アパート経営に失敗しないための秘訣

アパート経営の成功とは、「家賃収入で収益を獲得し続けること」でしょう。
そこで今回は、アパート経営の初心者向けに、気を付けるべきポイントと、失敗しないために注目したい指標について取り上げます。

アパート経営の注意点

アパート経営に失敗しないためには何が必要なのでしょうか。考えるべきことは多々ありますが、ここでは基本的なポイントを、いくつか挙げてみます。

1. 立地

通学や通勤になどにアクセスが便利なのか、娯楽、買い物などがしやすい場所なのか、治安が良い場所なのかなど、立地は大事なポイントです。アパートの家賃は、これらの要素を十分に考慮しながら、決めることになります。

2. 資金調達

アパートを新築したり、賃貸管理・運営したりするための資金は、自己資金と借入資金で用意することになります。ほとんどの場合、自己資金だけでアパート経営を行うのは難しいでしょう。金融機関を選び、資金計画を練って、融資してもらう必要があります。その際、借入金額と金利の設定が重要なポイントになります。なぜなら、毎月の返済額が、アパート経営の成否に大きな影響を与えるからです。

3. 家賃設定

アパート経営の収入源は家賃収入です。当然、利益を期待して家賃設定を行うことになりますが、いくら物件のクオリティが高くても、近隣物件の相場より家賃が高ければ、入居者は集まらないでしょう。入居者を集められなければアパート経営は成り立ちません。そのため、相場に見合った家賃設定が大切になります。また、家賃を引き下げても利益を出せるようにするには、アパートの維持管理にかかるコストを抑えることも必要です。

4. 構造

アパートの構造は、木造・鉄筋コンクリート造・鉄骨造というようにタイプが分かれます。それぞれ異なる特徴を持ち、防音性や耐久度、間取りの可変性などが異なります。もちろん、建築コストにも差があります。自分が考えるアパート経営に合った構造を選択することも大事です。

5. 維持管理

アパートは年数が経過するにつれて劣化します。しかし、入居者を獲得し続けるためには、物件価値も維持し続ける必要があります。資金計画では、アパートの維持・管理費も計上してください。そして、稼働率の高いアパート経営を続けるために、維持・管理を怠らないようにしましょう。

アパート経営のキャッシュフロー指標

アパート経営は、その収益性が健全であるかどうかを常に見ておく必要があります。アパート経営の健全性をはかるうえで注意すべき指標をいくつか紹介します。

1. 返済比率

返済比率は、年間の家賃収入に対する年間の借入返済額の割合です。この返済比率から、大まかなアパート経営の健全性をつかむことができます。返済比率は50%以下であれば、正常といわれています。

2. 損益分岐点

損益分岐点は、年間の家賃収入に対する年間のアパート運営費・借入返済額の割合で求めます。「アパート運営費」というのは、固定資産税や管理費などのことです。損益分岐点は、「家賃収入を下げても、アパート経営が維持できる度合いを示すもの」と言って良いでしょう。損益分岐点は70%が基準といわれています。

3. ROI/CCR

ROI(投資収益率)とは、物件の購入価格・諸費用の金額に対する、年間のキャッシュフローの割合を示すものです。アパート投資において、投下資金に対して、年間でキャッシュフローをどれだけ生み出しているかを示すもので、効率的な資金運用が行割れているかどうかが明確になります。一方のCCR(自己資金収益率)とは、投下した「自己資金」に対する年間のキャッシュフローの割合を示すものです。
アパート経営の資金効率を図るには、ROIとCCRの2つの指標が重視されます。
例えば、あるアパートの物件価格が1,000万円で、自己資金も1,000万円、表面利回りが8%、管理費が家賃収入の40%とします(購入時の諸費用は省略)。この場合、表面利回りが8%なので、家賃収入は1,000万円×8%=80万円、管理費は80万円×40%=32万円となり、年間のキャッシュフローは80万円−32万円=48万円となります。この時、ROI・CCRともに48万円÷1,000万円×100=4.8%です。
これに対して、物件価格6,000万円、自己資金は1,000万円、5,000万円の融資を受けて、他は同条件で購入するとしましょう。年間の借入返済額は200万円とします。この場合、家賃収入は6,000万円×8%=480万円、管理費は480万円×40%=192万円、借入返済200万円があるので、年間でのキャッシュフローは480万円−192万円−200万円=88万円となります。先ほどの例と比べると40万円の増額です。また、ROIは88万円÷6,000万円×100=1.46%、CCRは88万円÷1,000万円×100=8.8%となります。
ROIは低下していますが、CCRは約1.8倍となり、レバレッジが効いていると言えます。
さて、今回はアパート経営を行ううえで大切なポイントをみてきました。入居者を確保して収益を得るためには、さまざまな点に心を配らなくてはなりません。また、キャッシュフローに関する各指標については、不動産会社や管理会社のサポートも受けながら、アパート経営への理解を深めていきましょう。