東京に近いエリアの人口集中は、埼玉県や神奈川県においても同様に見られる現象です。首都圏においても、東京に近いエリアは人口が増えていますが、東京から離れたエリアは過疎化が見られます。

二極化するアパート経営

千葉県においても勝ち組と負け組ははっきりとしており、エリアによってアパートの状況も異なります。東京に近いエリアは空室率が低いですが、東京から遠いエリアは空室率が高いです。
アパート経営が苦しいエリアでは、空室対策のためのADが増加する傾向にあります。ADとは仲介手数料以外に不動産会社に支払う広告宣伝費です。
通常、賃貸仲介では不動産会社は1ヶ月の賃料分しか仲介手数料として受領することができません。千葉県でも東京から遠いエリアでは家賃が5万円を割り込みます。
不動産会社にとっては仲介手数料のみでは営業コストを回収できないため、熱心な営業活動が行いにくい状況です。
そこで、不動産会社に積極的な営業を行ってもらうために、広告宣伝費(AD)という形で報酬を上乗せして仲介を依頼することがあります。ADは別名、業者インセンティブ(動機付け)とも呼ばれており、成功報酬の形で支払われます。
千葉県内においても、東京から離れたエリアのアパートにおいては、ADを3~4ヵ月とするところも珍しくありません。都内ではADが高々1ヵ月程度ですので、大きな違いになります。
首都圏においても、アパート経営は安泰ではなく、東京から離れた条件の悪いエリアでは、ADは必須の状況にあり、その額も上がる傾向にあります。

まとめ

以上、首都圏におけるアパート経営の動向と入居者募集の実態について見てきました。首都圏の中でも、アパート経営は二極化しており、エリアによってはADの積み増しが必要になってきます。