2017年不動産ニュース5選で振り返るマーケットに見られた大きな流れとは

株式相場の世界では酉年は騒がしく値動きが荒くなる年と言われています。酉年であった2017年の不動産市場は、どのような年だったのでしょうか。
この記事では、あらためて2017年に起こった不動産ニュース5選により、昨年を振り返ってみましょう。

① 銀座地価バブル期越え

2017年は銀座の地価公示価格や都道府県地価調査基準地価格、路線価等の公的評価額がバブル期の値段を上回り、過去最高額を更新しました。
銀座エリアは、GIMZA SIXなどの再開発ビルが竣工したことに加え、国内の外国人観光客も過去最高に達したことから、商業地の地価がうなぎ登りに上昇しています。
不動産の価格上昇は好景気の象徴であり、不動産市場は年初から華々しく幕開けした年となりました。

② マンション価格は踊り場

一方で、上昇が続いていたマンション価格については、踊り場局面に入っています。
不動産経済研究所によると、価格に関しては、2017年度上半期(4~9月)首都圏の新築マンション価格は平均で5,993万円(前年同期比+332万円)と過去最高額を記録しました。
しかしながら、販売戸数が1992年度以来の低水準になっています。契約率も好調の基準である70%を下回る68.6%です。
それに対し、中古マンション価格は引き続き上昇傾向を堅持しました。高過ぎる新築市場から中古市場へ需要が流れていることが伺えます。
マンション価格は上昇しきっている感があり、ジリジリとした踊り場傾向は2018年も続くことでしょう。

③ アパートローン監視強化

2017年は、賃貸市場においては受難の年となりました。金融庁がアパートローンの融資の監視を強化したことから、アパートローンの融資条件が厳しくなりました。
2017年4~6月期においては、国内銀行の個人向けアパートローン新規融資額は前年同期比15%減となっています。
アパートローンは金利も上昇し、頭金も要求される等、一昨年の2016年と比較すると、大きく環境が変わっています。
アパートローンの監視強化は2018年も続く見通しであり、アパートは今後も新築は厳しい状況が続くものと予想されます。

④ サブリース集団訴訟

アパート関連に関しては、もう1つ大きな話題がありました。それは某不動産会社に対するサブリースの集団訴訟の発覚です。
サブリース会社から家賃減額を要求されたアパート経営者たちが、減額分の支払いを求めて訴訟を起こしました。
金融庁のアパートローンの監視強化とは別に、集団訴訟の問題が取り沙汰されたため、アパート業界とっては水を差す形になりました。
貸家の新設着工戸数も、2017年9月は前年同月比2.3%減と4カ月連続で前年同月を下回る形となっています。
2017年は、土地価格やマンション価格については最高価格を記録する年でしたが、アパート市場はブレーキがかかった年でもあります。
しかしながら、アパートの新築供給に歯止めがかかったことは、既存の投資家にとっては喜ばしいニュースとも言えます。風が吹いたことで儲かった桶屋もいるはずです。新築供給の減少は必ずしも悪いニュースとは限りません。

⑤ 民泊成立

2017年に成立した法律で注目すべきは住宅宿泊事業法(通称、民泊新法)です。2017年6月に法律が成立し、2018年6月より施行される運びとなりました。
民泊新法によって、今後は1年間で180日を超えない範囲であれば、今後は合法的に民泊を行うことができます。
法律上、使いにくさは否めないものの、季節性の観光客が訪れる地方では、かなりの利用が見込まれると思われます。不動産活用において新たな起爆剤となることは間違いないでしょう。

まとめ

以上、2017年の不動産ニュースを振り返ってみました。価格面では最高値を更新したにも関わらず、賃貸市場ではアパートの新規供給が頭打ちするなど、目まぐるしい動きになりました。
金融庁の監視など、政策面が市場に与える影響は大きいことが分かります。2018年は新たな政策である民泊新法の影響に、目が離せない状況となりそうです。