アパートオーナーなら知っておきたい!適正家賃の決まり方について

「値決めは経営である」、これは京セラ創業者の稲森和夫氏の言葉です。アパートを自主管理している人にとっては、値決めである家賃設定の、決め方について迷うところだと思います。
そこで今回の記事は、アパート経営における適正な家賃について見ていきます。

適正家賃はエリアの相場が基準になる

適正家賃で頭を悩ましている人は、真剣にアパート経営をしている証拠です。アパート経営に限らず、経営において売値をいくらにすべきかについては大変悩むところです。
どのような商品の高過ぎれば売れませんし、安過ぎれば利益が出ません。京セラの稲森会長も、常に売値に悩みながら会社を経営していったのだと思います。
値決めの難しさはアパートでも同じです。できれば高く貸したいですが、高過ぎれば誰も借りてくれません。また安過ぎて全く儲からなければ、アパート経営を行う意味もありません。
そこで、自ずと高過ぎず、安過ぎずという目線の適正賃料が決まってきます。
適正家賃を考えるうえで、一番基本となるのが「相場」です。相場はエリアごとによって決まります。
都内の人気の住宅エリアであれば、家賃相場は高くなり、郊外の不便なエリアであれば、家賃相場は低くなります。
相場を著しく逸脱した家賃であれば、適正家賃とは言えません。まずはエリアごとに形成されている相場が、適正家賃のベースとなります。

家賃を形成する要因

エリアの家賃相場をベースとして、個々のアパートの家賃は駅距離や、築年数、広さ、生活利便施設の有無等の要因で決まっていきます。
駅距離は、駅に近いほど家賃は高く、駅から離れるほど家賃は低くなります。築年数についても新築なら高く、築古なら安くなります。
但し、同じ築古でも駅に近い築古と、駅から離れた築古の物件では、家賃の下がり方が異なります。また周辺に便利なスーパー等の生活利便施設の有無によっても家賃は異なってきます。
このように家賃は何か1つの要因だけで決まるものではなく、複数の要因が絡み合って決定していきます。
賃料を形成する要因としては、立地や駅距離、生活利便施設の有無、築年数、面積、設備の機能性、建物の施工の質、間取りの状態、室内の仕上げ、建物の維持管理の状態、階数、位置、バルコニーの向き等があります。
しかしながら、適正家賃は精密機械の値段ではないため、各要因が定量的に結びついて家賃が決まっているわけではありません。
例えば、各要因が、a+b+c+d=100,000円とか、a×b×c×d=100,000円のように、きっちり数式で決まるものではないという点がポイントです。
家賃とは、最終的には月7.3万円とか、月6万円とかのように、人の感覚で「なんとなく」、「ざっくり」と決まります。分かり易く言えば、すぐ隣のアパートが月5万円で貸しているから、うちも月5万円にするかという程度のざっくり感です。

住宅の家賃の特性

住宅の家賃の決り方に関しては、1つだけ注意点があります。住宅の家賃は、「単価」ではなく、「総額」を重視するという点です。
2DKが月15万円という相場のエリアであれば、45㎡の2DKも48㎡の2DKも、同じ月15万円と設定させることが多いです。
一方で、オフィスや店舗の家賃は、「総額」ではなく「単価」が重視されます。
オフィスが月15,000円/坪という相場のエリアであれば、20坪なら月300,000円、22.3坪なら月334,500円となります。
オフィスや店舗の賃料単価は、共益費込の1,000円単位で相場が形成されるのが通常です。
そのため、住宅の場合は総額が切りの良い数字になりますが、オフィスや店舗の場合は総額が切りの悪い数字になります。

まとめ

以上、適正家賃の決り方について見てきました。適正家賃は相場を基準に、感覚的にざっくりと切りの良い総額で決まります。